良く似てるのに? アマガエルとオサムシ
類縁関係にない生物が、擬態ではないのに、
お互いに良く似ている場合が、少なからず見られる。
例えば、アリとシロアリとか、イルカとサメとか、
イモリとヤモリとか、ヘビと巨大ミミズとか・・・・
この現象を、学術的な専門用語では「偶然の一致」と言う
今回から、3回に分けて、そんな例を紹介したい。
下の左側の写真・・・・・
遠くで、最初に見つけたときは、
何で、オサムシが木の隙間にいるの(?)、
と思いながら、近づいて行った。
左: ニホンアマガエル 長者原SA・宮城(20140417)
右: エサキオサムシ 東海村・茨城(20110811)
まさか、カエルだったとは・・・・?
年齢とともに、かなり、視力が落ちてきたんだ。
多分ニホンアマガエル(アマガエル科)
2014年4月17日 長者原SA・宮城
軽く触れてみると、ノロノロとこちらを向いた。
やっぱりカエルで、こんな真っ黒な色でも、
多分、これはアマガエルだろう。
まさか樹木の隙間で、越冬したのだろうか?
ニホンアマガエル(アマガエル科)
2012年5月23日 長者原SA・宮城
実は、2年前にも、ほぼ同じ場所で・・・・
こっちは、マツの樹皮に合わせた模様もある。
ニホンアマガエル(アマガエル科)
2010年7月15日 だんぶり池・青森
これが、緑の葉っぱにいるときの一般的な色彩。
アマガエルは、何回もこのブログで見てきた虫たちのように、
自分の体色に合わせた背景を、選択するのではない。
逆に、背景に合わせて、自由自在(?)に、
自分の色や模様を、変化させることができるのだ。
⇒アマガエルは、もともと黄・黒・青の三種類の色素細胞を持っていて、
簡単に言えば、それぞれの色素胞が皮膚に分散したり拡散したりして、
絵の具を混ぜるように、様々な色に見せるという仕組みのようだ。
アマガエルが、多分大変なコストをかけて、
体色変化の仕組みを進化させてきたということは、
昆虫の場合でも、保護色が有効な防御手段であることの、
重要な証拠にもなっているのだと思う。
やっぱり、虫よりカエルの方が・・・・?