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さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。 従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。
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津軽半島の西側の海岸線、ベンセ沼の遊歩道で、
ようやく気温が下がりはじめた頃、
黄色と黒色のベッコウハチを見つけた。
この色合い(組み合わせ)は、
教科書に載っているような警戒色の典型・・・
でも、このハチの正確な種名が分からない。
この仲間は、ベッコウバチと呼ばれていたが、
最近になって、ベッコウクモバチという呼称に変わったようだ。
キスジベッコウ(ベッコウバチ科)
2013年7月15日 ベンセ沼・青森
手持ちの図鑑には、翅の黄色いベッコウバチは載っていないし、
ネットで検索しても、よく似た種はヒットしなかった。
12月になって、弘前市の山田雅輝氏とお会いする機会があり、
この写真を見ていただいて、写真だけの同定をお願いした。
山田氏は、キスジベッコウだと思うが、
詳細は「写真を持ち帰って調べてから」と即答を避けられた。
後日、「これは、やはりキスジベッコウであり、
私も、津軽半島西岸で見かけている種であるが、
青森県では、稀な種である」とのご連絡をいただいた。
話は、これでは終わらない・・・・・?
上のハチを見かけた後、全く偶然に、
ハチとクモの瞬間的な戦い(バトル?)を見かけた。
キスジベッコウ(ベッコウバチ科)
2013年7月15日 ベンセ沼・青森
この写真を撮ったのは、バトル直後の状態である。
本当に、一瞬の接触で終わってしまった。
無理やり例えて言うなら、
昔、映画で見た「座頭市の居合い抜き」のようであった。
あまり大きくない捕食者が、どのような種であっても、
クモを捕獲するという行動は、かなりの危険を伴うだろう。
一歩間違えば、逆に餌にされてしまう可能性があるからだ。
ここが、通常の捕食者と被食者の関係とは、大きく異なるところだ。
⇒カマキリがバッタを捕まえるのとはわけが違う!!
キスジベッコウ(ベッコウバチ科)
2013年7月15日 ベンセ沼・青森
もちろん、クモを狩るのは、幼虫のエサにするためだ。
通常は、自分よりも体重が重い麻痺したクモを、
砂地に作った巣穴に運んで、卵を1個だけ産むのだ。
成虫は何を食べているのか、ちょっと不思議だが、
捕えたクモを、そのまま食べることは多分ないのだろう。
キスジベッコウ(ベッコウバチ科)
2013年7月15日 ベンセ沼・青森
どうやってクモを運ぶ様子を見たくて、
しばらく観察を続けることにした。
しかし、その後、数分間は、両者ともほとんど動かなかった。
もちろん、クモは、動けなかったのかもしれないが・・・
キスジベッコウ(ベッコウバチ科)
2013年7月15日 ベンセ沼・青森
ハチだけが、ときどき付近を歩いていたが、
全く動かないクモに触れることはなかった。
それとも、あまりの大物に運ぶのを、躊躇したのだろうか。
・・・・・・・・・
すぐ近くで、アオクチブトカメムシの食事中の写真を撮って、
数分後、戻ってみると、両方とも姿が見えなくなっていた。
・・・・・・・残念!!!