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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

これは心霊写真か?

珍しい虫の写真を撮ろうと林道を歩いていると、
 珍しい、こんな人たち(?)に出会うことがある。

 

ちょい悪のヤンキーママ
 
 

人生を悟ったふりをしたお爺さん
 
 

犬のような人? 人のような犬?
 
 

行ったことはないが、マルセーユにいそうな画家のたまご 

 
ちょっとくたびれた歌舞伎役者


 

当然のことであるが、
この模様は、人間が勝手にイメージしたもので、
本人(虫)にとっては、意味なんか全くない。

以前、5回に分けて紹介した昆虫アルファベットと同じジャンルになると思う。
↓   ↓   ↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20110217/1/
 


でも、もしかしたら「目玉模様の進化」と関連するような、
偶然にしても、「意味のないものに意味を見出す」ことが、
その進化に繋がっている可能性だってあるのだ。
↓   ↓   ↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20110308/1/

 




そして、上の写真は、こんな虫たちである。
 

エゾシモフリスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月19日 登別温泉・北海道

今回の北海道旅行では、沢山この蛾を見た。

サングラス模様(?)が、印象的な蛾だ。




ハガタアオヨトウ(ヤガ科)
 
2011年7月19日 登別温泉・青森

この蛾は、緑色が点在して、美しい。

夜行性の蛾は、くすんだ色のものが多いが、
ときどきドキっとするような色彩に出会うことがある。

これは、別に紹介したい。

 


ヒメザザナミスズメ(スズメガ科)
 
2010年8月15日 酸ケ湯温泉・青森

夏は、朝早く駐車場の公衆トイレに行く・・・

何の苦労もせずに、前夜灯りに飛んできた虫たちを、
撮ることが出来るからだ。

とくに、城ヶ倉大橋の駐車場のトイレは、良い!


 

ヒメクロホシフタオ(ツバメガ科)
 
2010年8月21日 だんぶり池・青森

目の前を、ひらひらと飛んで葉っぱに止まった。
何故か、下向きである。

こうすると、人の顔に見えることを知っているのか?

  
 

スジモンヒトリ(ヒトリガ科)

2011年7月16日 遠軽・北海道

遠軽のJRの駅で午前3時頃に撮った。

この時間の撮影は、今回が初めてであるが、
やっぱりちょっと怖い。

 
こんな虫たちが持つ翅の「怖い怖い模様」は、
心霊擬態とでも言えるのだろうか?





追記(2015年9月13日)

チョウや蛾の翅にある動物の不思議な模様について、
最近日本でも紹介された「サティロス型擬態」という概念で、
統一的に解釈できるようになった。

以下の記事をご覧ください。

【古くて新しい擬態 サティロス型擬態】
 ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20150913/1/






 

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オオルリボシヤンマ

だんぶり池にという、
とっても綺麗なトンボがいる。

他の人たちが、飛んでいるヤンマを、
実に、見事に撮っているのを見るたびに、
どうやったらあんな風に撮れるのか? といつも思っていた。


その機会は、昨日、さりげなくやってきた。

 

普段は、あまり池周辺の木道を歩くことはないが、
今回偶然にも、だんぶり池の一番端の水たまりに、
瑠璃色のヤンマが、しきりに飛び回っているのに気が付いた。

これは、多分オオルリボシヤンマだろう。

良く見ると、だいたい同じ場所で、ときどきホバリングもしていた。


これは、「大チャンス」ではないか?
早速、カメラを構えて、じっくり待つことに・・・・

もちろん、シャッターは連射、オートフォーカスに設定した。

 

・・・・・・・・


・・・・・・・・・・(その間、約1時間)


・・・・・・・・・・・・

 

そして撮れたのが、この写真である。

前もって白状するが、300枚近く撮って、
9割以上が、ピンボケ写真であった。


これはまさに、デジカメの威力であり、
パソコンで見て、結果的に、この5枚が残ったのである。

⇒ 是非、クリックして大きい画像でご覧ください。

 


オオルリボシヤンマ雄(ヤンマ科)

2011年8月3日 だんぶり池・青森

縄張りを守って、ホバリング中の雄。
この体勢で約2秒間・・・・・

カメラを構えると、一瞬でファインダーから消える。

 


オオルリボシヤンマ雌(ヤンマ科)
 
2011年8月3日 だんぶり池・青森

手前が雌、奥に写っているのが雄である。

決して、合成写真ではない!

 


オオルリボシヤンマ雄(ヤンマ科)
 
2011年8月3日 だんぶり池・青森

あまり躍動感のない写真であるが、
すぐそばにライバルの雄が写っている。

 


オオルリボシヤンマ雌(ヤンマ科)
 
2011年8月3日 だんぶり池・青森

適当な産卵場所を探して、飛び回る雌と、
それを(多分)ガードするかのように、付きそう雄。

 

オオルリボシヤンマ雌(ヤンマ科)
 
2011年8月3日 だんぶり池・青森

産卵中の雌。
どうやら、水中ではなく、
植物の茎に産みつけているようである。

 


というわけで、緊急報告でした。
 

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だんぶり池の捕食者【4】

だんぶり池には、脊椎動物の捕食者も沢山いる。

過去に、【1~3】で紹介してきた無脊椎動物の捕食者のように、
捕獲の瞬間をカメラで撮ることはできない。
小さな虫などを、一瞬で飲み込んでしまうからである。

しかし、体の大きなカエルやトカゲなどの捕食者の食べる量は、
これまで見てきたようなクモやアブの比ではないだろう。

今回は、だんぶり池で見られる、そんな大型の捕食者を紹介する。

 

ニホンアマガエル(アマガエル科)
 
2011年5月29日 だんぶり池・青森

だんぶり池の林道を歩いていると、葉っぱの上で、
獲物が来るのを待っている捕食者が目立つ。

一番目立つのが、このニホンアマガエルである。

 
 

シュレーゲルアオガエル(アオガエル科)
 
2010年7月16日 だんぶり池・青森

少し大きめのシュレーゲルアオガエルの個体数も多い。

カエルは、ペットとしての人気もあるようだが、
良く見ると、目は怖い・・・・捕食者の目をしている。

 


ヤマアカガエル(アカガエル科)
 
2010年8月23日 だんぶり池・青森

前2種と比較すると、このカエルの個体数は少ない。

ある場所で、生物の数(個体数)がほとんど変化しないような場合には、
それは、捕食者と被食者のバランスが保たれている証拠であると考えられてきた。

しかし、最近の生態学での研究結果は、意外なものだった。
野外での個体数の変化と、それをもたらした死亡要因を詳しく調べたところ、
天敵による捕食が個体数のバランスをもたらすことは、
あまりないことがわかってきたのである。

 


ツチガエル(アカガエル科)
 
2010年8月23日 だんぶり池・青森

つまり、餌となる種の個体数が増えた場合でも、
天敵は、その増加を抑えるほど効率よく捕食することはなく、
逆に、餌種が減ったからといって、捕食者は食べる量を控えたりはしない。

結局、天敵は餌種の個体数を減らしはするが、
個体数の調節はしないということが分かったのである。

 
 

ニホンカナヘビ(カナヘビ科)
 
2010年7月15日 だんぶり池・青森

現在では、捕食者でも被食者でも、個体数が増えてくると、
餌条件が悪くなるので、過密をさけるように移動・分散するのが一般的で、
その結果、個体数の調節が空間的に生じるのだと考えられている。

自然界では食うものと食われるものの関係によって、
バランスが保たれるという「教科書にも載っているような考え」は、
ほとんどの場合、誤りだということになってしまう。


今年は、青森県の相馬ダムの川沿いに、アカシジミが大発生し、
夕方、山の尾根筋を数キロにわたって群舞して、新聞でも大きく報道された。

ナラ類の葉を幼虫の餌とする「害虫」ではない虫が、
このように大発生した原因は、まだ正式に確認はされていないようだが、
少なくとも、捕食者が制御することは出来なかったのは確かである。

 

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日本の活火山

例によって、ときどき虫以外の話題を・・・

今回紹介するのは、「日本の活火山」であるが、
恥ずかしながら、この年になっても、火山はかなり不思議である。

何で、さりげなく、山から煙が上がってるんだ!?!?

 

桜島
 
2010年1月9日 鹿児島

去年のお正月、弘前の雪から逃げ出すように、
南国鹿児島に、ETCの休日割引を利用して、車で向かった。

弘前ICから鹿児島ICまで、一度も高速道路を下りることなく、
車中泊しながら、鹿児島に到着した。
高速料金は、確か2000円をちょっとオーバーしただけであった。
かなり得した気分に浸れたのも、ここまでであった。

私は、何を隠そう「雨男」である。

桜島近くの道の駅で車中泊した朝、雨は降らなかったが、
桜島の灰が、数ミリの厚さで、車に降り積もっていた。

しかも、九州は30年ぶりの大雪で、阿蘇周辺の道路は、
いたるところで大渋滞・・・
自車は、スタッドレスタイヤで全然問題ないが、他の車が動かない。

 
 

昭和新山
 
2008年11月11日 北海道

ある日突然(多分?)、北海道の広大な畑の一部から、
溶岩が噴出し、(一夜にして)火山が出来上がったとされる。

時代は、太平洋戦争の真っただ中であった。

今では、北海道観光の主要コースとなって、
噴火口がすぐ近くに見えるところまで、歩いて行ける。


 

一切経山(吾妻連峰)
 
2010年9月30日 福島と山形

吾妻連峰も活火山地帯である。
写真の一切経山も、激しく噴煙を上げていた。

地熱のためか、9月も終わりというのに、
麓の浄土平には、コケモモの花が咲いていて、
ちょっと不気味な雰囲気があった。

 
 

阿蘇山
 
2002年8月115日 熊本

九州旅行では、必ず訪れる場所であるが、
過去4回のうち、2回は噴火口付近は、立ち入り禁止であった。

観光客が沢山いるすぐ近くには、
突然の噴火に備えたシェルターがさりげなくあり、
やはり、間近に見ることができる活火山だった。

 
 

日和山(登別温泉)
 
2010年6月24日 北海道

登別温泉から倶多楽湖へ行く途中にある活火山。
ものすごい音を立てて噴煙が立ち上っていた。

麓の「大湯沼」が実際の噴火口とのことで、
激しく湯気を立てて硫黄泉が噴出していた。
そこは、まだ行ったことはないが、これが地獄かと思わせるような光景で、
強い匂いが漂っていて、茫然として眺めていた。

ふと気がつくと、カメムシの匂いがして、現実に戻った。
多分カメムシが、カマキリにでも捕獲されたのだろう。

そして、この写真を撮ったところから数メートルの木に、
珍品美麗種ツノアカツノカメムシがいたのである。

 

それにしても、火山というのは、
誰が何と言おうと、不思議な存在である。
 

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ちょっとだけ不思議な捕食者

今回紹介する捕食者は、あまり怖そうでない。

クモやカマキリのように、「私は捕食者だ!」と、
まわりに鼓舞していないのである!?

それでも、以下のような衝撃のシーンに遭遇して、
君は捕食者だったのか? と確認できる!?!?

 


コアリガタハネカクシ(ハネカクシ科)
 
2011年6月7日 志賀坊森林公園・青森

後翅が退化して飛ぶことが出来ない小さな虫が、
良く見ると、他の小昆虫を捕食している。

この時期に、たまに見かける光景ではあるが、
獲物は立派な翅があって、飛ぶことができる。

一体どうやったら、この状態にまでもっていけるのか、
ちょっとだけ不思議である。

 
 

キバネハサミムシ(クギヌキハサミムシ科)
2010年8月20日 酸ケ湯温泉・青森

ハサミムシの仲間は、お尻に立派なハサミを持っている。
これが獲物を捕えるときの武器になる。

一度だけ、その現場を見たことがある。

後ろ向きに、かなり素早く動くことができ、
やはり、ハサミで挟み込むように捕獲する。

 
 

アオジョウカイ(ジョウカイボン科) 
 
2011年6月29日 白岩森林公園・青森

カミキリに似ているが翅が堅くない、ジョウカイの仲間である。
そして、もうひとつカミキリとは違うのが、
成虫も幼虫も、肉食性であるという点である。

食べられているのは、同じ甲虫類のようで、
あまり蛾の幼虫を食べているのは見かけない。

 * 当初クロジョウカイとしていましたが、
   友人 記野直人氏の指摘により、クロジョウカイではなく、
   アオジョウカイの色彩変異型の可能性が高いとのことで、
   名称変更しました。


ヤマトシリアゲ(シリアゲムシ科)
 
2010年8月25日 だんぶり池園・青森

基本は雑食性であり、死んだ虫の体液も吸うと言われていた。

生きた虫を捕獲して、その体液を吸うことも確認されて、
捕食者の仲間入りとなった??

この写真は、イモムシの体液を吸っているところであるが、
最初は生きていたかどうかは不明である。
 

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