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さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。 従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。
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背景に体の色を似せて、外敵から身を守る昆虫は多く、
その体色は、目立たせないタイプの「保護色」と呼ばれる。
一方で、良く目立つ色彩の昆虫も少なからずおり、
これらの昆虫は、毒針や有毒物質、悪臭を持ち、
捕食者が攻撃を避けるので、
こちらは、目立たせるタイプの「警戒色」と呼ばれる。
これから紹介する金属光沢を持った昆虫は、どっちなのだろうか?
キンカメを、遠景で撮った写真はこれしかない。
遠目にも、確かに2匹とも光って、よく目立っている。
この遠景の写真でも、種名は同定できないが、
中央付近に光を反射して、光っているのがわかる。
肉眼でみると、もっと鮮やかに光っているように見えるが・・・
逆に、直射日光下で葉っぱが光を反射すると、
このキラキラが、背景に溶け込ませる可能性もある。
また、動物の目は、光と影のコントラストが強いと、
そこに焦点が合ってしまい、輪郭があいまいになる。
そうなると、光るものをひとつの物体(生物)として、
認識できなくなってしまい、「分断色」として機能する。
ただ単に、捕食者にとって、キラキラと光を反射するものは、
生きているもの(餌)として認識されないだけかもしれない。
しかし、下の写真が、これらの可能性をさりげなく否定している。
・・・81歳未満、閲覧注意・・・・
・・・81歳以上、閲覧注意・・・・
・・・81歳未満、閲覧注意・・・・
北海道・日高町の林道を、夕方、ブラブラ歩いていると、
前方の道端に、キラキラ光るものが見えた。
道路によく落ちている、お菓子の包装紙のような感じだった。
しかし、近づいて見た時は、かなり驚いた。
明らかに動物の糞ではあるが、
沢山の金属光沢の翅の一部が残っている。
明らかに、集中して食べられたようだ。
一度「これは食べられる」と学習した捕食者にとっては、
キラキラは、よく目立つので、
格好の獲物となってしまったのかもしれない。
せっかく苦労して(?)金属光沢になった虫たちが、
それが逆効果になって、
むしろ選択的に食べられてしまった・・・・・??。
ある捕食者に対しては、ほぼ完璧な防御方法が、
別の捕食者に対しては全く無効になってしまうことは、
よくあることであるが・・・・・
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弘前大学の小原良孝名誉教授には、お忙しいところ調査していただき、
①この糞の主が、昼も夜も活動するクロテンの可能性が高いこと、
②タヌキの糞からも、アオオサムシ等の金属光沢の昆虫がよく見つかること、
③金属光沢の昆虫が大量に食われた状況
等について、ご教示いただきました。
また、学生時代からの友人である、
記野直人(にゃおと)氏・・・【当ブログ唯一のリンク先】・・・には、
食べられた金属光沢の昆虫類に関する情報をいただきました。
糞の中には、少なくともオオセンチコガネが入っており、
糞の周辺で比較的集団になりやすい種類だそうです。
また、オオルリオサ、アイヌキンオサ、スジオコガネの上翅はない、
とのことでした。
オオセンチコガネ等の金属光沢の甲虫類の写真については、
リンク先の(彼の)フォトギャラリーでご覧下さい。
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