ちょっと不思議② ササの葉の食痕
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この記事は、新ブログへの移行に伴い、写真を最新のものに入れ替えて、
サイズも大きくして見やすくし、説明文も加筆・修正を行っています。
お手数ですが、以下のURLをクリックして、新ブログ記事の方をご覧ください。
【ササの葉の一列穴(改訂)】
↓ ↓ ↓
http://sallygenak.livedoor.blog/archives/2019-09-28.html
もちろん、そのまま下にスクロールしていただければ、
元の記事をご覧になることもできます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
カメラ片手に、林道をブラブラ歩いていると、
何か、得体のしれないものに出会うことがある。
その場では、なんだか全く分からないこともあり、
さりげなく写真だけは撮っておいたりする。
ササの葉っぱの中央部分を、横断する穴が見える。
このようなササの葉っぱは、比較的多く見かける。
たまに、小さな丸い穴も見かけるが、ほとんどが、
一直線に真横に並んだ(四角の大きな)穴だ。
ちょっとだけ、異様な雰囲気だ。
近づいてよく見ると、穴の大きさは、
左から右へ少しずつ大きくなっている。
一体、だれが何のために明けた穴????
これは、まだ幼いササの葉が広がる前、
こんな状態のときに、何らかの食葉性の虫が、
例えば、赤矢印の箇所から、一直線に内部に、
食べ進んで、開けた穴だったのだろう。
でも、ササの葉を食べた犯人(虫)は、
一か所だけ、穴が開く程度しか、
ササの葉を食べていない。
そんなに大きな虫ではないような気がする【注】。
このような食痕がどうやってできるのかを、もう少し考えてみる。
実際に、紙で模型を作って、切り取ってみると、
ほぼ同じような雰囲気の穴を作りだすことができる。
犯人(幼虫?)が、おそらくまだ柔らかい葉の外側(=外周)を食べ進まずに、
葉の内部へと穿孔していくのが、まず不思議である。
さらに、「中心部分までしか穿孔しない食べ方」をしていて、
反対側へ突き抜けることはない。
あなが四角くなるので、中心部分まで穿孔した幼虫は、
その後、穴を広げながら、食べ続けるようである。
このように、内部に穿孔する食べ方の方が、
外敵に見つかりにくいのかもしれないが、
それにしても、不思議な食べ方だ。
しかし!!!
この写真をよく見ると、何と穴が開いていないのだ!!
イメージは、ひとつ上の写真と同じなのだが、
この写真で見る限り、3ヶ所の食痕(?)には、
葉っぱに穴が開いていないのだ。
一体どうやったら、葉っぱを貫通しない食痕ができるのだろうか?
【注】ササの葉を食べるチョウ目の幼虫は、
ジャノメチョウの仲間が有名である。
だから、穴が一直線に開くこのような食痕は、
ヒカゲチョウの幼虫によるものとされることもあるが、
幼虫サイズや食べ方の違いから、
おそらく真犯人(?)ではないと思う。
一方、同様にササが食草である、
ホソハマキモドキの幼虫が開けた穴とされることもあるが、
こちらも、おそらく製造現場を直接観察した人は、
いないのかもしれない。
追記(2015年6月17日)
以下の記事を追加しました。
↓ ↓ ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20150617/1/
このような穴に関しては、カミキリ類の後食痕でも、
全く同じような状況が起こる可能性があることを、
3回に分けて、詳細な記事にしましたので、ぜひご覧ください。