小さな蛾の秘密? ハマキガ類の騙しのテクニック?
数年前までは、見つけても写真を撮ることなんか、
思いもよらなかった小さな蛾ハマキガの仲間(注)。
でも最近は、ブログネタ(?)として、撮るようになった。
実は、撮影したときには、全く気にも留めなかった虫が、
後で写真を再確認すると、「あれっ!?」という感じで、
改めて面白さに気が付くことが良くある。
今回は、そんな感じの「ハマキガ」を紹介したい。
オオアトキハマキ(ハマキガ科)
2010年7月21日 だんぶり池・青森
最も普通に見かける模様のハマキガである。
早朝に林道に出かけると、交尾中のカップルを見かける。
緑の葉っぱの上に、何となく枯れ葉が落ちてるようだ。
良く見ると、地味ながらも、凝った模様である。
ヨツスジヒメシンクイ(ハマキガ科)
2010年8月7日 だんぶり池・青森
この子は、かなり特異な色彩パターンを持っている。
蛾の仲間では、比較的珍しい薄紫の地に、
4本の白線と、サイドには白黒の縞模様。
ただ、ネット上の写真を、さりげなく見ても、
このように、綺麗な薄紫色の個体は掲載されていない。
しかも、後ろから見ると、翅が巻き込んで、
ロケットの噴射口のようなイメージがある。
ヒメハマキの仲間(ハマキガ科)
2011年7月3日 白岩森林公園・青森
これはどう見ても、鳥の糞である。
このようなイメージのハマキガは、
緑色の葉っぱの上で、比較的良く見かける。
結構、擬態に自信があるのだろうか?
残念ながらこの写真だけでは、種名まで同定できない。
キオビヘリホシヒメハマキ(ハマキガ科)
2011年9月4日 だんぶり池・青森
背中の真ん中にあるオレンジ色の模様は、
遠くからでも、良く目立つ。
最初に、見つけたときは、甲虫のようにも見えて、
ハマキガだとは、全く思わなかった。
これも、警戒色なのだろうか?
オオヤナギサザナミヒメハマキ(ハマキガ科)
2012年7月21日 白岩森林公園・青森
この子は、どう見ても、木の芽のような雰囲気だ。
本物が、ときどき葉っぱの上に落ちているのを見かける。
しかも、この子の場合、どっちが前なのか、
どっちへ飛び立つのか、すぐには分からない?
オオギンスジハマキ(ハマキガ科)
2012年6月8日 だんぶり池・青森
この子は、オレンジ色に銀色の線があって、
典型的な警戒色パターンだ。
当然葉っぱの上では、普通に良く目立つ。
こんな綺麗な蛾であるが(?)、
青森県では、リンゴの害虫とされているようだ。
(注)考えてみたら、学生時代に、性フェロモン同定のために、
チャノコカクモンハマキの大量飼育のアルバイトをしたことが、
私が、生理活性物質に興味を持つキッカケになった。
その当時のことは、色々面白い話もあるので、
別の機会に、紹介したいと思う。