八甲田 睡蓮沼の四季
酸ケ湯温泉から十和田湖へ抜ける国道(R103)の途中、
笠松峠をちょっとだけ過ぎたところにある睡蓮沼。
駐車場はないが、道の膨らみに車を止めて、30秒ほど歩くと、
道路からは絶対に見えない素晴らしい光景が目の前に広がる。
本来ならば、タイトルどおり四季の写真を載せたかったが、
真冬は、車で簡単に行くことはできない。
でも、北国の高原では、今回の4枚の写真(4,6,8,10月)で、
十分に、四季が表現できるのだ。
看板によると、この沼には、スイレン科のエゾヒツジグサが、
沢山自生していることから睡蓮沼と呼ばれている。
それだけでは、何処にでもある普通の沼であるが、
スイレン沼は特別である。
背景に見える、八甲田連峰の五つの頂を、見事に沼に写しているのだ。
ちなみに、写真の真ん中の奥に見える頂が、
主峰の高田大岳(1584m)である。
10月になると、付近の広葉樹は全て紅葉し、
アオモリトドマツ(オオシラビソ)の緑だけが残る。
どうも、この場所では、すべての樹木が紅葉しないので、
なかなか秋の写真を撮ることができない・・・・・(多分?)。
八甲田の4月は、まだまだ、真冬である。
このように、睡蓮沼は、完全に雪の中である。
その上を、スキーヤーがさりげなく横断していく。
ようやく、春が来た感じである。
しかも、春の夜明けである。
まだ、いたるところに残雪があり、
すぐ横には、水芭蕉の花が咲きはじめている。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
実は、道路を隔てて反対側の湿原には、
ミズバショウの花の大群落がある。
少し歩くと、それをいとも簡単に、見降ろすことができるのだ。
睡蓮沼の反対側には、こんな光景が広がっている。
クリック(拡大)して、ご覧ください。
白い点々は、すべてミズバショウの花だ(多分)。
もちろん、白いもやもやは、残雪である。
多くの観光客は、この道の両側に広がる絶景を、
さりげなく見逃している可能性がある。
自宅から1時間ちょっとで行ける睡蓮沼は、
我が家に、青森県以外からの来客があると、
必ず案内する絶好の観光スポットなのだ。
しかも、この道は、5月の連休前に訪れると、
道路は、雪の回廊にもなっている・・・