ちょっと不思議⑩ クルミハムシの蛹
ゾウムシやハムシなどの甲虫類の蛹は、
基本的に、目立たないところに作られる。
以前紹介したように、隠れているというのは、
最も簡単な外敵からの防御法である。
↓ ↓ ↓
【虫たちの防御戦略② 隠れている】
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130203/1/
だから、普通に林道を歩いていたのでは、
ゾウムシやハムシの蛹を目にすることはほとんどない。
ということで、前回のシロスジタコゾウムシの蛹は、
ゆるやかな(?)例外として良いだろう。
今回は、もう一種、手持ちの写真から紹介したい。
クルミの葉っぱの下に、変なものがぶら下がっている。
写真の上の方にも見える。
近づいて、よく見ると・・・
クルミハムシ蛹(ハムシ科)
2013年8月7日 安曇野・長野
クルミハムシの成虫が、2匹見える。
どうやら、ぶら下がっているのは、
クルミハムシの蛹のようだ。
このように、例外的に「目立つ場所」で蛹になるのは、
防御物質を体内に持っているからだろう。
全く同じ状況にあるのが、以下の2枚の写真である。
我々が、最も簡単に見つけることができる甲虫類の蛹、
おなじみの「テントウムシの蛹」だ。
テントウムシ蛹(テントウムシ科)
2013年6月1日 東海村・茨城
こんな時にしか紹介することのない写真である。
見ての通り、蛹も警戒色でよく目立ち、いかにも不味そうである。
カメノコテントウ蛹(テントウムシ科)
2011年7月24日 岩木山山麓・青森
こちらのテントウも、緑の葉っぱの表面で、
しかも、真ん中のよく目立つところに、
正々堂々(?)と、蛹になっている。
(次回も例外?)