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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

アイン君【4】

アイン君、今回で4回目の登場である。
(⇒過去の分は、カテゴリー欄の「動物」をクリックしてください)


多分、人間の年齢では、100歳近いんだと思う。


アイン君が人間の言葉を話せたら、聞いてみたいことがある。

「君の長生きの秘訣は、何だ?」

すると、アイン君は、ありきたりな言葉だけど、
こう答えるんだと思う。

「それは、死なないことだよ!」

 

・・・・・

 


ちょっとだけブルーなアイン君
 
2008年7月18日 明石SA・兵庫

この年、徳島から弘前へ一家で引っ越し。

おそらく最後に見る明石海峡で、
何かを察して下を向くアイン君。

 


ちょっとだけ得意げなアイン君
 
2008年7月18日 霧ヶ峰・長野

沢山の観光客と、ニッコウキスゲの大群落を見て、
やや興奮状態であるが、軽く舌を出してポーズ。

 


ちょっとだけ迷惑そうなアイン君

2009年8月14日 トロコ温泉・秋田

思わず撮ったトロコ温泉の看板。
一番トロコい姉ちゃんと・・・

 

 

大きな栗の木の下のアイン君
 
2010年8月12日 アップルロード・青森

軽く絵になるアイン君。

しかし、ここは秋になると、イガイガの栗が沢山落ちて、
多分アイン君は、歩けなくなる。

 


タヌキに近寄るアイン君
 
2010年8月15日 城ヶ倉大橋・青森

このタヌキが、生きてると勘違いして、
アイン君、軽く吠えた。

その後のバツの悪そうな顔の写真は、
かわいそうだから公開しない。

 


決まってるアイン君
 
2011年6月18日 大洗海岸・茨城

クラゲがいなければ、海に入るのに・・・

典型的な虎馬(?)

 


割って入るアイン君
 
2011年12月15日 東海村・茨城

典型的なヤキモチ!!!!
孫の絢乃チャンとの間に、強引に入り込む。

さすが、アイン君!!


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ちょっとだけ不思議なアブたち【1】

昔は、全く気にも留めなかった存在であったが、
このブログを始めてから、アブもそれなりに面白いことを知った。

アブ君、ゴメン!!!

 


チャイロオオイシアブ(ムシヒキアブ科)
 
2011年5月25日 だんぶり池・青森

まず、じっくり写真を見てください。

何とも不思議なアブである。
体中のところどころに、色々なタイプの毛が生えているのだ。

顔の正面にある堅そうな白いヒゲのような毛、
胸にある白とうすい黄色の柔らかそうな毛、
お腹に見えるオレンジ色の派手な毛、
太いふくらはぎ(?)の先の黒い剛毛、
それに続く淡黄色のオシャレな毛!

一体、なんでこんなことになってるんだ!!
これは、ちょっとどころではない、かなり不思議である。


この子は、ムシヒキアブの仲間なので、
当然、この派手な恰好で、獰猛なハンターである。

葉っぱに静止しているときにも、空中を見つめる大きな目が、
かろうじて、それを想像させる。


近くを飛ぶ獲物を見つけると、一瞬のうちに飛び立ち、
俊敏な動きで、確実に捕獲する。

だんぶり池の林道でときどき見かけるが、
日本産のムシヒキアブ類の最大種であり、
個体数はそんなに多くないようである。

 

 

コムライシアブ(ムシヒキアブ科)
 
2010年6月15日 だんぶり池・青森

全身まっ黒のアブで、胸部の背中に金色の毛が生えている。

この子も、かなり不気味なイメージもある。
しかも、こんな恰好をしているが、
上のオオイシアブと同じ獰猛なムシヒキアブの仲間である。

そういえば一度、甲虫類(おそらくカミキリの成虫だと思う)を、
さりげなく食っているのを見かけたことがある。

ところで、この子の名前であるが、

多分コムラ・イシアブだと思うが、
コ・ムライシアブなのか、
まさか、コム・ライシアブなのか?

だんぶり池で見かけたのは、この子だけなので、
個体数はそんなに多くないと思う。

 

 

ニトベナガハナアブ(ハナアブ科)
 
2011年7月3日 白岩森林公園・青森

どう見ても、(飛んでても、止まってても)ハチである。
撮影直後に保存するパソコンのホルダーも、しっかりとハチであった。

下のクロスズメバチの写真と、見比べてください。

かろうじて、お腹の黄色の線の数と、触角の違いが分かります。
最大の目安である翅の数(アブが2枚、ハチが4枚)では、識別不能です。


これは、このブログで勝手に命名した「ミラクル擬態」の範疇に入るだろう。

 

 

クロスズメバチ(スズメバチ科)
 
2011年10月11日 白神・青森

かなり寒くなった白神山地(の入り口)の橋の欄干で見つけた。
太陽の熱で、暖かくなっていたが、確実にその場所を見つけて、
飛んでくるのがちょっと不思議である。

しかし、クロスズメバチは、外敵に襲われないのだろうか?

 

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日本の池沼

日本には、○○湖という大きな水溜りの他に、
小さな△△沼や、××池という小さな水溜まりも、
地図に載っていないものも含めて、
数え切れないほど沢山ある(はずである)。

どちらかと言うと私は、特に最近は、
一目で全てが見渡せるような池沼の方が好きである。

 


変わる睡蓮沼
 
2009年11月6日 八甲田・青森

現時点で、一押しの沼・・・・・

スイレン科のエゾヒツジグサが自生していることから睡蓮沼と言われている。

柵があって、中には入れないが、結構珍しいトンボも多い。

立て看板によると、八甲田連峰の高田大岳、小岳、八甲田大岳、
硫黄岳、石倉岳を眺めることができ、
場所を変えると、沼にそれぞれの姿が映るのを見ることが出来る。

この沼へは、1時間ほどで行くことが出来るので、
多分、年に数回はさりげなく訪れている。

しかも、四季を通じて、色々な顔を見せてくれるので
これは、日を改めて「睡蓮沼の四季」として紹介したい。

 

 

強烈な蔵王のお釜
 
2005年8月18日 蔵王山・山形

綺麗な色の沼なのだが、成り立ちは火山の噴火口(?)の水溜りである。

周辺部の状況が、それに気付かせる迫力のカルデラ湖だ。


湖の水は強い酸性のため、生物は生息していないとされるし、
近くに植物もないし、トンボも産卵しないだろう。

その迫力に、初めて見たときは、足がすくむほどであった。

 

 

見えにくい白根山の湯釜
 
2006年8月15日 白根山・群馬

上の写真で見た蔵王のお釜と同じ雰囲気の池である。

駐車場から15分ほど歩いて見えた湯釜は、直径約300mの池で、
近くに植物がないためか、大自然の力強さを感じる。

しかし、わずか100mほど離れたところには、
お花畑や湿原などが広がり、チョウやハナアブが飛び回っている。

何故か、いつも霧の中に隠れている感じで
4回訪れたが、一度だけしか見ていない。

この雰囲気が、なかなか良い・・・・

 

 

冴えるアヤメ平
 
2007年8月13日 尾瀬・群馬

お釜が男性的な水溜りとすると、こちらは女性的というのだろうか?

ここは、駐車場から、ちょっと歩けばという場所ではなく、
人気の尾瀬には似合わない険しい道を、真面目に登らないと着かない。

しかし、この水の色と空の色は、忘れられない。

 

 

映す牛留池
 
2010年9月27日 乗鞍高原・長野

乗鞍高原国民休暇村近くにあるこの池は、簡単に行けるタイプである。

何度かこの場所を訪れたが、いつも森の中から、
色々な鳥のさえずりが聞こえてくる印象がある。

風がない日には、鏡のような水面に、周りの景色が逆さに映り込む。

・・・・・・・・
・・・・・・・・


いかん! また逆さに貼ってしまった!!

 

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カメムシ交尾中【3】 何故、虫たちは交尾するのか?

虫たちは、めんどくさい(もちろん生物学的に!!)交尾をする。

考えてみると、これは「ちょっとだけ不思議」である。

子孫を残すためとは言え、遠く離れた(?)雌と雄が、
何らかの手段で出会って、最終的に交尾を伴う有性生殖を行うリスクは大きい。


まず、一つの種で、オスとメスがいなければならない。

しかも、生殖細胞は減数分裂という特殊な細胞分裂をしなければならない。

さらに、何らかの手段で、別個体の精子と卵子が出会わなければならない。

そして、最後の難関である無防備な交尾時間帯が存在することになる。

何故、生物は、ふたつに分かれるだけという簡単な無性生殖を止めて、
リスクの多い有性生殖をするように進化してきたのだろうか?

高等生物でも、メスだけで、無性(単為)生殖する種は少なくないが、
ある時期には、雄が生まれて、両性生殖をおこなう。

何故だろうか?

 

 

オオトゲシラホシカメムシ(カメムシ科)
 
2011年6月6日 だんぶり池・青森

その有力な答えは、

「遺伝子を混ぜ合わせることで、有害な形質を排除し、
より良い形質を残すため」

であるとされている。


無性生殖だと、突然変異で生じた劣性の有害遺伝子が蓄積されてしまう。

有性生殖であれば、そのような有害遺伝子を簡単に排除でき、
しかも、有利な遺伝子を、種内に広めていくことも出来るのだ。


 

ナガメ(カメムシ科)
 
2011年6月22日 白岩森林公園・青森

雄と雌が出会うために莫大なコストをかけ、
外敵に襲われる可能性のある危険な交尾をする理由は、
それぞれの両親とは異なる遺伝子型の個体を生産することなのである。

 

 

ブチヒゲカメムシ(カメムシ科)
 
2011年7月9日 網走・北海道

しかし、虫たちの中にも、交尾をせず、簡単な単為生殖で、
一気に個体数を増加させる場合もある。

有名なのが、農作物の大害虫であるアブラムシ類である。

写真は別に紹介する予定であるが、茎や葉っぱに、
隙間なくびっしりとアブラムシが付着しているのを、よく見かける。

 

 

クサギカメムシ(カメムシ科)
 
2011年8月7日 乳頭温泉・秋田

昆虫以外でも、最近話題になっている外来種コモチカワツボのように、
侵入地で、まず雌が雄と交尾することなしに、爆発的に個体数を増加させる。

そして、ある程度安定化した段階で、雄が生まれ、
その後、有性生殖が行われるようになるらしい【注】

 

 

ズグロシラホシカメムシ(カメムシ科)
 
2011年6月26日 だんぶり池・青森

というわけで、虫たちが今後も生き続けていくためには、
何はなくとも、このような交尾だけは必要なのである。


ああ、良かった!!
なんとか、下ネタに走ることなく、書き終えた。

 


【注】脊椎動物以外の生物は、多少の例外を除いて、単為生殖をすることがあるが、
       哺乳類は、卵が単為発生できないように、厳密にプログラムされているらしい。

 

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カメムシ交尾中【2】 何故カメムシの交尾時間が長いのか?

前回の【1】から、1年以上経過した。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101008/1/

その当時、交尾中の写真を撮れていたのが、
比較的普通種である以下の5種のみであった。

①エゾアオカメムシ、
②ベニモンツノカメムシ、
③チャバネアオカメムシ、
④トゲカメムシ、
⑤アカスジカメムシ

それから1年たって、今シリーズ【2】と【3】で、
2011年撮影の9種の交尾写真を、追加することができた。

カメムシの交尾写真は、他の虫たちに比較して、撮りやすいのかも・・・

 


セアカツノカメムシ(ツノカメムシ科)
 
2011年7月11日 東海村・茨城

カメムシは、良いか悪いかは別にして、
写真のように、お互いそっぽを向いて交尾をする。

軽く触ると、さりげなくつながったまま歩くが、
当然、どちらかが前進すれば、相手は後進することになる。

 


ヒメツノカメムシ(ツノカメムシ科)

2011年5月31日 だんぶり池・青森

このように、交尾中のカメムシのペアは、
自然状態でも、比較的良く見かける。

その理由は、色々考えられそうではあるが、
ただ単に、出会い頻度の問題である可能性が高い。

カメムシが交尾している時間は、他の昆虫に比べて長いので、
その分、見かける頻度が高くなると考えられるのだ!

 

 

ツノアオカメムシ(カメムシ科)
 
2011年8月16日 乗鞍高原・長野

では、何故カメムシの交尾時間は長いのか?

昆虫は一夫一妻性ではないので(?)、
交尾後の雌は、すぐに他の雄との再び交尾することがが可能であり、
多くの場合、後から交尾した雄の精子と受精する。

だから、雄たちには、つがい相手の雌が、自分と交尾した後、
すぐに別の雄と交尾できるため、何らかの対策が必要だったのだろう。

それが、長時間交尾を続けて、この写真のように、
雌をしっかり拘束しておくことなのだ。

 

 

クチブトカメムシ(カメムシ科)
 
2011年9月8日 白岩森林公園・青森

一方、交尾中は、行動が制限されるので、外敵に襲われる可能性が高い。

しかし、カメムシには、長時間交尾できる有利な条件もあるのである。

以前紹介したように、多くのカメムシは物理的な刺激を受けると、
アリなどに有効な防御物質(臭い)を出すことができる。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101108/1/

だから、危険な交尾の時間が長くても、意に介さないようで、
目立つ葉っぱの上で、堂々と(?)交尾をするのである。


という訳で、カメムシの場合には、
比較的簡単に、交尾中の写真を撮れるという、
ちょっとだけ長い(くどい)種明かしでした。

 


以下、カメムシ交尾中【3】に続く・・・・


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