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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

ダムサイトの虫たち(2015) 浅瀬石ダム


黒石市の浅瀬石ダムには、車で3~40分で行けるので、
毎年シーズン中に数回は訪れる。


ただ、集まるカメムシの種類は、
前回の玉川ダムに比較してかなり少なく、
ほとんどが、チャバネアオ、スコット、ツマジロで、
他にヨツモン、ベニモンツノ、オオトビサシガメくらいである。

 

今回は、そんな感じの近場の浅瀬石ダムで見かけた、
カメムシ以外の虫たちを、さりげなく紹介したい。

 

 


オツネントンボ(アオイトトンバ科)

2015年11月5日 浅瀬石・青森

多くのトンボ類が、幼虫(ヤゴ)越冬なのだが、
この子は、例外的にこのままま成虫越冬する。

名前を漢字で書くと、越年トンボなのだろう。


 ⇒それにしても、夏に羽化した成虫が、
  未成熟のまま越冬して、翌年春に、
  交尾・産卵するという生活史には、
  一体どんな適応的な意味があるのだろうか?

 

 

 


カバエダシャク(シャクガ科)

2015年11月5日 浅瀬石・青森

晩秋の外灯に集まる代表的な蛾だが、
珍しく、ダムサイトで見つかった。

確かに、鮮やかなオレンジ色が、晩秋には良く似合う?


 ⇒ただ、12月頃まで見られるのに、
  成虫では越冬できないようで、
  広葉樹の枝に産み付けられた卵で越冬する。

 

 

 


オナシカワゲラの仲間(オナシカワゲラ科)

2015年11月5日 浅瀬石・青森

カワゲラの仲間には、腹部に2本の尾毛があるが、
オナシカワゲラの仲間の尾毛は短く、
前翅に隠れて見えないので、この名前になったのだろう。


早春に多数発生する普通種とされているが、
晩秋に見られるということは・・・?


 ⇒以前このブログでも紹介したが、
  当然、春先にも成虫が見つかるので、成虫越冬?!

 【越冬した虫たち【2】 寒いのに!!】
  ↓   ↓   ↓
  http://kamemusi.no-mania.com/Date/20120520/1/

 

 

 

そして、今回の目玉!!! ←全然さりげなくない?

 

 

 

エグリヒメカゲロウ(ヒメカゲロウ科)

2015年11月5日 浅瀬石・青森

真上から見ると、頭が隠れているので、
触角も含めて、ゴキブリのように見える。

また、この雰囲気は、普通に見れば蛾の仲間だ。


 ⇒最初は、蛾だと思って調べていたのだが、
  良く似た種類が絵合わせできなかった。

  そして、突然、蛾ではないことに気が付いた。

 

北国でも、早春に見つかるので、
このまま成虫越冬するのだろう。

 

 


・・・と、ここまでは、普通だ!!

 

 

 

エグリヒメカゲロウ(ヒメカゲロウ科)

2015年11月5日 浅瀬石・青森

これは上の写真と同一個体を横から撮ったものだが、
まるで枯れ葉のような色と模様だ。


 ⇒残念ながら、顔を上げて歩き出してしまったので、
  枯れ葉の雰囲気が、ちょっとだけ減少してしまった。

 

このように、見る角度によって、
全く違った印象になる蛾も、少なくない。

代表的な蛾は、もちろんムラサキシャチホコである。


【ついに撮れた ムラサキシャチホコ】
 ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130626/1/

 


ところで、ヒメカゲロウの仲間は、
幼虫時代、近縁のクサカゲロウ類と同じように、
アブラムシを食べることが知られている【注】

ネット情報では、本種は希少種とされ、
生態も謎が多いとされるが・・・・


 ⇒虫えい掲示板のNabita氏の投稿によると、
  ダケカンバの葉にできたゴール内のアブラムシを、
  エグリヒメカゲロウの幼虫が捕食するようだ。

 

 

【注】ご存知の方も多いと思うが、ただのカゲロウ類は、
   カゲロウ目(蜉蝣目)であり、幼虫は水中で生活する。

   今回のヒメカゲロウの仲間は、名前がややこしいが、
   全く別のアミメカゲロウ目(脈翅目)なので、
   ヘビトンボなどの例外(?)を除いて、
   幼虫は陸生のものが多い。

   昔の蜉蝣目と脈翅目の方が、間違えにくいかも・・・


 
 
  

     

 

 

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