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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

枯れ葉擬態 オビガ


枯れ葉に隠蔽的擬態する蛾は、多くのグループ(科?)で、
独自に進化してきたようだ。

今回のオビガもは、常夜灯に来ているのを良く見かける。

オビガは、オビガ科に属する蛾だが、
日本にはオビガ1種しかいないようである。

 

 

オビガ(オビガ科)

2012年9月13日 矢立峠・秋田

こんな感じで、明るいトイレのガラス面に止まっているが、
そんなにリアルな枯れ葉の印象はない。

 


それでも、この子が枯れ葉が沢山ある場所に、静止していたら、
私ごときには、絶対に見つけることはできないだろう。


しかし、緑色の葉っぱの上では、簡単に見つかるのだ。
・・・・と言うか、偶然見つけると、ちょっとだけ感動!!

 

 

 

オビガ(オビガ科)

2014年7月21日 ひたちなか市・茨城

写真の中央、赤丸の部分に落ち葉が見える?

緑の葉っぱの上には、見た目がこんなイメージで、
風に乗って飛ばされてきた枯れ葉が、落ちていることが良くある。


でも、これ、よく見るとオビガなのだ。

 

 

 

オビガ(オビガ科)

2014年7月21日 ひたちなか市・茨城

近づくと、こんな感じ・・・


枯れ葉に擬態する蛾は、翅を閉じて止まることが多い。

明らかな蛾の形状である左右対称の蛾の姿を見破られないためだ。


しかし、オビガは違う。

前翅と後翅の微妙な重なり(開きの角度?)と、
後翅後縁の膨らみが、葉っぱの形状そのものなのだ。


 

 

オビガ(オビガ科)

2014年7月21日 ひたちなか市・茨城

下から見上げて撮ると、何か必死で止まってる感じだ。

普通の蛾は、こんなところに静止することはないだろう。


偶然に風に飛ばされてきた枯葉が、引っかかっているようだ。

 

 

 

オビガ(オビガ科)

2014年7月21日 ひたちなか市・茨城

蛾の仲間は、オビガのように、普段隠れている後翅の表面を、
前翅を少し広げて静止することが、たまにある。

ただ、オビガの場合は、全体を葉っぱに見せるようなイメージで、
後翅の表面を常に見せて止まっている。


明らかに、どの辺まで開けば(後翅を見せれば)、
自分が、葉っぱに見えるか分かっているようである。

でも、中央の白いラインが、一直線にならない!!!


・・・・・・恐るべし、オビガの微妙な戦略!

 

 

という訳で、今回までに、
緑の葉っぱの上に静止している枯れ葉のように見える蛾を、
4回連続で紹介してきた。

ただ、このブログでは、過去にミラクル擬態として、
もっと沢山の「枯れ葉に似た蛾」の写真を紹介してきた。

 

興味ある方は、是非、下記をご覧ください。

 

ウスイロカギバ ⇒雌雄が少しずれて交尾している
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20120710/1/


マエキカギバ ⇒体の色がまさに枯れ葉
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20120712/1/


マエグロツヅリガ ⇒そんなに似せなくともというレベルのミラクル擬態
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20120729/1/


イカリモンガ ⇒普段は枯れ葉に似てるとは夢にも思わない
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20121210/1/


シロテンツマキリアツバ ⇒まあ普通の枯れ葉擬態
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130114/1/


ムラサキシャチホコ ⇒ご存知のミラクル擬態(もう一度ご覧ください)
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130821/1/


ハガタエグリシャチホコ ⇒新しいタイプの枯れ葉?
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20131008/1/


枯れ葉? ミラクル擬態 ⇒クイズ形式の総集編(もう一度ご覧ください)
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20131208/1/





    

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