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植物の葉っぱには、多かれ少なかれ、
有毒成分が含まれており、他の動物から、 無作為に(?)食べられるのを防いでいる。 これに対抗して、虫たちの方は、 特別の解毒機構を発達させたり、 場合によっては、その有毒成分を体内に蓄積して、 自らが、捕食者に食われるのを防ぐようになった。 ただ、その毒性の程度はピンからキリまである。 だから、虫たちが食べて、体内に蓄積する場合にも、 毒性の強さに応じて、完全な警戒色のものから、 どちらとも言えないような微妙な色合いのものまで、 多種多様な昆虫類が知られていることが分かった。 今回の例は、人間も食べることがあるセリ科植物である。
この赤と黒の縞模様は、警戒色の典型である。 有毒とされるセリ科の植物ではあるが、 ときどき人間も食べて、独特の味を楽しんでいる(?)。 もちろん、好き嫌いはあるだろうが・・・ ⇒ただし、キアゲハの若齢幼虫は鳥の糞に似ている。
もしかしたら、有毒成分の蓄積が十分でない時期には、
明瞭な警戒色にならないのかもしれない。 と、ここまでは良い!! 実は、アブラナ科のナガメとモンシロチョウ幼虫のように、
虫の種類によって、体色が明らかに異なる場合があるのだ。 ネット情報では、幼虫も警戒色ではないようで、 捕食者がどのような反応を示すのか、興味深い。 ⇒全くの想像であるが、もしかしたら、 警戒色のアカスジカメムシと、 警戒色でないハナダカカメムシでは、 全く同じ植物から吸汁するのに、 体液に蓄積される不味成分の種類が、 微妙に違うのかもしれない。 この他にも、微妙な毒性を示す植物は、 数え切れないほど存在する。 もしかしたら、全ての植物種は、 それを食べようとした(!)動物種に対して、 微妙に毒性を示すのかもしれない。 だから、このシリーズの最初に書いたように、 そのような植物側の2次代謝物の存在が、 虫たちの食物選択(寄主選択)の手がかりであり、 さらには、好き嫌いの原因になっているのだろう。 ・・・というわけで、 大別すると3種類に分けられる植物の有毒成分の中で、 これまであまり取り上げられることのなかったような、 弱い毒性を示す成分の存在にも、注意すべきなのかなと思う。 (このシリーズ、今回で終了します)
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