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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

知床半島の不思議なクモ

3回連続でクモの話か? と思った方!!!

残念ながら、古典的な「引っかけ」でした。




今回は、違うクモの話です。





2年前の初夏、網走市内から海岸線に沿って、
知床半島に向かって、車を走らせていた。

あいにくの空模様であったが、
雲の切れ間から、まるで島のような感じで、
目的地の知床半島が見えてきた。


知床半島の雲
 
2010年6月30日 網走市郊外・北海道

何なんだ!  この雲は!!

半島全体に、雨雲が、どんよりと立ち込めている・・・・

そんな雰囲気では、決してない!!!



何雲というのだろうか? 

かなり、くっきりとした雲である。

雲と空(?)の境界が、はっきり見える。




 

知床半島の雲

2010年6月30日 網走市郊外・北海道

ずいぶん遠くにあると思うが、
じっと見ていると、微妙に形を変えている。


初めて見る異様な雰囲気の雲が、
半島に覆いかぶさっているのだ。

 

 

知床半島の雲
 
2010年6月30日 網走市郊外・北海道

何か、雲が大きな生き物のように、
ゆっくりと、形を変えながら、動いているようである。
 

でも、普段よく見かけるような、空に向かって、
目に見えて大きくなってくる入道雲(積乱雲)とは、全く違っている。

決して上に昇っていかない!!!

むしろ、半島に押しつけられるような感じである。

 

 

知床半島の雲
 
2010年6月30日 網走市郊外・北海道

あと1~2時間ほど走ったら、あそこまで行くのに・・・

あの雲の下は、一体どうなっているのだろうか?

 



・・・・・・・・・・・・・・・・・実は、数m先が見えない濃霧状態でした。


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名誉回復 イオウイロハシリグモ捕食中

前回のイオウイロハシリグモ君、
ハナバチの捕獲に、さりげなく失敗した。

今回は、彼ら一族の名誉回復のための写真(?)・・・

 

とりあえず、下の写真を見てください。

これだと、どっちが捕獲したのか、全く不明。

 


イオウイロハシリグモ(キシダグモ科)

2011年6月1日 白岩森林公園・青森

この体制は、両種とも正常であるだろう(!?)


多分、上のクモが、下のアブを捕獲したんだと思う。

でも、微妙~


これがジガバチの仲間だったら、大逆転もあり得る!!!

 

 


もう少し見てみよう・・・・

 

 


イオウイロハシリグモ(キシダグモ科)
 
2011年6月1日 白岩森林公園・青森

アブの方が、何か、もがいている感じ?

今のところ、クモは、微動だにしてない?

 

 

イオウイロハシリグモ(キシダグモ科)
 
2011年6月1日 白岩森林公園・青森

やっぱり・・・・クモが捕まえたんじゃん。

良く見ると、アブの足が取れてるし!!


イオウイロハシリグモ君、名誉挽回・・・


これで、一件落着。

 

ところで、今回犠牲になったアブ君、
多分キアシホソルリミズアブというちょっとした美麗種である。

 

 

続いて、これも衝撃!!!

 

 

イオウイロハシリグモ(キシダグモ科)

2011年9月23日 白岩森林公園・青森

獲物は、同じクモの仲間のザトウグモ。

それにしても、ザトウグモの足、長過ぎ・・・

 

 

イオウイロハシリグモ(キシダグモ科)

2011年9月23日 白岩森林公園・青森

どのような状態になっているか、分かりますか?

クモは、正確に、ザトウグモの小さな胴体の部分を捕えている。



 

イオウイロハシリグモ(キシダグモ科)
 
2011年9月23日 白岩森林公園・青森

もちろん、おいしくなさそうな足には、見向きもしない?

しかし、ザトウグモが長い足を広げているときには、
イオウイロハシリグモの射程圏内を、遥かに超えているはずである。

ちなみに、ザトウグモの生きているときは、こんな感じ・・・・

http://kamemusi.no-mania.com/Entry/8/

どうやって、胴体に飛びついたのだろうか?


捕獲の瞬間を見たかった!!!


 

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惜しい!!!  でもヘタクソ??  イオウイロハシリグモ

虫を探しながら、ブラブラと歩いていると、
カマキリやクモなどの捕食者が、獲物を狙っている場面に、
出会うことが少なくない。

運が良ければ、獲物を捕まえる瞬間を、偶然見ることもできる。

ただし、その瞬間を写真に撮るのは難しい。

一度だけ、ヨモギの花穂にいたクチブトカメムシが、
ハイイロセダカモクメ幼虫を捕獲するところを、
連続写真で記録することができたが・・・・

  ↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20111018/1/


今回の捕食者は、イオウイロハシリグモ
だんぶり池では、多分一番良く見かけるクモである。

しかし、地上徘徊性の網を張らないクモは、
以前にも紹介したように、予想外にヘタクソである。

実験的には、クモの種類にもよるが、
30~60%程度の捕獲成功率であることが分かっている。


  ↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101109/1/

さて、今回はどうだろうか・・・・・・

 

 

 

イオウイロハシリグモ(キシダグモ科)
 
2011年6月29日 白岩森林公園・青森

シシウドの花の真ん中に陣取って、
イオウハシリグモが獲物を待っている。

目の前に、マルハナバチ(多分!)がいる。

 


2011年6月29日 白岩森林公園・青森

多分、クモがいることに気付いていないハチは、
より近くに移動してきた。

 

 

 
2011年6月29日 白岩森林公園・青森

これは、完全に射程距離に入っているだろう。

 

 


 
2011年6月29日 白岩森林公園・青森

クモは、ここまで、全く動いていない。

 

 


2011年6月29日 白岩森林公園・青森

クモの足の位置が、微妙に変化して、
ハチに飛びつく寸前である。

 


イオウイロハシリグモ(キシダグモ科)
 
2011年6月29日 白岩森林公園・青森

しかし、その衝撃の瞬間は、訪れる事はなかった。

 


ヘタクソグモのやっちゃった瞬間・・・・

 

 

 

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神秘的? 半透明の生物

弘前に住んでいて、寒い~寒い~冬の間は、
さりげなく「水族館」や「動物園のチョウの温室」に行くのがベスト!!

今回は、クリスマスイブに息子夫婦と孫たちと行った大洗水族館。

そこで見たちょっとだけ神秘的なクラゲを、
ガラス越しに撮ったデジカメ写真で紹介する。




ミズクラゲ(ミズクラゲ科)
 
2011年12月24日 大洗水族館・茨城

日本近海で、最も普通に見られるクラゲらしい。

多分、アイン君とよく行った海岸の「潮だまり」、
やフェリーから見るクラゲが、この子だったのかもしれない。

傘に透けて見える胃腔、生殖腺が4つあることから、
別名をヨツメクラゲともいうと説明書きにはあった。


クラゲの分類(標本)は、どうするのだろうか?
乾燥標本なんかあるんだろうか・・・

 

 

ミズクラゲ(ミズクラゲ科)
 
2011年12月24日 大洗水族館・茨城

しかし、どうみても、遊泳能力はほとんどないようで、
上下のバランスさえも、うまく定まっていない。

これでは、ペットとして家で飼いたいと思っても、
普通の水槽では、濾過器の吸い上げ口に吸い込まれたりして、
なかなか難しいような気がするが・・・

 

 

ベニクラゲ(クラバ科)
 
2011年12月24日 大洗水族館・茨城

ベニクラゲは、かなり小さめ(直径1cm以下)のクラゲであり、
形状も、ベル型の特異なクラゲに属する。

 水槽の上に、真っ赤な大きな字で、
不老不死のクラゲ ベニクラゲ」
と書かれた看板があった。

実は、この小さな多細胞動物は、
ときどき「若返り」を行うことで、不老不死と言われているのだ。

当然、普通の生物は、老化が進むと決して元に戻ることはできない。

しかし、ベニクラゲは、ある程度の期間生存すると、
組織や器官を退化させ、肉の塊のようになる。

その後、その肉の塊は、若いポリプに戻り、若返りを起こすのだ。

ポリプとは、簡単に言えば、クラゲの子供のことで、
この一見簡単に見える若返りだが、今のところ、
これができる生物は、まだベニクラゲしか発見されていないらしい。

まあ、知能を持った生物には、当てはまらないだろうが・・・

 

 

カブトクラゲ(カブトクラゲ科)
 
2011年12月24日 大洗水族館・茨城

一番右に写ってる子は、素晴らしい!!!

水槽の中で、動くたびに、傘にある突起部分が、

最初に見たときは、人為的に水槽に虹色の光を当てて、
それが反射しているのだと思った。

しかし、説明文をよく読むと、カブトクラゲには、
体(カブトの部分)に、8本の櫛板(くしいた)があって、
何と、その部分が自ら虹色に発光するのだ。

日本各地に分布するが、男鹿半島の庄内浜には、
夏~秋に多く出現し、ときには大発生するらしい。
 

 


カブトクラゲ(カブトクラゲ科)
 
2011年12月24日 大洗水族館・茨城

実は、この発光している状態をカメラで撮るのは、難しいのだ。

水族館の展示では、発光の状態を、分かりやすくするためか、
照明はけっこう暗めで、クラゲの輪郭と櫛の部分が目立つようにしている。

もちろんストロボを使用すると、表面のガラスにその光が反射する。

しかも、櫛の部分は酸素を得るためか、ウェーブを起こして、
絶え間なく動いているので、あまりシャッター速度を遅くできない。


・・・と言うわけで、数10枚撮って、何とか見られるのが、
たったのの2枚だけだった。 
⇒画像をクリックして大きくすると、ちょっと虹色が見えます

【撮影データ: 絞り値(f/3.5)、露出(1/25秒)、ISO-3200】
  ⇒当然、カメラは手ぶれ補正機能付きであるが・・      

 

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ちょっとだけ不思議なハエたち

昔は、全く気にも留めなかった存在であったが、
このブログを始めてから、ハエもそれなりに面白いことを知った。


ツマグロキンバエ(クロバエ科)
 
2010年9月17日 だんぶり池・青森

深緑色で、なかなか綺麗なハエ(!)である。
しかし、何といっても、この子の特徴は、大きな目である。

写真で見る限り、頭部は全て複眼であり、胸部の幅より大きい。

しかも、青緑色に輝き、はっきりとした縞模様がある。

最初は、光の干渉によって、縞が見えるのかと思ったが、
そうではない!!

明らかに、目そのものに、縞模様があるのだ。

これは、一体何のためにあるのだろうか?

 

 

マダラアシナガバエ(アシナガバエ科)
 
2010年8月3日 だんぶり池・青森

金属光沢の非常に美しいが、残念ながら5mm程の小さいハエ。
この不思議な色を、エメラルドグリーンというらしい。

この色で、もっと大きな身体だったら、
きっと若者たちに大人気のハエになった(嘘)。

しかし、この子は、華麗なる捕食者ハンミョウと同じように、
性質はかなり獰猛で、アブラムシなどの小昆虫を捕食する。


そういえば、草の葉上をせかせかと歩き回って、
食べ物(アブラムシ)を探している。

やっぱり、ちょっとスケールの小さい捕食者だったりするのである。

 


シナヒラタハナバエ(ヤドリバエ科)
 
2010年9月4日 だんぶり池・青森

なんか、面白い恰好で、ススキの葉に止まっている。

前方に突き出ているのは、触角ではなく、前脚なのだ。

どうやら、大きな複眼を掃除中のようである。


この子は、ハナバエという名前が付いているが、
幼虫の食べ物は、なんとカメムシなのである。

ネット情報では、スコットカメムシなどの硬い表面に卵を産み付け、
孵化した幼虫がカメムシの体内に侵入するらしい。

だから、カメムシにとっては、この比較的きれいなハナバエは、
とんでもないやつなのである。

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