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  • 2017.07
分断色! バッタ

過去にこのブログで紹介してきた保護色(隠蔽色)の虫たちは、
体全体が、ほぼ一様に背景とよく似た色彩をしていることが多かった。

だから、大きな葉っぱや樹皮などの均一な色彩の環境では、
一般的な保護色は、十分に隠蔽効果を発揮する。
 

しかし、虫たちのいる環境は、そんなに一様なものではない。
木漏れ日が当たるような場所では、眩しい光と影が共存したり、
草、枯葉、枯れ枝、石ころなどが、バラバラに存在する場所も少なくない。

このような環境の明暗や、色彩の異質性が高い場合には、
全身が緑色や茶色の保護色の虫たちは、その輪郭が逆に目立ってしまう。
 

そんな状況下では、これから紹介するが有効なのだ。

 


まず、緑色の葉っぱの上に、バッタがいたらどうだろうか?


トノサマバッタ(バッタ科)

2012年8月6日 金山町・秋田

これは、多分、良く見かける光景であろう。

トノサマバッタの写真が撮れるのは、こんな状況のときが多い。
緑色の葉っぱにいるときには、結構目立つからである。

まあ、普通は、写真を撮ろうとして不用意に近付いて、
あっという間に、飛んで逃げられてしまうのだが・・・

 

 

クルマバッタ(バッタ科)

2011年10月20日 東海村・茨城

普通は、逃げてしまったバッタを追いかけて、着陸地点にそっと近付いても、
なかなか見つけることはできない。

たまに、運がよければ、こんな写真が撮れる。
上の緑の葉っぱに静止している写真と比べて、明らかに見にくくなっている。
体一面が、雑然とした背景に似た配色だからだ。

これが、いわゆる「分断色」の隠蔽効果である。

⇒当初トノサマバッタとしていましたが、nabita氏からのご指摘により、
 クルマバッタに訂正しました。
 
 




クルマバッタモドキ(バッタ科)

2010年8月8日 三春PA・福島

雑草の生えたPAの片隅で、光と影が交錯する、白と茶色の枯れ枝の中に、
この子は、完全に溶け込んでいる。
このような分断色が最も効果を発揮する場面では、
捕食者(鳥)も、撮影者(人間)も、なかなか見つけることは出来ないだろう。

 

 

クルマバッタモドキ(バッタ科)

2010年8月8日 三春PA・福島

より近づいて、真上から撮っても、背景に完全に溶け込んでいるので、
おそらく、何も知らない人に、この写真をみせても、
大きくバッタが写っているとは思えない(はずである)。

 

 

ショウリョウバッタ(バッタ科)

2011年10月18日 東海村・茨城

こちらも、分断色の効果が分かりやすい写真である。

上のクルマバッタモドキと全く同じように、
この子も、こんな環境にいるのがベストだと思う。

この拡大写真で、サーチングイメージを作ってから、
下の写真のショウリョウバッタを探してみてください。

 

 

ショウリョウバッタ(バッタ科)

2011年10月18日 東海村・茨城

それでも、簡単には見つけることが出来ないほど、
分断色の隠蔽効果の凄さを、はっきり確認できるはずである。

 

しかしながら、これほどパーフェクトな隠蔽効果を発揮する分断色も、
背景の選択を間違えた場合は、かなり悲惨だ。

 

ヒロバネヒナバッタ(バッタ科)

2010年8月4日 だんぶり池・青森

クルマバッタモドキと良く似た色彩をしているが、
この子は、背景選択を間違ってしまったのか?

かなり遠くから、バッタの姿を確認することができた。

 

 

ヒナバッタ(バッタ科)

2012年8月15日 ミニ白神・青森

この子は、砂地にいたのだが、飛んで逃げた後に、
この場所に着陸してしまった。

だから、簡単に写真撮影ができたのだが・・・・
 


このように、分断色の場合には、通常の保護色(隠蔽色)よりも、
さらにシビアな(あまり多くない)背景選択の条件があり、予想外に、
間違った(?)背景で見かけることが多いような気がするのだが・・・


次回、蛾の分断色を例に、その定義について、もう少し考えてみたい。


 


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【2012/09/07 19:46 】 | 擬態 | 有り難いご意見(0)
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