信州のニホンザルとニホンカモシカ
最近、人間との関係が微妙な2種類の野生動物に出会った。
いろいろと、考えさせる問題を含んでいる???
まずは、ニホンザルの群れ・・・
安曇野から常念岳・蝶ケ岳へのアプローチ道路で出会った。
ニホンザル(オナガザル科)
2013年8月7日 安曇野・長野
簡易舗装(?)された山道を、車で走っていると、
前方にニホンザルの群れを発見。
20mほど手前に車を止めて、フロントグラス越しに撮影した。
でも、全く逃げる様子がない。
しかたがないので、ゆっくり走って通過すると、
その奥には、こんな光景が・・・
ニホンザル(オナガザル科)
2013年8月7日 安曇野・長野
ほとんどのサルが、道路上でくつろいでいる。
道路にいると、なんか良いことがあるのだろうか?
車を走らせると、それなりに距離をとって、離れていく。
ニホンザル(オナガザル科)
2013年8月7日 安曇野・長野
さらに進んでいくと、別の集団が・・・
日光いろは坂や三国峠とは違って、
ここは、そんなに車が通るようなところではない。
別に餌をねだっている様子はないが、
人間(車)を、全く恐れないようだ。
ニホンザル(オナガザル科)
2013年8月7日 安曇野・長野
クラクションを鳴らすと、ちょっとびっくりして、
のろのろと移動した。
この集団は、人間を危険なものとは認識していないようだ。
そうかと言って、餌をくれる対象ともみなしていないらしく、
車に近づいてくることもない。
どうも、まだ人間とは、微妙な関係にあるようなので、
我々にできる唯一のことは、(偉そうなことを言うが)、
このようなサルの群れに、決して餌を与えないことだと思う。
野生のサルが、人間の子供が持つ食べ物を奪い取っていく様子が、
テレビのニュースなどで、ときどき見かける。
最初は、観光客が、面白がって餌を与えていたのだろうが、
サルにとってみれば、ちっとも攻撃してこない人間が、
おいしい食べ物をもっていることを、すぐに学習するだろう。
また最近、収穫直前の畑の作物を食い荒らす野生動物が増えているようだ。
サル以外にも、クマ、イノシシ、シカ、最近ではアライグマがそうだし、
都会のカラスも、簡単に食物が手に入る方法を学習したのだろう。
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翌日、志賀高原で、別の野生動物に出会った。
ニホンカモシカ(ウシ科)
2013年8月8日 志賀高原・長野
道路のすぐ横の茂みの奥から、
かなり警戒して、こちらを見ている。
この子は、シャッターを押した直後、
あっという間に姿を消した。
ニホンカモシカは、サルと違って、かなり用心深いのだろう。
ニホンカモシカ(ウシ科)
2013年8月8日 志賀高原・長野
ちょっと走った先の、開けたところで、
別の個体を見つけたが、車を降りると、
小走りに離れようとした。
この子も、単独行動である。
ニホンカモシカ(ウシ科)
2013年8月8日 志賀高原・長野
でも、完全に藪の中に逃げ込むことはしないで、
振り返って、こちらの様子をうかがっている。
危害を加えられないことを確認したのか、
車から降りて近づいても、それ以上は逃げない。
ニホンカモシカ(ウシ科)
2013年8月8日 志賀高原・長野
これで、多分10mほどの距離であると思う。
何か食べているようなそぶりを見せたが、
この直後、あっという間に姿を消した。
いつも行く、青森の白岩森林公園や矢立峠周辺でも、
ニホンカモシカを時々見かけるが、ほとんどが、
シャッターを押す前に、藪の中に隠れてしまう。
やはり、ニホンカモシカは、基本的に用心深いようだ。
しかし、もしかしたら、数十年後には、ニホンカモシカも、
ニホンザルやエゾシカのようになってしまうのだろうか?