忍者ブログ
  • 2017.08
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • 10
  • 11
  • 12
  • 13
  • 14
  • 15
  • 16
  • 17
  • 18
  • 19
  • 20
  • 21
  • 22
  • 23
  • 24
  • 25
  • 26
  • 27
  • 28
  • 29
  • 30
  • 2017.10
警戒色の虫たちと有毒植物⑤ セリ科
植物の葉っぱには、多かれ少なかれ、
有毒成分が含まれており、他の動物から、
無作為に(?)食べられるのを防いでいる。

これに対抗して、虫たちの方は、
特別の解毒機構を発達させたり、
場合によっては、その有毒成分を体内に蓄積して、
自らが、捕食者に食われるのを防ぐようになった。

ただ、その毒性の程度はピンからキリまである。

だから、虫たちが食べて、体内に蓄積する場合にも、
毒性の強さに応じて、完全な警戒色のものから、
どちらとも言えないような微妙な色合いのものまで、
多種多様な昆虫類が知られていることが分かった。

今回の例は、人間も食べることがあるセリ科植物である。





アカスジカメムシ(カメムシ科)


2010年6月14日 だんぶり池・青森

セリ科と言えば、すぐに頭に浮かぶカメムシだ。

この赤と黒の縞模様は、警戒色の典型である。

有毒とされるセリ科の植物ではあるが、
ときどき人間も食べて、独特の味を楽しんでいる(?)。

もちろん、好き嫌いはあるだろうが・・・








キアゲハ幼虫(アゲハチョウ科


2011年6月26日 だんぶり池・青森

同じく、セリ科植物を食べることで有名なキアゲハも、
成虫と幼虫ともに、よく目立つ警告色である。
 
 ⇒ただし、キアゲハの若齢幼虫は鳥の糞に似ている。
  もしかしたら、有毒成分の蓄積が十分でない時期には、
  明瞭な警戒色にならないのかもしれない。






と、ここまでは良い!!
実は、アブラナ科のナガメとモンシロチョウ幼虫のように、
虫の種類によって、体色が明らかに異なる場合があるのだ。



ハナダカカメムシ(カメムシ科

2011年6月29日 だんぶり池・青森

この子は、いわゆる警戒色ではないが、
セリ科植物のみから吸汁することが知られている。

ネット情報では、幼虫も警戒色ではないようで、
捕食者がどのような反応を示すのか、興味深い。

 ⇒全くの想像であるが、もしかしたら、
  警戒色のアカスジカメムシと、
  警戒色でないハナダカカメムシでは、
  全く同じ植物から吸汁するのに、
  体液に蓄積される不味成分の種類が、
  微妙に違うのかもしれない。







この他にも、微妙な毒性を示す植物は、
数え切れないほど存在する。

もしかしたら、全ての植物種は、
それを食べようとした(!)動物種に対して、
微妙に毒性を示すのかもしれない。

だから、このシリーズの最初に書いたように、
そのような植物側の2次代謝物の存在が、
虫たちの食物選択(寄主選択)の手がかりであり、
さらには、好き嫌いの原因になっているのだろう。




・・・というわけで、

大別すると3種類に分けられる植物の有毒成分の中で、
これまであまり取り上げられることのなかったような、
弱い毒性を示す成分の存在にも、注意すべきなのかなと思う。


(このシリーズ、今回で終了します)


 

拍手[18回]

PR
【2016/03/31 06:30 】 | ちょっと不思議 | 有り難いご意見(0)
<<不思議なシリアゲムシの世界① ヤマトシリアゲ | ホーム | 警戒色の虫たちと有毒植物④ イラクサ科>>
有り難いご意見
貴重なご意見の投稿














<<前ページ | ホーム | 次ページ>>