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  • 2017.06
目玉模様の進化【1】

当ブログで、過去に2回、シリーズものとして、
『カメムシの防御物質』『擬態の進化』について、
ほぼ文章だけの記事を書いた。

それに対して、親しい友人と家族(次女)から、
「そんなもん誰が読むんじゃい!」と、一喝された。

それにもめげず、今回、第3のシリーズとして、
『目玉模様の進化』について、考えてみたい。

(でも、ちょっとだけ、写真を入れて、文章も少し柔らかく  

是非、最後まで読んでください

 

昨年10月14日に、アケビコノハ幼虫のマンガのような目玉模様を紹介した。

そのときは、そんな目玉模様を見て、
私自身が、まるで捕食者のようにビックリしてしまったので、
外敵に対する防御効果進化については、
何も書くことができなかった

今回改めて、少し冷静(?)になって、
目玉模様の進化や実際の防御効果について、考えてみたい。

 

まず、下の写真をご覧ください。


クスサン成虫(ヤママユガ科)
 
2008年9月22日 碇ヶ関・青森 

このように、少なくとも我々人間にとっては、
適度な間隔で二つ並んだ同心円状の模様は、
フクロウなどの眼に見える。

しかし、クスサンは、いつもこの格好をしているわけではない。
普段静止しているときは、下の写真のように、
目玉模様は、前翅に覆われて見えない。


クスサン成虫(ヤママユガ科)

2008年9月22日 碇ヶ関・青森

この子が目玉模様を見せるのは、危険を感じたり、
外敵に襲われた際に、前翅を開いたときである。

したがって、これらの一連の行動は、
外敵に対する何らかの特別なシグナルとして、
十分機能していると考えられている。


でも、本当に、そうなのだろうか?


一見賢そうな(?)クスサンさんは、自分の後翅の表面に、
フクロウの眼に似た目玉模様を持っていることを、
さらに、それを突然見せつけると外敵が驚くことを、
本当に、知っているのだろうか?

ただ単に、外敵から逃れようとして飛び立つ寸前に、
後翅の表面が見えてしまうだけじゃないのか?


(ここで、ちょっと冷静になる)


もう一度、上の写真を見てください。
お分かりのように、その模様がフクロウのように見えるには、
『木の幹に逆さに静止している状態』か、または、
『外敵がいる方向に頭が向いているとき』だけである。

当然、これらの場合には、飛び立つ(逃げる?)と、
飛んでいく方向が、捕食者がいる側になるので、
より近づくことになってしまうだろう。

まあ、ビックリする方から見れば、フクロウが遠くへ飛び去るより、
自分の方へ向って飛んでくる方が、怖さ100倍かもしれないのだが・・・


(そして、さらに冷静になる)


子供向けの本などにも、よく紹介されている有名なフクロウチョウは、
大きな目玉模様があり、翅の裏面全体がまるでフクロウのように見える。

しかし、中南米の森に住むこのチョウは、残念ながら、
展翅して標本箱に裏向きに、しかも上下逆さにならべた場合にのみ、
フクロウの顔のように見えるのである。

自然状態では、フクロウチョウは、翅を閉じて静止する。

これでは、どうやっても、目玉模様は1個しか見えないので、
よく見る写真のような正面から見たフクロウの顔には、
絶対に見えないのだという。

実際に、クスサンの場合にも、木の幹に逆さに止まるのだろうか?

残念ながら、その可能性はかなり低いと思われる。
私自身も、ヤママユガの仲間が、
頭を下に向けて静止しているのを見たことはない。

もしかして、脚の先端の爪(附節)の部分の構造が、
あの重そうな胴体を、下向きに支えにくくなっているかもしれない。


人間は、何であれ、自分に都合よく解釈しすぎるのだろうか?


(つづく)
↓  ↓  ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20110309/1/

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【2011/03/08 07:22 】 | 擬態 | 有り難いご意見(0)
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