目立ちたいの? 目立ちたくないの? ハガタエグリシャチホコ
シャチホコガ科に属する蛾は、
幼虫も成虫も、形態や色彩が多種多様で、
ちょっとだけ不思議な雰囲気を持っているものが多い。
このブログでは、何種か紹介してきたが、
今回は、ハガタエグリシャチホコという蛾の成虫である。
植物の果実?
じゃ、これは??
ウロコのような感じが良く似てる!!
ハガタエグリシャチホコ(シャチホコガ科)
2012年8月3日 白布温泉・山形
真上から見ると、前方に脚が見える。
このような鮮やかな模様は、何かに似せているのだろうか?
ハガタエグリシャチホコ(シャチホコガ科)
2012年8月3日 白布温泉・山形
近づくと、頭から胸にかけて、独特の飾り毛が見える。
もし、直射日光下にいたら、サイケデリック(死語?)な模様が、
微妙に光を反射して、よく目立ちそうだ。
逆に、多少薄暗い木漏れ日の中にいたら、
背景に溶け込んで、枯葉のように見えるのだろうか?
こんな微妙な雰囲気の蛾は、あまり例がないだろう(多分!?)。
だから、他の虫には真似のできない「不思議な魅力」があるのだ。
この色は、目立たせないようにする保護色なのか?
あるいは、逆に目立たせるような警戒色なのだろうか?
まるで正反対の色彩であるはずなのに・・・・・・
(現時点での結論?)
ハガタエグリシャチホコ(シャチホコガ科)
2012年8月3日 白布温泉・山形
やっぱり、最初の写真のような植物の果実に似せて、、
鳥などの捕食者には、よく目立つが食べ物と認識しないような、
(ムラサキシャチホコやツマキシャチホコと同様に!!)
いわゆる「非食物擬態」の範疇に入れるべきなのだろう。
幼虫は、カバノキやクルミなどの葉を食べるようだが、
成虫の模様は、それらの果実に多少とも似せているのかもしれない。