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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

早春に咲く花たち①/⑧

早春の美しい虫たちに続いて、
これから数回に分けて、早春の花を紹介したい。


植物の花の中に、雪の中に埋まって寒い冬を越え、
その雪が溶けだすと、他の植物や葉っぱがまだ眠っているとき、
とりあえず、すぐに花を咲かせるグループがある。


春を告げる「スプリング・エフェメラル」と呼ばれる花たちである【注1】。

そうは言っても、その厳密な定義はなかなか難しい・・・・ので、
ここでは、ただ単に、早春に咲く花を便宜上そう呼ぶことにする。


ちなみに、写真の掲載の順番であるが、
全くの個人的なスプリング・エフェメラル度(SEL?)の
高い順(印象?)であると思ってください。


まずは、スプリング・エフェメラル度5(SEL5)【★★★★★】の花から・・・




カタクリ(ユリ科カタクリ属)
 
2011年5月6日 梵珠山・青森

青森では、早春の花は4月から5月にかけて咲く。

カタクリの群生地として有名な場所が、青森県には数か所ある。
いずれも、ヒメギフチョウがいるという噂は聞かないが・・・・

春を告げる代表的な「スプリング・エフェメラル」の一つである。




キクザキイチリンソウ(キンポウゲ科イチリンソウ属)
 
2010年5月10日 西目屋・青森

キクザキイチゲとも呼ばれる。
キクに似た白色と紫色の花を一輪だけつける。

その名のとおり、一輪だけというのが、何となく良い。




シラネアオイ(キンポウゲ科シラネアオイ属)
 
2010年5月10日 西目屋・青森

高山植物としてのイメージが強かったが、
青森では、低地でも見られる美しい花である。

和名は、日光白根山に多いことから付けられたようである。




ウスバサイシン(ウマノスズクサ科カンアオイ属)
 
2010年5月10日 西目屋・青森

昆虫マニアの間では、ヒメギフチョウの食草として知られる。
同じ仲間のカンアオイが、ギフチョウの食草である。

アリが種子を運ぶことでも有名である。

残念ながら、あまり見かけることはない。




ヒトリシズカ(センリョウ科チャラン属)
 
2010年5月10日 西目屋・青森

名前も、容姿も、さりげなく良い。

探しても、なかなか見つからないことが多いが、
一本で生えるのは稀で、普通は群生するらしい。


【注1】スプリング・エフェメラル(Spring ephemeral)は、
    春先に花をつけ、夏まで葉をつけると、
    あとは地下で過ごす一連の草花の総称である。

    言葉の意味は、昆虫のカゲロウ目【Ephemeroptera】も同じ語源であるが、
    はかない命:その日限りに由来する。
    

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