不思議な緑色の虫たち③ アオカメノコハムシ
前項の真っ黒な虫たちも、インパクトがあったが、
今回は、全身が緑色の不思議な虫たちを紹介する。
緑色の虫なんて、その辺の草むらで良く見かけし、
「そんなに不思議なことではないんじゃないの?」
と思う人も、多いかもしれない。
しかし、カメムシやバッタを除けば、
全身が緑色の昆虫は、意外に少ないのである。
アオカメノコハムシ(ハムシ科)
2011年7月3日 白岩森林公園・青森
遠目で見るこのカメノコハムシも、全身が緑色である。
近似種に、ミドリカメノコハムシがいるが、
背中の形からすると、この子は、
どうもアオカメノコハムシのようである。
いずれにしても、この色のカメノコハムシは珍しい。
⇒ただ、標本にすると鮮やかな緑色は抜けてしまうらしい。
アオカメノコハムシ(ハムシ科)
2011年7月3日 白岩森林公園・青森
このように、緑色の葉の上で静止していると、
確かに目立たないようである。
この色だけで、外敵に襲われにくいイメージは確かにある。
しかし、この背中の丸みのある形が面白い。
鳥のような、直接口に入れるタイプの捕食者が、
真上から掴もうとすると、取っ掛かりが何もないので、
つるっと滑ってしまいそうである。
もちろん、人が摘もうとしても同じである・・・
⇒むしろ、この形状をしていることの方が、
外敵に対する防御効果が高いのかもしれない???
アオカメノコハムシ(ハムシ科)
2011年7月3日 白岩森林公園・青森
すぐ近くの同じアザミの葉に、
茶褐色の同じ形をしたカメノコハムシを見つけた。
あとで、確認すると、この子も
アオカメノコハムシのようである。
標本にすると緑色が消えてしまうとのことで、
この体色変化も、そのことと無関係ではなさそう?