忍者ブログ

ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


スズメガの種類【3】 掟やぶりの昼行性

日本のスズメガの最後の4種は、昼間飛ぶタイプである。

偶然かどうか、この4種は、いずれもハチに擬態している。

昼間活動する場合には、どうしても鳥の餌になりやすい。
そこで、対抗手段として、危険なハチに擬態して、
すこしでも生存の機会を増やそうとしたのだろう。

 

オオスカシバ(スズメガ科)

2004年7月3日 石鎚山・愛媛

翅が透明で、この点では、ハチに一番似ている。

羽化直後は、うすい灰色の鱗粉があるが、
軽く羽ばたくと、すぐに落ちて透明な翅になる。

この辺が、まさに、オオスカシバの凄いところである。

 

 

ヒメクロホウジャク(スズメガ科)
 
2010年11月7日 酸ケ湯温泉・青森

遠目でみると、前種オオスカシバに似ているが、
翅が透明ではない。
これで、ちょっと負けているのか・・・・

 

 

クロスキバホウジャク(スズメガ科)
 
2011年7月3日 白岩森林公園・青森

多分、この子が、一番ハチに似ているスズメガだと思う。

私自身も、最初の一瞬は、ハチだと思った。


それでも、このブログがスタートしたとき(第一回目!)に紹介した、
セスジスカシバ君にはかなわないが・・・

話の「タネ」に、一度ご覧ください。
↓  ↓  ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Entry/1/


 


ホシホウジャク(スズメガ科)
 
2010年11月14日 中郷SA・茨城

残念ながら、ハチに似ているという観点から見ると、
一歩も二歩も見劣りしてしまう。

しかし、ハチに似ていることだけが、人生ではない???
 

拍手[33回]

PR

スズメガの種類【2】 目立つタイプ

前項のスズメガとは違って、
こちらはビジュアル系である。

普通に樹皮の上に静止していると、
おそらく良く目立つだろう。


ただし、次回紹介する予定の昼行性のスズメガとは異なり、
基本的には、夜行性のはずである。

 


ベニスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月7日 豊浦・北海道

蛾の世界の掟破り!!
ピンクのスズメガって、ちょっと信じられない。

しかも、幼虫はまるで、ヘビである。
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101215/1/

 


セスジスズメ(スズメガ科)
 
2011年8月9日 小山市・栃木

さすがビジュアル系である。
昼間、吸蜜するのを見たことがある。

まさに、ジェット機のような模様(?)だ?

 

 

エゾスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月7日 豊浦・北海道

何故か、静止状態はいつもこんな感じで、
後翅を微妙に前翅の上に、交差させている。

ちょっとカッコつけたがるビジュアル系の
面目躍如というところだろうか?

 

 

ウチスズメ(スズメガ科)

2011年8月31日 酸ケ湯温泉・青森

前項のヒメウチスズメと雰囲気は似ているが、
大きさ的にこちらを、勝手に、ビジュアル系に分類した。

 


ウンモンスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月13日 上湧別・北海道

この子も、緑色を基調にしたビジュアル系で、
ベニスズメが横綱なら、間違いなく大関だろう。

大学時代に、ケヤキに幼虫が沢山いて、
どんな蛾になるか飼育したことがあり、
その姿にちょっとだけ感動したのを覚えている。

 


クルマスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月19日 登別温泉・北海道

この子も、背中に一本筋の通った子である。
写真では分かりにくいが、結構毛深い!!!


拍手[37回]


スズメガの種類【1】 目立たないタイプ

スズメガの仲間は、比較的大きなものが多く、
同定も、ちょっとだけ気楽に出来る。

そんなスズメガたちの写真も増えてきたので、
ここで一気に、3回に分けて紹介したい。


最初は、目立たない保護色的な色彩を持った種から・・・
  次回は、ビジュアル系の目立ちたがり屋を、
  最後は、昼間飛ぶスズメガの仲間を紹介する。

 

今年は、夜明け前から活動することが多く、
車中泊した駐車場の常夜灯やトイレなどで、
帰りそこねた蛾を、結構沢山撮ることができた。

 


クロテンケンモンスズメ(スズメガ科)
 
2011年8月15日 酸ケ湯温泉・青森

昔の少女の髪型のような黒い逆U字の模様が目立つ。
それでも、昼間木の幹に静止していたら、
おそらく見つけられないだろう。

 


ヒメサザナミスズメ(スズメガ科)
 
2010年8月15日 酸ケ湯温泉・青森

この蛾も、樹皮に溶け込むような
さざ波模様」をしている。

背中部分が、犬の顔に見えると思うのだが・・・

 


モモスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月7日 豊浦・北海道

幼虫の食草が、モモなどのバラ科植物なので、
付いた名のようであるが、
写真でチラッと見える後翅が、
かなり鮮やかなピンク色をしているから、
という説もあるようだ。

 


ヒメウチスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月16日 遠軽・北海道

本州には分布していないようである。

翅の模様が比較的はっきりしており、
次項のビジュアル系に入れても良いような
雰囲気を持った蛾である。

 


ハネナガブドウスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月18日 登別温泉・北海道

ブドウスズメに似るが、前翅の白線が違う。
比較的大きな、迫力のある蛾だ。


 

エゾシモフリスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月18日 登別温泉・北海道

このページ最初のクロテンケンモンスズメの
オカッパ頭が、「Oリング」になったイメージである。

この蛾も、樹皮に似た、典型的な保護色をしている。

 


クチバスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月19日 登別温泉・北海道

真ん中に一本、筋の通った面白い蛾である。
初めて見たとき、ちょっとだけビックリ。


 

ヒサゴスズメ(スズメガ科)
 
2011年8月7日 田沢湖・秋田

前翅中央部の褐色の模様が目立つ。

ヒサゴを漢字で書くと「瓢」となり、
ヒョウタンのことのようである。

食草はヒョウタンなどのウリ科植物ではないので、
中央部の褐色の模様からきているのかもしれない。

 

拍手[33回]


警戒色の無毒昆虫?

オニヤンマジョロウグモの模様は、
下の写真のように、基本的に黒と黄色の縞模様で、
遠くからでもよく目立つ。

 

オニヤンマ(オニヤンマ科)
 
2011年8月26日 だんぶり池・青森

この色の組み合わせは、典型的な「警戒色」と言われ、
ホバリング中でも、なかなか良く目立つ。

この色の組み合わせは、我々人間も、
道路の危険個所や工事現場などで、
特に注意を促す視覚信号として、使用している。

 


ジョロウグモ(アシナガグモ科)
 
2010年10月9日 弘前市・青森

何故、無毒で防御物質も持たない彼らが、
わざわざこんな目立つ模様をしているのだろうか?

 

オニヤンマもジョロウグモも、
基本的には無毒・無害の虫であり、
捕食者である小鳥たちに対して、
何の対抗手段も持っていないはずである。

ベイツ型擬態の可能性もないとは言えないが、
両者とも、ハチとかなり形状が異なっており、
彼らを、ハチと間違えて、
捕食をためらう小鳥は、おそらくいないだろう。


やはり、普通の捕食者にとってみれば、
大型のオニヤンマとジョロウグモは、
ある程度、危険な存在である可能性はある。

 

しかし、下の写真のヒメバチは、どうだろうか?

 

オオホシオナガバチ(ヒメバチ科)
 
2011年8月23日 酸ケ湯温泉・青森

か細いイメージがあるヒメバチの仲間で、
こんな色の種類がいるなんて!

しかし、これは、どう見ても典型的な警戒色である。

 

また、こんな中途半端なやつもいる。
 

ヨツスジハナカミキリ(カミキリムシ科)
 
2010年7月15日 だんぶり池・青森

このカミキリ場合は、ハチに擬態してるとも思えるが・・・・

しかし、ベイツ型擬態ではないとすると、警戒色というのは、
有毒であるとか、不味いとか、武器を持っているとか、
その背景となるものがあって、初めて意味を持つ。

もし、何でもなく、ただ目立つだけであるならば、
捕食者にとって、それは良いカモでしかないだろう。

 


ただ、黄色と黒の警戒色そのものの情報に、
全く意味がないとまでは、言い切れない部分もある。

もしかしたら、生物は、黒と黄色の縞模様を、
本能的に嫌うのかもしれない・・・・


というのが、今回の陳腐な結論である。

拍手[36回]


ちょとだけ不思議な都会の風景

例によって、ときどき昆虫以外の話題も!?


人工的な都会の風景にも、
ちょっとだけ不思議なものがある。

以下の5枚の写真は、もちろん修正なしです。

 


桜と東京タワーと増上寺

2003年4月12日 芝公園・東京

ピサの斜東京(シャトウキョウ)タワーだ!

 


東京スカイツリー工事中
 
2010年12月12日 墨田区・東京

よく見ると、巨大クレーンが、
ツリー本体に溶け込んでいるぞ!!!

 


こんなところにカブトムシ
 
2009年5月29日 文京区(?)・東京

昆虫マニアもここまで来ると・・・・


 

やりすぎ幸福駅
 
2009年8月27日 帯広市幸福町・北海道

この中で、一体どれだけの人が幸福になったのか?
もちろん、結んだ人全員です。

 


工事中の橋
 
2010年9月25日 夢の島・東京

こんな感じで、1mmの狂いもなく(?)、
空中で合体するのか?

多分、最高責任者が、夜こっそりと、
微調整してるぞ!?
 


SG-0000b

拍手[35回]