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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

感動のツーショット ヤンコウスキーキリガ


蛾マニアでなくても、虫好きならば、
一度は出会ったみたい蛾が、おそらく何種かあって、
常夜灯を見るときには、頭の片隅にあるはずだ。

私も、そんな蛾を何種類か思い浮かべることができる。


ヨナグニサン、セスジスカシバ、アゲハモドキ、ウスベニアヤトガリバ 

 ⇒さりげなく撮影成功!


当然、出会えていない蛾は、この他にもまだまだ沢山いる。

 


・・・しかし、

 

今回、出会ったのは・・・・!!!

 

 

ヤンコウスキーキリガと言うやや不可解な名前を持つ、
信じられないほど局地的な分布をする美麗種だ。

そんな蛾を、同じ日に、別の場所で2回も見ることができたのだ。

 

 


ヤンコウスキーキリガ(ヤガ科)

2014年8月4日 城ヶ倉・青森

他に類を見ない独特の模様が、如何にも珍品そうだ!!!

北海道、本州、九州に分布するとされているが、
実際の採集地は、ごく限られた場所だけだ。

幼虫は、シナノキ(シナノキ科)を食草とすることが分かっている。


和名の由来は、(多分)人名のようだ。

 ⇒Xanthocosmia jankowskii (Oberthur, 1884)

 

 

 

ヤンコウスキーキリガ(ヤガ科)

2014年8月4日 城ヶ倉・青森

やや斜めから撮ると、何とも言えない複雑な模様と色使いだ。

前翅表面のベース色は黄緑色とやや濃い青灰色、
そこに複雑にちりばめられた黒点と白点がある。
4個の白紋の中心にも黒点があり、別にオレンジ色の紋も見える。

体の中心部分には橙色の4個の突起が並び、
前方のヘリ部分には、やや赤い太線がある。

 

そして・・・・


何と、そんなヤンコウスキーキリガが、
ミラクル擬態の代名詞ともなっているムラサキシャチホコと、
常夜灯のもとで、夢の競演を果たしたのだ。

 

 

 

ヤンコウスキーキリガとムラサキシャチホコ

2014年8月4日 矢立峠・秋田

もちろん、ちょっと前にマスコミでも話題になった合成写真ではない。

その証拠(?)に、写真には不自然な縦線がない??!!
(明確な太い斜線はあるが・・・・)

 

 

 

ヤンコウスキーキリガとムラサキシャチホコ

2014年8月4日 矢立峠・秋田

一方は、中途半端な眼状紋では、鳥を驚かせることもできず、
微妙な色合いでは、目立つのか隠れるのかもハッキリしない、
夜行性の蛾というイメージもない珍品のヤンコウスキーキリガ。

もう一方は、どこにでも落ちているカールした枯れ葉の模様を、
前翅に鱗粉の濃淡によって、芸術的に描き出したムラサキシャチホコ。


そんな2種が、青森と秋田の県境の道の駅で、
感動のツーショットを見せてくれたのだ。

 

誰もいなかったので、何か叫んでいたと思う!!!!


 
 ⇒しかし、 時間が経って改めて写真を見ると、
  ムラサキシャチホコの方が、かなりの迫力だ。
  

  君は画家? 蛾か??
 
 
 

   

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