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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

ちょっと不思議② ササの葉の食痕

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この記事は、新ブログへの移行に伴い、写真を最新のものに入れ替えて、
サイズも大きくして見やすくし、説明文も加筆・修正を行っています。

お手数ですが、以下のURLをクリックして、新ブログ記事の方をご覧ください。

【ササの葉の一列穴(改訂)】
  ↓   ↓   ↓
 http://sallygenak.livedoor.blog/archives/2019-09-28.html

もちろん、そのまま下にスクロールしていただければ、
元の記事をご覧になることもできます。
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カメラ片手に、林道をブラブラ歩いていると、
何か、得体のしれないものに出会うことがある。

その場では、なんだか全く分からないこともあり、
さりげなく写真だけは撮っておいたりする。

 


何だ! これは??

2013年8月12日 蔦温泉・青森

ササの葉っぱの中央部分を、横断する穴が見える。

このようなササの葉っぱは、比較的多く見かける。
たまに、小さな丸い穴も見かけるが、ほとんどが、
一直線に真横に並んだ(四角の大きな)穴だ。


ちょっとだけ、異様な雰囲気だ。

 

 

ん!!!

2013年8月12日 蔦温泉・青森

近づいてよく見ると、穴の大きさは、
左から右へ少しずつ大きくなっている。

一体、だれが何のために明けた穴????

 

 


葉が開く前のササ?

2010年7月5日 伊達市・北海道

これは、まだ幼いササの葉が広がる前、
こんな状態のときに、何らかの食葉性の虫が、
例えば、赤矢印の箇所から、一直線に内部に、
食べ進んで、開けた穴だったのだろう。

 

 


しかし!!

2013年8月12日 蔦温泉・青森

でも、ササの葉を食べた犯人(虫)は、
一か所だけ、穴が開く程度しか、
ササの葉を食べていない。

そんなに大きな虫ではないような気がする【注】

 

 


微妙に立っている?

2010年7月4日 室蘭・北海道

このような食痕がどうやってできるのかを、もう少し考えてみる。

実際に、紙で模型を作って、切り取ってみると、
ほぼ同じような雰囲気の穴を作りだすことができる。


犯人(幼虫?)が、おそらくまだ柔らかい葉の外側(=外周)を食べ進まずに、
葉の内部へと穿孔していくのが、まず不思議である。
さらに、「中心部分までしか穿孔しない食べ方」をしていて、
反対側へ突き抜けることはない。

あなが四角くなるので、中心部分まで穿孔した幼虫は、
その後、穴を広げながら、食べ続けるようである。

このように、内部に穿孔する食べ方の方が、
外敵に見つかりにくいのかもしれないが、
それにしても、不思議な食べ方だ。

 

 

しかし!!!

 

 

ちょっと不思議??

2013年8月8日 志賀高原・長野

この写真をよく見ると、何と穴が開いていないのだ!!

イメージは、ひとつ上の写真と同じなのだが、
この写真で見る限り、3ヶ所の食痕(?)には、
葉っぱに穴が開いていないのだ。

一体どうやったら、葉っぱを貫通しない食痕ができるのだろうか?

 

 

【注】ササの葉を食べるチョウ目の幼虫は、
   ジャノメチョウの仲間が有名である。

   だから、穴が一直線に開くこのような食痕は、
   ヒカゲチョウの幼虫によるものとされることもあるが、
   幼虫サイズや食べ方の違いから、
   おそらく真犯人(?)ではないと思う。

   一方、同様にササが食草である、
   ホソハマキモドキの幼虫が開けた穴とされることもあるが、
   こちらも、おそらく製造現場を直接観察した人は、
   いないのかもしれない。




追記(2015年6月17日)

以下の記事を追加しました。
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20150617/1/

このような穴に関しては、カミキリ類の後食痕でも、
全く同じような状況が起こる可能性があることを、
3回に分けて、詳細な記事にしましたので、ぜひご覧ください。

 

     

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