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新種イシハラハサミツノカメムシ(仮称)
今日紹介する【Acanthosoma ishiharai YAMAMOTO et HAYASHI,2011】は、
昨年11月に、新種として記載されたツノカメムシの仲間である。

 

私の記憶では、大型のツノカメムシが日本で新種として記載されたのは、
本当に、久しぶりだと思う。
もしかしたら、半世紀も前のエサキモンキツノカメムシ以来であったのかもしれない。

 

以下、新種イシハラハサミツノカメムシ(仮称:最下段に経緯)の写真を、
撮影日順に紹介していきたい。


(⇒写真をクリックすると大きくなります)

 


イシハラハサミツノカメムシ♀(ツノカメムシ科)

2010年9月27日 新穂高温泉・岐阜

この写真は、論文に記載される1年前の撮影ということになる。

ロープウェイの乗り場から、槍ヶ岳へ向かう登山道で見つけた。

もちろん、このときには、新種のツノカメであるとは思わず、
ちょっといつもと雰囲気の異なるツノカメ、もしかしたら、
フトハサミツノカメの雌かもしれないと思いながらシャッターを押した。

 

 

イシハラハサミツノカメムシ♀(ツノカメムシ科)

2010年9月27日 新穂高温泉・岐阜

これは、上の写真と同じ個体である。

雌の場合には、写真での同定は難しそうであるが、
ハサミツノカメやヒメハサミツノカメと比較すると、
触角が黒っぽくなるのが、分かりやすいかもしれない。
側角の状態(色や形状)も、微妙に違うようである。

 

 

イシハラハサミツノカメムシ♂(ツノカメムシ科)

2011年10月9日 蔦温泉・青森

以下の6枚の写真は、すべて蔦温泉の遊歩道で見つけたものである。

越冬前の個体で、やや黒ずんでしまった雄である。

雄は比較的分かりやすく、ハサミの雰囲気は、ハサミツノカメムシよりも、
ヒメハサミツノカメムシに似ているが、写真のようにハサミの開き加減が大きく、
やや短いので、十分識別可能である。

また、分かりにくいが、ハサミの先に毛がないことも特徴の一つである。

 

 

イシハラハサミツノカメムシ♂(ツノカメムシ科)

2011年10月9日 蔦温泉・青森

ほぼ同じ場所で撮った別個体である。

体全体がススで覆われように、黒っぽくなっている。

よく見ると、ハサミ(?)まで!!!

 

 

イシハラハサミツノカメムシ♀(ツノカメムシ科)

2011年10月16日 蔦温泉・青森

これは、1週間後に、ほぼ同じ場所で撮った雌の写真である。
ちょっとだけ不思議なことに、この個体は、体色が黒ずんでいない。

もちろん、越冬前には、すべての個体が黒っぽくなるわけではないと思う。

雌雄の違いなのか、単にバラツキなのか、ちょっとだけ興味深い。

 

 

イシハラハサミツノカメムシ♀(ツノカメムシ科)

2011年10月16日 蔦温泉・青森

偶然、お腹側から撮れた写真で、上と同じ個体である。

活発に動き回っていたが、綺麗な黄緑色のお腹を撮ることができた。

 

 

イシハラハサミツノカメムシ♂(ツノカメムシ科)

2012年10月22日 蔦温泉・青森

今年になってからは、本種を再度確認するため、季節を変えて、
蔦温泉周辺の遊歩道を、何度か訪れたが、いずれも空振りだった。

また、十和田湖周辺や八甲田周辺まで、それらしい場所を軽く探してはいたが、
今年は何故か、本種どころか、他のツノカメに出会う頻度がかなり低かった。


そして、あきらめかけた最後の最後で、偶然にも、
いつもの蔦温泉の遊歩道で、1個体だけ見つけることができた。

ほとんど葉っぱが落ちているような状況の中での奇蹟(?)だった

 

 

イシハラハサミツノカメムシ♂(ツノカメムシ科)

2012年10月22日 蔦温泉・青森

これまでの本種の採集記録をみると、本州と四国だけで、
ライトトラップやビーティングで得られた個体が多いようである。

したがって、原著論文では、実際の寄主植物は不明とされている。


上の8枚の写真は、歩きながら目視で見つけたもので、
すべて自然状態のまま撮影したものであるが、
撮影当時は、あまり植物を気にする余裕がなかった。

ただ、新種ツノカメであることが分かった今年からは、
植物まで確認しようと思っていたが、残念ながらこの個体は、
下草のような植物で見つけたものである。

来年は、産卵中の雌の写真を、植物名がわかるように撮りたい?!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

私が撮った写真の撮影場所は、偶然にも有名温泉地で、
青森県の蔦温泉と、岐阜県の新穂高温泉である。

最近は、写真撮影のみで、標本にすることはないが、
特に後者は、中部山岳国立公園内の「特別地域」の指定になっており、
一切の動植物の採集は禁止されている。

したがって、写真で見るだけの同定であり、やや不安が残るので、
上記の8枚の写真については、前もって市田忠夫氏に確認いただいた。
また、氏からは、近々発売される予定の「カメムシ図鑑3巻」において、
このツノカメに、カメムシの研究で偉大な足跡を残した石原保博士にちなんで、
「おそらくイシハラハサミツノカメムシという和名が提唱されるようだ」
との情報もいただいたので、写真タイトルに、今回はその名前を先行して使用した。

また、学生時代からの友人、記野直人氏からは、
新種【Acanthosoma ishiharai】が記載された原著論文のコピーをいただき、
私が簡単に写真で分かる限りの特徴を確認した。

いつも、色々とお世話になっているお二人に、この場を借りてお礼申し上げる。

 

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【2012/11/13 06:49 】 | カメムシの種類 | 有り難いご意見(0)
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