忍者ブログ
  • 2017.11
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 31
  • 2018.01
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

【2017/12/18 12:27 】 |
警戒色の虫たちと有毒植物③ アブラナ科
予想外の「虫たちの好き嫌い!」・・・

こんなことが起こっている原因として、
おそらく、微妙に弱い毒性を示す植物が、
関係していると思う。

 ⇒比較的強い毒性を示す植物の場合には、
  虫たちの警戒色・捕食者の学習能力があれば、
  このブログで何度も紹介しているような、
  ベイツ型擬態などの有名な関係が成り立つ。


あまり強くない有毒成分に対する虫たちの反応は、
種類によって明らかに異なるし、もしかしたら、
個体レベルで、食べるか・食べないか(好き嫌い)が、
あるのかもしれない。


しかも、このような弱毒性植物は、
どこにでも、普通に見られる。

例えば、人間が食べても、毒性を示さないキャベツ。

 ⇒フォークの名曲「神田川」の歌詞にあるように、
  毎日毎日キャベツを食べ続けても大丈夫だ。


さらには、前報②で紹介したように、
オオカバマダラの実験で、キャベツは、
無毒のコントロール(対照)として使われたほど、
よく知られた安全な野菜なのだろう。

キャベツ畑で見られるチョウ目の害虫は、
コナガ、モンシロチョウ、ヨトウ類や、
ウワバ類などが思い浮かぶが、いずれも、
いわゆる警戒色の幼虫ではない。
・・・しかし!



ナガメ(カメムシ科)


2012年5月13日 弘前市・青森

早春の菜の花で見かける赤と黒の良く目立つカメムシだ。

この子は、成虫になってからは、防御物質を放出しない。

だから、カメムシの匂いはしないが、
植物起源の有毒成分を体内に持つので、
多くの捕食者が避けることが確認されている。

【0209 虫たちの防御戦略⑤ Ⅱ(4).  警戒色】

 ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130209/1/



警戒色のカメムシ類は、臭気成分を放出しないか、
あるいは、放出してもごく僅かであり、
体液に食草起源の不味成分を含んでいる。

飼育中の捕食性の動物類に、
さまざまな種類のカメムシを与えると、
匂いを大量に放出する保護色のカメムシは、
平気で食われてしまうが、逆に、
無臭の警戒色のカメムシは、捕食されることはない。

さらに、そのような警戒色のカメムシ類は、
野鳥類の胃の内容物のリストにも発見されないので、
不味成分を体内に蓄積するカメムシは、
野鳥類に食われない可能性が高いのである。


 ⇒どうでも良いことだが、これは、
  私の大学時代の卒論のテーマでもある。




ただし、寄主は、アブラナ科の植物である。






ん!!



キャベツやダイコンは、有毒?



よく知られているように、アブラナ科植物には、
カラシ油配糖体などの辛味のある成分が含まれる。

ワサビやカラシのように、多少辛い物でも、
人間は、香辛料として食べることもある【注】

さらには、コーヒーやニガウリのように、
かなり苦い味がしても、それなりに、
食べたり飲んだりすることもある。

もちろん、好き嫌いの範囲で・・・



 
ただ、これは好き嫌いではないかもしれないが、
驚くべきことに、ナガメは、前報②で紹介したように、
成虫も幼虫も、クズの葉っぱから吸汁することがある。



【クズの葉に集まるカメムシたち】

 ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20140614/1/


この場合は、おそらく体液に不味成分が含まれていないので、
学習していない捕食者に食べられてしまうかもしれない。

 ⇒特殊なベイツ型擬態かも・・・??




もう一つ例を示そう!!





モンシロチョウ(シロチョウ科)


2011年7月30日 だんぶり池・青森


幼虫も、成虫も決して警告色ではない。

ただ、知人の話では、野鳥類は、
キャベツにいるモンシロチョウの幼虫(アオムシ)を、
あまり好んで食べることは、無いようである。

つまり、見た感じ「不味そうに」食べるのだそうだ。


ちなみに、最近日本へ侵入・定着したとされる、
オオモンシロチョウという同じアブラナ科の植物を、
食草とするチョウの幼虫がいる。

成虫は、モンシロチョウと良く似ているが、
幼虫の色彩が全く違って、黄色と黒の模様で、
どちらかというと、警告色なのだ。


この違いは、別に大した違いでもなさそうだが、
虫たちの警戒色や標識的擬態の進化を考える上で、
重要なヒントが隠されていると思う。



次回④に続きます。







【注】
ネット情報によると、植物体が傷つくと、
   ミロシン細胞内の酵素(ミロシナーゼ)が、
   配糖体を加水分解してイソチオシアン酸アリルを遊離する。

   この物質がワサビやカラシ、大根おろしなどに特有の、
   ツン!とした辛味の成分であるようだ。
   
     ・・・ということは、
   カメムシ類は、あまり植物体を傷つけることなく、
   成分を吸汁するので、辛さを感じないのかもしれない。








拍手[18回]

PR
【2016/03/25 06:55 】 | ちょっと不思議 | 有り難いご意見(0)
<<警戒色の虫たちと有毒植物④ イラクサ科 | ホーム | 警戒色の虫たちと有毒植物② 虫たちにも好き嫌い?>>
有り難いご意見
貴重なご意見の投稿














<<前ページ | ホーム | 次ページ>>