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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

枯葉のような蛾 シロテンツマキリアツバ

 コノハチョウやアケビコノハのように、
枯れ葉に擬態する虫は多く、隠蔽的擬態の好例とされる。


だから、「枯れ葉に擬態する虫は、枯れ葉の上に居ないと意味がない」
こんな表現を、ネット上では、しばしば見かける。

 

これ、本当だろうか?

 

確かに緑色の葉っぱの上に、枯れ葉に擬態してる虫がいれば、
逆に良く目立ってしまう印象がある。

でも、下の写真のように、緑の葉っぱの上にある枯れ葉は、
良く目立っても構わないのだ。

捕食者にとって、枯れ葉は食べ物ではないからだ。

 

 


シロテンツマキリアツバ(ヤガ科)

2011年7月3日 白岩森林公園・青森

遠めの写真は撮れていないが、
シロテンツマキリアツバという蛾である。

いわゆる蛾の輪郭がなく、この距離でも十分枯れ葉に見える。

 

 

シロテンツマキリアツバ(ヤガ科)

2011年7月3日 白岩森林公園・青森

ただ、翅の後縁のギザギザになったような部分は、
蛾の仲間に普通に見られる。

だから、前縁の特異な形状と模様と静止姿勢とが相まって、
十分に枯れ葉をイメージさせるのだろう。

 

 


シロテンツマキリアツバ(ヤガ科)

2011年7月3日 白岩森林公園・青森

上の写真の子を、軽く刺激して、飛び立たせてみた。

まるで枯れ葉が風に舞うように、ヒラヒラと飛んで、
数m先の道路に降りたのを確認して写真を撮ったが、
普通に歩いていたのでは、全く気が付かなかっただろう。

いくら目立っても構わないとはいえ、やはりこの方が、
捕食者に発見される頻度は低いはずだ。

 


本物の枯れ葉??

 
2012年8月6日 金山町・秋田

枯れ葉が、緑の葉っぱの上に落ちている。

拡大してみると、触角がある????

実は、カメラ片手に虫を探しながら、林道を歩いていると、
良く見かける光景であるが、一応、さりげなく反応してしまう。

普通の人や捕食者とは、全く発想が逆であるが、
最近では、枯れ葉を見て、虫だと思ってしまうのである。

 


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