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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

ちょっと不思議? ミスジヒメヒロクチバエ

前回に続いて、北海道で撮った虫・・・


翅の模様が特徴的なハエの仲間だ。

体は小さいのだが、緑色の葉っぱの上では、
白黒の縞模様は、予想以上に良く目立つ。

 


多分ミスジヒメヒロクチバエ(ヒロクチバエ科)

2014年7月6日 芽室・北海道

今まで見たことのない翅の模様だったので、
帰宅して、写真同定するまでは、
北海道特産の珍品のミバエの仲間であると、
信じ切っていたのだが・・・

本州にもいる普通種であることが分かった。

ただ、この写真の子だけは、黒スジがやや太いようで、
近似種のニセフトスジヒメヒロクチバエかもしれないのだが・・・

 

 

 


ミスジヒメヒロクチバエ(ヒロクチバエ科)

2014年7月6日 芽室・北海道

手持ちの「札幌の昆虫 木野田君公著」にも、
撮影時期と場所が比較的近い本種が掲載されており、
こちらは、ミスジヒメヒロクチバエで、間違いないだろう。

これだけ、よく目立つ翅の模様なので、
雌雄のどちらかだけに特徴的に見られ、
交尾行動に関係していると思われたのだが・・・

 

 

・・・その予想は、見事に裏切られたのだ!!!

 

 


ミスジヒメヒロクチバエ(ヒロクチバエ科)

2014年7月6日 芽室・北海道

しばらく観察していると、どうやら、
2匹が互いに関心を寄せあっているので、
交尾の前段階のような雰囲気になってきた。

良く目立つ翅を上下に震わせたり、体を回転させたり、
動いては止まったりと、結構せわしなく動き回っている。

ただ、本種は、見た目が全く同じなので、
雌雄の判別をすることが、この状態では出来ない。

多分、この子たちは、雌と雄なのだろうが・・・

 

 


ミスジヒメヒロクチバエ(ヒロクチバエ科)

2014年7月6日 芽室・北海道

とりあえず監察を続けると、ようやく、
より活発に見えた方の1匹が、背後に回ってマウントした。

後で、写真をよく見ると、背後の雄(?)の方が、
複眼の間が多少とも狭いように感じるが、どうだろうか?


もしかしたら、雄と雄の疑似交尾だったのかもしれないのだが・・・

 

 

 

ミスジヒメヒロクチバエ(ヒロクチバエ科)

2014年7月6日 芽室・北海道

こちらは、すぐ近くで見た、別個体の交尾シーン。

後で、この写真を見て気になったのは、
下になっている雌が、口器を突き出しているか、
または、何かを咥えているかのように見えることだ。

最初の写真の個体も、同じように見える。

 

ネット情報では、この仲間は、交尾するときに、
雄が雌にプレゼントをするようなことが書かれていたが、
もしかしたら、それかもしれない。

今回の観察では、全く見逃していたのだが・・・

 

 

 

多分ミスジヒメヒロクチバエ(ヒロクチバエ科)

2014年7月6日 芽室・北海道

そして、ある程度予想されたのだが、
こんなことになってる光景を、さりげなく見る。


性フェロモンを使用しているからなのか?

それとも、見た目が雌雄で変わらないからなのか?

 

 

     

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