多分コアシナガバチの交尾シーン
アシナガバチ類は、秋になると巣内に新女王が誕生すると、
巣を離れ、同時期に羽化した雄バチと交尾する。
今年偶然、多分コアシナガバチの交尾シーンに遭遇した。
しかも、そのとき、さりげなくカメラを持っていた。
長年昆虫の写真を撮っているが、アシナガバチの交尾は初めて見た。
アシナガバチ類は、春に越冬した女王バチが単独で巣作りを行い、
彼女の娘である働きバチが羽化するまで、
巣作りや餌やりなどの労働は、女王バチが単独で行う。
そして、働きバチが羽化すると子育ては全て働きバチが行うようになり、
働きバチの増加に伴って、労働力が増すため巣は飛躍的に発展する。
巣は晩夏まで成長を続け、この時期、
働きバチに代わって雄と新女王バチが羽化すると、
雄と新女王バチは巣を離れ、交尾する。
雄はすぐに死ぬが、新女王バチは単独で越冬する。
今回の一連の写真は、雄バチと新女王が交尾する場面である。
コアシナガバチの場合は、意外と簡単に撮らせてくれた。
上の雄バチが触角で、新女王バチの頭を押さえなだめているような感じである。
新女王バチが腹部を持ち上げ、最終交尾体制に入った。
これで交尾が成立したようである。
この時期、特によく晴れた日には、
アシナガバチ類が飛びまわっているのを見かける。
春や夏に出会うアシナガバチ類は、幼虫の餌を探す働き蜂が多く、
刺激すると刺される可能性がある。
しかし、この時期に出会うアシナガバチは、
メス(新女王バチ)を探す雄バチがほとんどで、
何をしても、刺されることはない。
⇒当初はフタモンアシナガバチとしていましたが、
Nabita氏のご指摘により、多分コアシナガバチに訂正しました。