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さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。 従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。
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カメラ片手に、林道をブラブラ歩いていると、
何か、得体のしれないものに出会うことがある。
その場では、なんだか全く分からないこともあり、
さりげなく写真だけは撮っておいたりする。
弘前市内の自宅から、歩いて1分ほどの雑草地で、
何かおいしそうな果実を見つけた。
でも、植物は、ヤナギ???
近づいて、よく見ると、
一枚の葉っぱを挟み込むような「不思議な果実」?
しかし、これは、果実の付き方ではない。
前回紹介した桜の葉っぱと同じように、
植物の方が、虫によって、
異常に反応を起こした「虫えい」のようだ。
葉っぱの裏側と表側の両方にふくれているので、
ヤナギハアカコブフシというのが、
図鑑の絵合わせでは、一番近いような気がする(注)。
ヤナギハアカコブフシ(コブハバチ幼虫)
2013年7月20日 弘前市・青森
割ってみると、かなり広い部屋の中に、
多分コブハバチの幼虫が一匹だけいた。
葉っぱの内部に、ハバチの1種が卵を産み付け、
植物組織が異常な発達を起こして、このように形になるのだ。
このような見た目の変化は、実に興味深い現象であると思う。
虫と植物の関係の中で、植物を食べる虫の方が、
餌である植物に働きかけて、その組織を変更させ、
自分の住む隠れ家を作らせているのだ。
(注)この名前は、初めての人には何の事だか分からないかもしれない。
手持ちの図鑑によると、虫えいの命名法は、
寄主植物名+形成される部分+形態的特徴+フシ
の順で名付けられることが多いようだ。
だから、この名前は、柳(ヤナギ)の葉(ハ)に作られた、
瘤状(コブ)の虫えい(フシ)ということになる。