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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

玉川ダム もう一度カメムシ

玉川ダムのカメムシ、番外編として、
ちょっとだけ面白い光景を紹介する。

ダムの遊歩道の手すり部分は、ピカピカの金属製で、
真夏には、太陽の熱で触れなくなるほど熱くなるらしい。
⇒(あちこちの看板にも注意書きがある!)


ただ、今の時期には、この部分が、
ダム本体のコンクリートより温度が高くなるので、
虫たちにとって絶好の無料暖房機になるようだ。

越冬場所探すために飛び立ったカメムシが、
つかの間の温かさを求めて、ここに集まってくる。

 


クサギカメムシ(カメムシ科)

2011年10月31日 玉川ダム・秋田

これが、典型的な光景である。

カメムシ自身に、多少の集合性があるので、
こんなことになるのだと思う。

 


クサギカメムシ(カメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

たまに、支柱にもいることがあるが、
この部分は、鏡のようにつるつるで良く光るので、
まるで、2匹いるように見える。

 


クサギカメムシ(カメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

うまく繋ぎ目にいると、三面鏡のようになり、
まるで、クサギカメムシが3匹いるように見える。

 


オオトビサシガメ(サシガメ科)

2011年10月31日 玉川ダム・秋田

この写真は、ちょっとだけ自画自賛であるが、
ダムの上から多少身を乗り出して、撮ったものである。
⇒(高所恐怖症のK氏やH氏には、絶対無理であろう。)

 

 

アオクチブトカメムシ(カメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

今回の玉川ダムの目玉商品であるアオクチブトカメムシも、
腹部の模様が、鏡に映って、はっきり撮れている。


そうだ!

これをうまく利用すれば、腹部の模様で同定するような種を、
鏡をうまく使って写して、同定の証拠写真にすることができる!!!

 

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玉川ダム カメムシ以外の虫たち【3】

小春日和のダムサイトには、ほんの少しではあるが、
カメムシ以外の虫たちも集まってくる。

といっても、成虫越冬をするテントウムシがほとんどである。

ただ、テントウムシの場合も、
普段あまり見かけない珍しい種に出会うことがある。

 

ウンモンテントウ(テントウムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

紋の周囲が白くなっている比較的珍しい美麗種である。
山地で見られるが、食性などはまだわかっていないらしい。

正面から見ると、大きなWの字が見える。

昆虫アルファベットに追加しようとしたら、
Wの大先輩のエゾゼミがいた。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20110213/1/

 


カメノコテントウ(テントウムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

巨大なテントウムシで、ハムシ類の幼虫を食べる。

手で捕まえると、黄色い液(防御物質)を出したが、
カメムシのような強い匂いはしなかった。

不思議なことに、臭いカメムシは鳥に食われてしまうが、
テントウムシは、食われることがない。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101107/1/

 

 

ナミテントウ(テントウムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

ナミテントウの二紋型のようであるが、
この子の二紋には、中に黒点があり、
以前紹介したナミテントウの斑紋型には、
どうやらあてはまらない珍しいタイプのようである。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20100913/1/

 

 

アワフキの仲間(アワフキ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

珍しく、一匹だけ名前のわからないアワフキを見かけた。

この付近には、ハチマンタイアワフキという種類がいるらしいが、
この子は、ちょっと違うようだ。

 

 

飛行直前のクモ
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

すぐそばで、場違いな感じのクモを発見。

そんな恰好で何してんだ! 君は?

 

 

飛行直前のクモ
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

しばらく見ていると、非常に分かりにくいが、
不自然に高く上げたお尻の先から、
上の方ににクモの糸が伸びてきた。
 (⇒すべての写真は、クリックすると大きくなります。)

そうだ!!!
クモは、腹部から糸を長く出し、
風に乗って飛ぶことができるのだ。


でも、何故ダムサイトにきたの? 
しかも、これから再び、飛び上がろうとしている!!

そして、一瞬で視界から消えた。

 

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玉川ダム カメムシばっかり【2】

比較的寒い日が続いた後の小春日和の日には、
カメムシたちが、まるで申し合わせたように(?)、
ダムサイトに、(多分)いそいそと集まってくる。

太陽熱で温められたコンクリート製のダムには、
越冬前の虫たちが、ちょっと寄り道しに来るのだろう。

ビーティングや灯火採集では、なかなか見られないカメムシに、
この時期だけは、比較的簡単に出会うことができる。
これが、カメムシマニアの間では、有名なダムサイト採集法である。

 


オオトビサシガメ(左)とクサギカメムシ(右)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

ダムサイトならではのツーショットである。
当然のように、クサギカメムシが一番多かった。

 


ヨツモンカメムシ(クヌギカメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

大型のドキッとするような美麗種である。
山地性の比較的少ない種類だが、
ダムサイトでは普通に見られる。

 


トホシカメムシ(カメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

この子も、山地性の希少種であるが、
ダムサイトだと、たまに見かける。


 

スコットカメムシ(カメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

昔は、希少種だったと思うが、
今では、家屋に浸入する不快害虫である。

 


アオクチブトカメムシ(カメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

大型のツノアオカメムシに似た肉食の美しいカメムシであるが、
越冬前でややくすんだ色になっている。

やはり山地性で、ダムサイトでは、初めての出会いであった。

この子は、別に改めて紹介したい。

 

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玉川ダム(秋田) カメムシばっかり【1】

カメムシを撮るなら、紅葉の頃が一番である。

この時期は、先月紹介したように、場合によって、
カメムシしか見られないような「ちょっとだけ不思議な現象」が起こる。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20111010/1/


もうひとつ、この時期の楽しみは、ダムサイト採集である。

このとき、普段は滅多に見られないような、
珍品カメムシに出会うことができる。


ダムサイト採集法を知ってから、20数年・・・・
10月になると、毎年数回、お目当てのダムサイトに出かける。

しかし、なかなか条件が微妙に合わない場合が多く、
珍品カメムシの大乱舞状態にはならない。

今年も、諦めかムードが漂っていたとき、
東海村からの帰り道、最後の最後に、秋田県の玉川ダムで、
珍品カメムシ集団に出会うことが出来た。

珍しく、妻とアイン君が一緒だったかもしれない。


まずは、ツノカメムシ類から・・・・・・・

 

セグロヒメツノカメムシ(ツノカメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

この日は、数頭発見。
動きは活発で、よく飛び回っている。

 


ヒメハサミツノカメムシ(ツノカメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

何故か、この日は雌ばかり。
やっぱり、雄のハサミが良い!!

 


セアカツノカメムシ(ツノカメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

まるで、フトハサミツノのような雄だった。
普通種のセアカツノであるが、今回は、この子のみに遭遇。

 


ツノアカツノカメムシ(ツノカメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

下のミヤマツノカメににているので、
遠めに見るとと間違えそうになる。
普段は、滅多に出会うことはないが・・・


 

ミヤマツノカメムシ(ツノカメムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

今回は、クサギカメムシについで、個体数が多かった。
別の、浅瀬石ダムでは、この子ばっかりのときもある。

 


多分クロヒメツノカメムシ(ツノカメムシ科)
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

もしかしたらヒメツノカメムシの黒化型かもしれないが・・・

 

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ちょっとだけ不思議な虫たち【5】

このシリーズ、早くも第5回目になった。
でも、やっぱり「不思議」の定義が曖昧である。

 

マダラカマドウマ(カマドウマ科)
 
2011年7月25日 酸ケ湯温泉・青森

お団子に長い足が生えた、異様な雰囲気を持つ、
ちょっとだけ不思議な生き物である。

昔、関東では、俗称として「便所コオロギ」と呼ばれていた。
もちろん、今時の西洋式の水洗トイレには、絶対にいない。

私は子供のころから、虫が好きであったが、
名前のせいもあって、なかなか手で触れることはなかった。

というか、子供には簡単に手で捕まえることはできなかった。
この子は、危険を感じると、強靭な後脚だけで、
1m以上の距離を飛ぶことが出来るからである。

上の写真は、八甲田の公衆トイレの壁で撮ったものだが、
一瞬のうちに跳躍して、視界から消えた。

そして、この子は、独特の縞模様と、グロテスク(?)な風貌で、
今でも、立派な不快害虫として、親しまれている。


 

 
ヘビトンボ(ヘビトンボ科)
 
2011年8月22日 碇ヶ関・青森

体は黄褐色で大きな翅を持った昆虫で、
大き過ぎる翅には、不思議な黄色い斑紋がある。

夜になると灯火に飛来することが多く、
この写真も碇ヶ関の道の駅で撮ったものである。

トンボという名が付いているが、トンボではなく、
むしろウスバカゲロウなどに近い仲間である。

学生のころ、雑木林で、オオクワガタを探しているときに、
ミヤマクワガタの隣で、樹液を吸っているのを見かけ、
「一体君は何組だ?」と思ったのが、最初の出会いであった。

この子の幼虫は、きれいな流れに住む「孫太郎虫」と呼ばれて、
古くから、漢方薬として利用されている。

また、 カワムカデとも呼ばれることもあり、
よく釣りの餌に使われるらしい。


それにしても、ヘビトンボとは、立派な名前である。

 

 

アシグロツユムシ幼虫(キリギリス科)
 
2010年8月10日 東海村・茨城

最初は、葉っぱに付いたゴミのように見えた。
近づいみると、クモのようにも見えた。

少しだけ刺激的な縞模様は、触角にまで及んでいる。

さらに近づいて確認すると、
上で紹介したカマドウマの幼虫に似た雰囲気を持っている。


白状すると、撮影中には、全くこの子の名前が分からなかった。
家に帰って、ようやくアシグロツユムシの幼虫であることが分かった。
それなら、以前紹介したことがある。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20110910/1/

あのときの幼虫が君だったのか?

 

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