だんぶり池のカメムシ 匂いの不思議
だんぶり池で見つかるカメムシ類
関東以西では、山地性のカメムシが簡単に見つかる。
しかも、比較的珍しい種類がいる!!!
ナガメ以外・・・・・・
よく知られているように、多くのカメムシ類は、
体内の臭腺【scent gland】で生合成された臭気成分(液体)を、
幼虫期には、腹部背面の開口部から、
成虫期には、後胸部腹面の後脚の碁部付近の開口部から、
様々な方法で体外に放出することができる。
大半の人間が、悪臭と感じる臭気成分の種類は、
炭素数6~10個の直鎖アルデヒド類と、その類縁化合物であり、
さらに、無臭の飽和炭化水素類を、溶媒的な役割として含んでいる。
ちなみに、緑色植物に含まれている青葉アルデヒド (E)-2-Hexenal も、
主成分のひとつである。
これらの臭気成分の放出行動は、主として外敵に出会ったときに起こり、
放出の方向を変化させて狙い打ちができる種や、
自らの体表に流れ出させる種などが知られている。
だから、静止状態のカメムシが匂うことはない!
そして、臭気成分の直撃を受けたアリなどの小型の捕食者は、
以後の攻撃を躊躇したり、その場から離れたりすることがあるので、
カメムシ類の放出する臭気成分は、一般的に、
外敵から身を守るための防御物質であるとみなされている。
しかし、アリ以外の捕食者(クモ、カマキリ、鳥など)は、
平気でカメムシを喰ってしまう。
ナガメの成虫は、臭気成分を放出しない。
幼虫時期は人並み(?)に、かなり強烈な匂いを発するのに・・・・
でも、ハエトリグモやカマキリは、ナガメを食べない。
ナガメ成虫の体色は、明らかに警戒色である。
何か、不思議なことが沢山あるぞ!!!
近日公開予定: カメムシの匂いの不思議【5回シリーズ】
【1】実際の防御効果
【2】アリに対する防御効果
【3】ビックリ効果
【4】警報フェロモン
【5】警戒色と不味成分
乞うご期待
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