ちょっとだけ不思議な虫たち【7】
今回、紹介する3種の虫たちは、
姿かたちが「ちょっとだけユニーク」である。
いずれも、一種独特の雰囲気を持っているので、
隠れファンが多い虫でもある。
でも、例外なく、隠れファン自身(人)も、
一種独特な雰囲気を持っているとも言える・・・・
ウスモンオトシブミ(オトシブミ科)
2011年7月5日 だんぶり池・青森
何と表現したら良いのか、(写真があるのに、言葉で説明すると?)
明るい黄褐色の体に、暗い黄褐色の濃淡が微妙な模様となって、
頭はこげ茶色、脚は黄色のオトシブミである。
美麗種ではないが、しっとりと落ち着いた雰囲気を持っているので、
和風の美しさを感じる種である。
オトシブミの名前は、昔(江戸時代)に、
おそらく恋仲の男女が、他人にばれないように手紙を道端に落とし、
他人に渡したという「落とし文」から来ているらしい。
(この辺も、和風ではあるが・・・)
オトシブミ類のの産卵方法と幼虫の育ち方に関しては、改めて説明するまでもない。
不思議ではあるが、かなり合理的で無駄のない仕組みになっていると思う。、
ウンモンテントウ(テントウムシ科)
2011年11月1日 玉川ダム・秋田
何か不思議な雰囲気を持ったテントウムシだな、と思った。
良く見てみると、普通は赤い地肌に黒い紋があるだけなのに、
黒い紋の回りが、白く縁取られているからだった。
たったそれだけのことで、他のテントウムシとは雰囲気が全く変わって、
デザイン的に美しく感じるのだろう。
夏の山地で見られるが、食性はよくわかっていない不思議なテントウムシである。
クシヒゲシマメイガ(メイガ科)
2008年7月19日 東海村・茨城
残念ながら、後ろから撮った写真しかない【注】が、かなり異様である。
撮影位置を変えようとした瞬間に、逃げられてしまった。
まあ、良くあることではあるが・・・
それにしても、かろうじて写っている前肢が、異様な形をしている。
名前のクシヒゲは、雄の触角の形状から付いたものらしい。
普通の夜行性の蛾のオスの触角は、見事なクシ状になっているものが多いのに、
どうして、そんな触角の特徴で、名前を付けたのだろうか?
それより、数百倍もインパクトのある前肢の形状を名前にすれば良かったのに?
どちらかというと「カマアシシマメイガ」の方が、良いような気がしないでもない。
【注】同じ仲間で、横から撮った写真がある。
以前紹介したオオクシヒゲシマメイガという蛾である。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101030/1/