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ちょっとだけ不思議な蛾 マイマイガ


(個人的事情で、更新が遅れました・・・・)


今回は、かなり不思議な蛾、マイマイガを紹介したい。


植林地以外の森には、多くの種類の虫たちがいるが、
ある特定の種が、高い密度で発生することは少ない。

森林は、生態系が十分複雑なので、
生息する虫たちの個体数には、
自然制御機構が働きやすい場であるからだろう。


ところが、植林地(?)の害虫とされるマイマイガは、
約10年周期で、局所的だが大発生するのだ。

 

 


マイマイガ雄(ドクガ科)

2013年9月7日 志賀坊森林公園・青森

30年以上も前になるが、会社で、
マイマイガのフェロモンを入手できたので、
雑木林で、誘引試験をしたことがある。

そのとき、トラップ周辺にフワフワと飛んできたのは、
当然のことであるが、こんな色の雄の蛾だけだった。

だから、マイマイガは茶色っぽい蛾だと思っていた。

 

 

 

マイマイガ雌(ドクガ科)

2013年8月31日 矢立峠・秋田

ずいぶん後になって、マイマイガの雌成虫は、
雄とは全く違って、ほぼ真っ白であることを知った。

蛾の仲間で、雄と雌の体色がこんなに異なるのは、
私の少ないい経験から、比較的珍しいことだと思う。


通常の場合、蛾の雌成虫は、
強力な性フェロモンで雄を誘引するので、
あまり飛翔能力が高くないし、
交尾・産卵後は、すぐに死んでしまうとされている。

ただ、マイマイガの場合は、ちょっと違うような気がする。


マイマイガの雌成虫には、驚くべき産卵習性があるのだ。
 

 

 


マイマイガ産卵中(ドクガ科)

2013年8月3日 道の駅喜多の里・福島

道の駅の街灯の下にある木製の看板に、
産卵中のマイマイガを見つけた。

おそらく、夜間、光に誘引されて来たのだろうが、
何と、その場で産卵しているのだ。


産み付けられた卵塊の表面には、
フワフワの毛のようなものが付けられていた。

卵塊は、このままの状態で暑い夏を過ごし、
さらに、寒い冬も越して、翌年の春にふ化するのだ。

⇒卵は、秋までに幼虫となり卵塊の中で越冬し、
 翌年春に卵塊を破って脱出するようだ。

このようなフワフワの毛によって、
おそらく、暑さと寒さから保護されるのだろう。


いや、それ以上に、この付着された「りん毛」は、
重要な役割を果たしていると思う。

もしかしたら、卵寄生蜂の産卵を、物理的に防ぐ・・・?

 

 

 

マイマイガ(ドクガ科)

2013年8月3日 道の駅喜多の里・福島

これは、明らかに、マイマイガの集団産卵!!!

街灯に誘引された雌成虫が、不思議なことに、
飛んできたその場所、壁や電柱などに、
さりげなく、産卵してしまうのだ。


しかし、ふ化幼虫は、とりあえず、
この生みつけられた場所から、餌のある森林まで、
分散していかなければならない。


一体、どうやって!!????

 

 

 

マイマイガ(ドクガ科)

2013年8月3日 道の駅喜多の里・福島

こんなところにも、集団産卵?

幼虫は、孵化直後から糸が吐くことができ、
生まれた場所からその糸でぶらさがって、
風に乗って移動することができるのだ。

・・・ちょっと不思議!!

 

 

 

マイマイガ(ドクガ科)

2013年8月3日 道の駅喜多の里・福島

道の駅にある木の葉にも、沢山の雌成虫がいたが、
落葉の危険性もある葉っぱには、産卵しないようだ。

ふ化幼虫が微妙な移動手段を持っているので、
幼虫の食べものに直接産卵する必要は全くないのだろう。

 

そして、ここが一番不思議なところなのだが・・・

 

この道の駅の光に誘引されてくるのは、
どうも、雌成虫だけのようなのだ。

上の写真の日付でも、お分かりのように、
私はこの道の駅に夕方から、翌日の朝まで滞在したが、
真夜中も含めて、雄成虫の姿を一度も見ていないのだ。

おそらく、交尾は別の場所で、行われているはずだ。

そして、雌成虫だけが、光に誘引され、
しかも集団で、その場に卵を産むのだ。


この不思議な産卵習性が、もしかしたら、
大発生する要因になっているのかもしれない。

     

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【2014/03/13 07:40 】 | ちょっと不思議 | 有り難いご意見(0)
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