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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

だんぶり池の捕食者【3】 ムシヒキアブ類

朝食前の早朝、だんぶり池の林道を、カメラを片手に歩いていると、
クモ類以外の捕食者も、獲物を捕えて食事中の場面によく出会う。

カマキリやスズメバチのような強力な武器を持っていない捕食者が、
自分の体より大きな獲物を捕獲している。

これは、ちょっとだけ不思議である。


今回は、そんな魔術師のようなムシヒキアブの捕食風景を紹介する。

ムシヒキアブの仲間は、なかなか同定しにくい。
別に放棄するわけではないが、今回はお許しください。

  

ムシヒキアブの仲間
 
2011年7月1日 だんぶり池・青森

やや大き目のムシヒキアブの仲間が、
小さな蛾(ギンモンミズメイガ?)を捕獲して食事中。

飛行速度の絶対的な違いがありそうだが、
飛んでるときの空中での捕獲は、ちょっと無理か?

 


オドリバエの仲間
 
2011年7月1日 だんぶり池・青森

やや小さめのムシヒキアブがカゲロウの仲間を捕食中。
これも、飛行スピードの差で、間単に捕獲できそうである。

でも、よく見ると、なかなかミラクルな食べ方をしている。
多分前足2本で、ぶら下がっているぞ!!


⇒当初、ムシヒキアブの仲間としていましたが、Nabita氏から、
 オドリバエの仲間ではないか? とのご連絡をいただきました。
 種名タイトルを変更しました。


 

 


ムシヒキアブの仲間
 
2010年8月25日 だんぶり池・青森

この場合は、自分とほぼ同じサイズの獲物を捕獲。

どうやって捕まえたのか?

 

ムシヒキアブの仲間
 
2010年8月4日 だんぶり池・青森

同じく、自分と同じくらいの蛾を捕食中。
このように、蛾を仰向けに寝かせて、捕食することが多い。


 

ムシヒキアブの仲間
 
2010年7月18日 だんぶり池・青森

比較的堅い身体を持つアワフキの仲間も犠牲となる。

ムシヒキアブは、捕食というよりも、体液を吸うので、
このような堅い獲物でも全く問題ない。


でも、やっぱりムシヒキアブの食事風景は、ちょっと不思議である。
 

 

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不思議な捕食者【2】 クモ類

私が子供のころは、一般向けの動物や昆虫の本の中に、
「捕食者の数が増え過ぎると、被食者は逆にどんどん少なくなって、
 捕食者は餌不足で絶滅してしまう。
 だから、捕食者は被食者を食い尽くさないように、
 自分で食べる量を、調整している」
と書かれていた。

子供心にも、「生物って、何て素晴らしいんだ」と思っていた。

……と思ったら、さにあらず。
「捕食者が被食者を食い尽くして、捕食者自体も絶滅する」
という例は、比較的多いという。

最近の研究では、
「天敵は餌種の個体数を減らしはするが、個体数の調節はしない」
ということが分かったそうである。

このことについては、別の機会に紹介したい。


だんぶり池周辺の林道で、
捕食の瞬間をカメラで写すことができるのは、
やはりクモ類が多い。

今回もクモ類の捕食状況を紹介する。

  

トラフカニグモの一種(カニグモ科)
 
2011年6月3日 だんぶり池・青森

トラフカニグモの仲間は、何とアリをメインに捕食する。

地表で最も獰猛な捕食者であると言われるアリも、
このクモの前では、ひとたまりもない。

しかし、アリを捕食するクモがいるなんて・・・・

 



 

イオウハシリグモ(キシダグモ科)
 
2011年5月31日 だんぶり池・青森

これは、捕獲した瞬間を目撃した。
犠牲者は、シラフシロオビナミシャクという
だんぶり池でよく見かける昼間飛ぶ蛾である。

花の蜜を吸いに来て止まろうとしたほんの一瞬、
わずかにジャンプしたように見えたクモに、
いとも簡単に捕まってしまった。

 
 

コハナグモ(カニグモ科)
 
2011年6月29日 だんぶり池・青森

この組み合わせは、体のサイズが違いすぎる。

クモが捕獲するのは、当然、翅の部分ではない!!
実に見事に、胴体、それも頭の部分を捕獲する。

しかし、捕獲する瞬間はどんな状況だったのだろうか?
こんなに見事に、胴体の頭の部分を・・・・


 

コハナグモ(カニグモ科)
 
2011年7月1日 だんぶり池・青森

この写真でも、クモは、犠牲者の頭部を狙っていることがわかる。

この辺を逆手にとって、(一種の擬態だろうが)
どっちが頭だか分からないようにしている昆虫もいる。

これは、別の機会に紹介したい。

 

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不思議な捕食者【1】 ワカバグモ

生物は、その宿命上、ほとんどすべての植物を除いて、
他の生物を食って生きている。

したがって、多くの生物種は、動物も植物も含めて、
子孫を残すために、他の生物に食われないように、
さまざまな手段を用いて対抗してきたはずである。

このブログでは、その防御手段の面白さ・ユニークさから、
食べられる方の対抗手段(擬態・防御物質・目玉模様など)を、
メインに、これまで紹介してきた。

 

今回は、捕食者の方にスポットを当てて、
その不思議な行動を見てみよう。

まず、だんぶり池で、カメラに写すことができた
ネットを作らないクモ類の捕食現場を紹介したい。

  

ワカバグモ雌(カニグモ科)
 
2011年5月24日 だんぶり池・青森

羽があって、飛ぶことのできる昆虫類は、
最も有効な「逃げる」という防御手段を備えている。

しかし、食べる方も、生活がかかっている(!?)。

ハエが飛んで逃げるスピードより、
クモの一種の捕獲スピードの方が、はるかに早い!!!

 

ワカバグモ雌(カニグモ科)
 
2011年6月5日 だんぶり池・青森

何と、ヒメツノカメムシを捕食している。
当然、フォーカスはカメムシの方に!

少なくとも、カメムシのあの匂いは、
クモに対しては、防御効果はなかったことになる。

過去にそのことを、やや詳しく述べたが、
その証拠写真となる・・・
↓  ↓  ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101107/1/

 


ワカバグモ(カニグモ科)
 
2011年6月6日 だんぶり池・青森

こちらも、普通にアブを捕食している。

ワカバグモもアブも、だんぶり池でよく見かける。

 

 

ワカバグモ(カニグモ科)
 
2011年6月6日 だんぶり池・青森

自分より大きなハエかアブを捕食している。

しかし、さらに、次の光景は衝撃である。

 


ワカバグモ(カニグモ科)
 
2011年6月2日 だんぶり池・青森

自分よりかなり大きなガガンボを捕食している。

でも、これからどうするんだ?


 

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日本のお城

例によって、ときどき虫以外の話題を・・・

しかし、今回紹介する「日本のお城」は、
はっきり言ってマイナーである。



弘前城
 
2008年4月4日 弘前市・青森

いきなり、マイナーと言って、
地元、弘前の人に怒られそうであるが・・・

以前紹介したが、ここの桜は、見事と言うしかない。

特に老木の維持管理のために、
多くの人がかなりの努力をしていると聞く。

 


松本城

 
2005年8月15日 松本市・長野

この黒っぽいお城は、夜見るとちょっとだけ怖い。
それを、狙って造ったお城なのか?

年に一回以上は、信州を訪れるが、
松本城へ行ったのは一回だけである。

 


丸亀城
 
2008年6月26日 丸亀市・香川

何よりも、憧れのラミーカミキリを接写で撮った場所である。

必死に写真を撮っていると、早朝散歩する人全てに、
何か、話しかけられたような記憶がある。




会津若松城

 
2005年8月17日 会津若松市・福島

高校生の娘と行ったというだけで、
さりげなく、ベスト5に選ばれたお城である。

地元の人、御免なさい・・・・

 


松江城

 
2007年4月29日 松江市・島根

妻と行ったというだけで、
強制的に、ベスト5に選ばれたお城である。

地元の人、御免なさい・・・・

 

それにしても、人間の作ったお城というのは、
外敵からの防御のために、さまざまな工夫が施されて、
身を守るためのひとつの手段であると感じる。

生物の本能なのだろうか・・・
 

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ちょっとだけ不思議な虫たち【3】

今回は、名前が分かららないものも含めて、
ちょっとだけ不思議な幼虫たちを紹介する。

どんな場合でも、昆虫の幼虫は、
特に完全変態の幼虫は、不思議である。


高校時代の生物部のテーマで、
モンシロチョウの幼虫が、歩く筋肉から、
成虫の飛ぶ筋肉になるのは、蛹ステージの何時ごろか?
というのがあって、
毎日、染色しながら、切片を切っていた頃をふと思い出す。




クロマドボタル幼虫(ホタル科)
 
2011年6月2日 だんぶり池・青森

成虫は、普通のホタルの恰好をしているが、
頭部は赤くなく、昼間活動する。

写真の幼虫は、不思議なことに、水の中にはいない。

ご覧のように、葉っぱの上で見かけるが、
夜は多少発光するらしい。




多分ヒメウスベニトガリバ幼虫(カギバガ科)
 
2010年8月25日 だんぶり池・青森

かなりグロテスクな感じの幼虫であるが、
形はともかく、ピンク色が不気味である。

葉っぱの上で、良く目立つが、
鳥も不気味さがあって、何となく近づかないのか?




多分ハバチ幼虫
 
2010年10月20日 白岩森林公園・青森

この子は、容姿は全く普通のイモムシであるが、
静止状態がやや異常である。

これで外敵が、イモムシと思わないで、近づかないと、
この姿勢の意味が出てくるのだが・・・・

(友人ニャオト氏の指摘により、ハバチ幼虫に訂正しました)



種不明の蛾の幼虫
 
2010年9月8日 白岩森林公園・青森

3番目の蛾の幼虫も、種名がわからない。

しかし、君は、枯れ枝ポーズを決めたつもりだろうが、
完全に場所を間違ってるぞ!!!

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