金属光沢の甲虫類① アオカミキリ
太陽ギラギラの熱帯だけではなく、
日本国内にも、さらに北国にも、
さりげなく鮮やかな金属光沢を持つ虫たちがいる。
有名なのは、タマムシ、キンカメ、ゼフィルスなどだが、
よりマイナーな金属光沢の虫たちもいる。
今回から数回に分けて、あまり有名でない、
身近な金属光沢の虫たちを紹介したい。
最初は、アオカミキリ・・・・
最近、捕虫網をあまり持たなくなったので、
カミキリに出会う機会が減ってきたのだろうか?
ミズキやカエデの花に集まるカミキリを、
ネットで捕獲することがなくなった。
高い木の花に集まるカミキリは、当然、
なかなか写真には撮ることができないのだが・・・
アオカミキリ(カミキリムシ科)
2013年8月15日 白岩森林公園・青森
結構低い位置にあるリョウブの花に、
珍しくキラッと光るカミキリを見つけた。
体全体が、鮮やかな緑~青緑に輝いて、
タマムシのようなイメージもあるカミキリだ。
アオカミキリ(カミキリムシ科)
2013年8月15日 白岩森林公園・青森
おそらく、日本のカミキリムシの中では、
大型で金属光沢のある種類は少ないはずで、
こんな間近で見ると、なかなかの迫力である。
アオカミキリ(カミキリムシ科)
2013年8月15日 白岩森林公園・青森
しかも、こんな恐ろしい顔をしながら、
さりげなく、花の蜜を舐めている?
この違和感が、何ともいえず不気味だ。
アオカミキリ(カミキリムシ科)
2013年8月15日 白岩森林公園・青森
これ、もしかしたら、花を食べている?
虫たちの中には、タマムシやゼフィルスのように、
金属光沢を持った種類が少なくない。
このような金属光沢は、よく目立つので、
警戒色としての役割がありそうだが・・・
アオカミキリ(カミキリムシ科)
2013年8月15日 白岩森林公園・青森
しかし、防御手段に裏打ちされない警戒色は、悲惨である。
以前紹介したように、こんなことになってしまう。
↓ ↓ ↓
不思議な金属光沢
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101130/1/
この目立つ色は、捕食者が学習すると、
格好のサーチングイメージとなってしまうのだ。
アオカミキリも含めて、カミキリの仲間が、
有毒成分を持っているとは考えにくいので、
少なくとも、この色は、警戒色ではなさそうである。
(次回以降で、こんな金属光沢の役割を考えてみたい)