不思議な虫えい⑥ ちょっと不思議?
今回の虫えいは、比較的見栄えの良いもの・・・・
ヤマブドウハトックリフシ
2014年8月24日 白岩森林公園・青森
ブドウトックリタマバエの寄生による虫こぶで、
とっくりのような形なので、ヤマブドウハトックリフシと呼ばれる。
ただ、形成部位を示す箇所が「ハ(=葉!)」になっているが、
この写真では、葉っぱではなく、茎の部分にできている。
個人的には、ヤマブドウクキトックリフシと呼びたいところだが・・・
いつもの、ネット検索「北海道の虫えい」によると、
<葉表や葉裏、巻ひげなどに形成される>とあるので、
まあ、そんなもんかと納得。
むしろ、葉っぱでも茎でも、同じ形状になるというのが、
虫えい初心者にとっては、ちょっとだけ不思議である。
多分サクラハトサカフシ
2014年6月30日 道の駅もり・北海道
サクラフシアブラムシの寄生によって、
桜の葉っぱにできる虫こぶである。
ニワトリの鶏冠(とさか)のような形なので、
サクラハトサカフシと呼ばれる。
個人的には、どう見てもイモムシなのだが・・・
(まさか、サクラハイモムシフシとは言えないだろう)
それにしても、餌を探している捕食者が、
これを見つけたらどうするのか、非常に興味深い。
というか、視覚的に餌を探す野鳥類の場合には、
絶対、一度は突っついてみると思う。
ナラメリンゴタマバチの寄生によって、
コナラの芽にできる虫こぶである。
リンゴのような形状なので、コナラメリンゴフシと呼ばれる。
個人的には、どう見てもリンゴには見えないのだが・・・
それにしても、植物の果実を探している野鳥類が、
これを見つけたらどうするのか、非常に興味深い。
というか、視覚的に餌を探している場合には、
絶対、突っついてみると思う。
⇒(前の写真の説明と似ているのは、決して手抜きではありません)
タマバエの1種の寄生によって、
ブナの葉っぱにできる虫こぶである。
多分、丸い(?)ツノのような形状なので、
ブナハマルツノフシと呼ばれる。
個人的には、どう見ても別なものを想像してしまうのだが・・・
まあ普通に見れば、ロケットか新幹線か?
ブナには、非常に多くの虫えいができることは、良く知られている。
例えば、薄葉先生の「虫こぶハンドブック」によると、
日本で、100種以上のタマバチによる虫えいが知られているが、
その90%以上が、ブナ科の植物に形成されるとのことである。
ネット情報では、ブナ1種に26種類の虫えいが作られるようだ。
例によって、ネットの「北海道の虫えい」を見ると、、
ブナ科の植物にできる虫えいとして、数えてみると、
70種以上の名前が掲載されている。
そして、最後の1枚の写真・・・
青森の高原の10月は、紅葉まっさかり。
林道を歩いていると、落ち葉に混じって、
褐色のミズナラやコナラのドングリを踏んでしまう。
この時期には、ほとんどが植物体から地面に落下しているのだ。
ところが、この1個だけは、落下せずに、
色も、まだ完全に褐色にはなっていない。
もしかしたら、これは、虫えい??