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かなり不思議!! カゲロウの仲間


今月は、ブログ開設時の原点に戻って、
想定読者は、虫好きの高校生!!!


今回のターゲット、カゲロウの仲間は、
色々な意味で、ちょっとだけ不思議な昆虫である。

 


まずは、下の写真をご覧ください。

 


フタスジモンカゲロウ(モンカゲロウ科)

2011年7月24日 だんぶり池・青森

弱々しい身体に、透明な翅と、長い3本の尾を持ち、
成虫の寿命の短さでも良く知られている昆虫だ。

寿命が短い成虫には、一応口はあるが、
おそらく、食物を摂取する機能は全くないのだろう。

止まるときは、ほとんどの種が、
このように、翅を背中合わせに垂直に立てる。


この雰囲気・生き方は、個人的にアートだと思う。

 

 

 


フタスジモンカゲロウ(モンカゲロウ科)

2011年7月7日 豊浦森林公園・北海道

水中生活をする幼虫が、十分に成長し、
羽化する前になると、水面に浮き上がり、
あっという間に(多分、数秒!!)に脱皮する。

初夏の夕方近く、水面から羽化したての成虫が、
次々に飛び立っていくのを見たことがある(テレビで!)。

実は、この水面から羽化して行くのは、亜成虫と呼ばれる【注1】

亜成虫は、飛び立った後、別の場所で改めて正式に(?)脱皮する。

そこで初めて、本当の成虫になるのだ。


上の写真の子は、貴重な(多分?)亜成虫だ。

 

 

 

カゲロウの仲間

2013年6月21日 矢立峠・秋田

信じられないかもしれないが、これは脱皮殻である。

普通の昆虫類の羽化時の脱皮殻は、
こんな風に、翅が伸びきった状態で残っていることはない。

何故、いったん羽化して翅が伸びた後に、
再び脱皮するような不経済なことをするのだろうか?

 

 

 


モンカゲロウ(モンカゲロウ科)

2011年5月31日 だんぶり池・青森

見た目でも明らかなように、軟弱な身体のカゲロウの仲間は、
外敵に対する防御手段を、全く持ち合わせていない。


理由は、明らかである。

防御手段を進化させるほど、成虫は長生きをしないからだ。

ただし、カゲロウの仲間には、別な意味で強力な防御手段がある。

 

 

 


モンカゲロウ(モンカゲロウ科)

2012年6月7日 芝谷地湿原・秋田

成虫の時代が、極端に短いカゲロウは、ほぼ一斉に羽化する。

もちろん、種や地域によって異なるが、
初夏の頃が最も多く、時間も夕方頃が多い。

このように大発生することは、短命のカゲロウにとって、
近くに交尾相手がたくさんいる状態となるので、理にかなっている。


そして、もうひとつ、重要な意味があるのだ。

ある地域に、大量のカゲロウが一斉に出現した場合には、
とても、そこにいる野鳥類やその他の捕食者が、
一網打尽に、食べきれるものではない。

必ず、ある程度の個体数が残って(生き延びて)しまうのだ。

この現象は「天敵からのエスケープ」と呼ばれ、
結構多くの種類が採用する、重要な防御手段のひとつなのだ【注2】

 


という訳で、ちょっとだけ不思議で、しかも、
突っ込みどころ満載のカゲロウの仲間でした。

 

 

【注1】カゲロウの仲間は、蛹の時代がない不完全変態であるが、
    卵→幼虫→亜成虫→成虫と「半変態」と呼ばれる特殊な変態を行う。

    亜成虫の期間は、数時間から1日以内であることが多く、
    成虫になってからの生存期間も、数時間ないし数日で、
    この間に、素早く(?)交尾し・産卵するのだ。

 

 


【注2】オオカバマダラの集団越冬や、17年ゼミなどが、
    その代表的な例であり、教科書にも載っている。
    ↓   ↓   ↓
    http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130215/1/

    捕食者の数よりも被食者の個体数が多すぎ(!!)て、
    捕食者が食べきれない現象を、「天敵からのエスケープ」と呼んだ。

    しかし、最近では、有名な大学の先生も含めて、
    単に、「ある個体が天敵から、何らかの手段で逃げ延びる」現象を、
    天敵からエスケープすると呼び、この語を使用しているようだ。

    もともとのエスケープという英語の意味から使っているのだろうが、
    我々のような古い人間にとっては、微妙な違和感を感じる。


    

 


 

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【2015/01/21 05:54 】 | ちょっと不思議 | 有り難いご意見(0)
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