目立ちたいの? 目立ちたくないの? オオエグリシャチホコ
シャチホコガ科に属する蛾は、
幼虫も成虫も、形態や色彩が多種多様で、
ちょっとだけ不思議な雰囲気を持っているものが多い。
このブログでは、何種か紹介してきたが、
今回は、オオエグリシャチホコという蛾の成虫である。
松本から乗鞍へ向かう途中にある道の駅「風穴の里」で、
まるでミノムシのような蛾を見つけた。
オオエグリシャチホコ(シャチホコガ科)
2013年6月12日 安曇野・長野
近づいて、斜めからよく見ると、
図鑑で見てから、写真を撮りたいと思っていた
オオエグリシャチホコだった。
例によって、説明がうまくないのだが、
枯れ葉のようなうす茶色の身体に、
細い葉っぱのような縦筋が沢山あり、
数か所に、濃いめの横筋が入っている。
背中の数か所に微妙な盛り上がりがあり、
体の前後は、先端が二つに割れた突起があって、
多少とも、蛾の輪郭を消している。
ちょっとだけ不思議な姿かたち・・・・
オオエグリシャチホコ(シャチホコガ科)
2013年6月21日 矢立峠・秋田
上の写真を撮った日から約10日後、
今度は、いつもの矢立峠の道の駅のトイレの壁で、
偶然、この子を見つけた。
上から見下ろすような位置に止まっていたので、
こんな写真になったが、枯れ葉のイメージは全くなくなり、
ネコ科の動物の顔のようにも見える。
前方から近づく、小さな捕食者は、ちょっと躊躇する?
オオエグリシャチホコ(シャチホコガ科)
2013年6月21日 矢立峠・秋田
ちょっと雰囲気の違う別個体もいたが、
こちらは、思わず、大好きなエビフライの
調理前の姿を連想してしまった・・・
この子は、見る角度によって、印象が大きく変化する!!!
オオエグリシャチホコ(シャチホコガ科)
2013年6月21日 矢立峠・秋田
例によって、いったい何故、こんな姿かたちなのか?
やっぱり、枯れ葉に似せることで、
鳥などの捕食者には、よく目立つが食べ物と認識されないような、
(ムラサキシャチホコやツマキシャチホコと同様に!!)
いわゆる「非食物擬態」の範疇に入れるべきなのだろう。