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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

色々と不思議な虫??? キタベニボタル


多くのベニボタルの仲間は、その名のとおり、
前翅が赤い種類が多く、体内に不味成分を持っている。

だから、鳥などの捕食者に食われることはなく、
必然的に目立つ体色(警戒色)であることが多い。


日本のベニボタル科には、100種以上の種が知られている。
近年は新種も、発見されつつあるようで、
私には、そんな種類を、全く同定することができない。

ただ、キタベニボタルは、前翅の付け根部分(肩?)が、
特徴的に赤くなるので、まあ識別しやすいだろう。

良く似た種類もいるようだが・・・・

 

 

キタベニボタル(ベニボタル科)

2013年7月14日 蔦温泉・青森

いつものように、蔦沼へ向かう遊歩道。
イシハラハサミツノカメムシを探しながら歩く。

よく目立つササの葉っぱの上で、
怪しい動きをする、見慣れない虫を発見した。

 

 

 

キタベニボタル(ベニボタル科)

2013年7月14日 蔦温泉・青森

どうやら、交尾中のカップルのようだ。

キタベニボタルの仲間は、
名前のとおりホタルに似ている。

系統的にも、ホタルに近いようだが、
もちろん、発光することはないようだ。

 

 

 

キタベニボタル(ベニボタル科)

2013年7月14日 蔦温泉・青森

すぐ近くで、別のカップルがいた。

しかし、こちらは修羅場である。

多分一番下になっている1匹の雌に対して、
3匹の雄が交尾しようとしている??


⇒虫たちの世界では、こんな光景は、
 あまり珍しくないのかもしれないが・・・

 

 

 

キタベニボタル(ベニボタル科)

2013年7月14日 蔦温泉・青森

交尾中のカップルに、別の雄がしつこく離れずに、
こんな状態になってしまうのは、
雌が性フェロモンを放出している場合が多い。


⇒交尾が成立すると、もちろんフェロモン放出は、
 すぐに、ストップするのだが、
 多少とも周辺に、匂いが残っているのかもしれない。

 

しかし、この雄の前翅の色は、さりげなく見事だ!

黒から赤への微妙なグラデーションは、
他の昆虫類では、あまり見かけない(と思う)。

 

 

 

キタベニボタル(ベニボタル科)

2013年7月14日 蔦温泉・青森

この体色は、はたして警戒色として良いのだろうか?

野鳥類が、赤と黒のこんな配色パターンを、
嫌な経験(不味成分)と結び付けて記憶すれば、
以後、キタベニボタルを食べようとしないはずだ。


⇒しかし、そんなに簡単に見つかる種類でもないので、
 ある野鳥類が、短期間に2回以上も、
 キタベニボタルに遭遇することは、多くないだろう。

 この個体数(捕食者と遭遇頻度?)は、
 擬態を考える上での「キーワード」のひとつだ。


 

     
 

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