虫たちの親子-21 キンイロエグリバ
今回も、ちょっとだけ不思議な雰囲気の蛾の幼虫から・・
キンイロエグリバ幼虫(ヤガ科)
2014年6月5日 白岩森林公園・青森
いつものように、カメラ片手に林道を歩いていると、
舗装道路の上を、真っ黒なシャクトリムシ(?)を見つけた。
この子は、身体が真っ黒なのに、
なぜか頭の部分だけが、鮮やかな黄色なのだ。
しかも、その黄色の部分に、黒い目のような点が見える。
このときは、珍しいシャクガ類の幼虫だと思って、
色々な角度から、写真を撮りまくった。
キンイロエグリバ幼虫(ヤガ科)
2014年6月5日 白岩森林公園・青森
しばらくして、葉っぱの上でも見つけた。
どうも、シャクガの幼虫ではなさそうだ。
という訳で、家に帰ってから、
ヤガ科のキンイロエグリバの幼虫であることが分かった。
⇒近縁種のキタエグリバに似るが、ネット情報によると、
この子は、胴体の白色波線が体節ごとに途切れるようだ。
キンイロエグリバ幼虫(ヤガ科)
2014年6月5日 白岩森林公園・青森
同じくネット情報では、幼虫の食草は、
有毒植物のアオツヅラフジやコウモリカズラとされる。
でも、写真の植物は、どちらでもないようだ。
黄色と黒の結構目立つ姿かたちなので、
鳥が食べない可能性があるとは思うのだが・・・
そして、成虫もかなり不思議だ!!!
キンイロエグリバ成虫(ヤガ科)
2013年9月9日 矢立峠・秋田
少し遠いが、実際に見るときは、こんな感じである。
この子も、最初に見つけた時は、
今にも風に吹き飛ばされそうな感じで、
葉っぱに引っかかっているようだった。
この枯れ葉のような成虫は、ミラクル擬態として、
以前このブログでも紹介した。
↓ ↓ ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20140806/1/
前の記事でも触れたように、枯れ葉に似せた虫たちは、
よく目立つ緑色の葉っぱの上に静止することが多く、
より擬態の効果が高いはずの地表部には静止しない。
↓ ↓ ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20150210/1/
キンイロエグリバの場合は、親子で防御手段が全く異なるが、
これは、別段珍しいことではない。
⇒有名な例が、アケビコノハ親子だ。
↓ ↓ ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101224/1/
アケビコノハは、成虫と幼虫がミラクル擬態という、
珍しい例でもあるのだ。