忍者ブログ

ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

ちょっとだけ不思議な虫たち【2】

今回は、ハムシ類に良く見られる「ラージポンポン」である。

このブログを開始してから2番目のタイトルが、クルミハムシだった。

薄暗くなった北海道の道の駅で、偶然出会ったこのハムシのお腹は、
まるでチョウチンがぼんやり光っているように見えた。

http://kamemusi.no-mania.com/Entry/2/

このときは、初めて見たその異様さに、軽く衝撃を受けた。


そして、それから半年ほどの間に、
連続して他の3種のハムシでも、ラーポン個体を見つけた。

 
 

ヨモギハムシ(ハムシ科)
 
2010年10月10日 弘前市・青森

クルミハムシに近い膨らみ方であるが、
もともとの体型が平べったくないので、迫力はない。

背景のヨモギの花穂は、ハイイロセダカモクメ幼虫を思い出す。

http://kamemusi.no-mania.com/Entry/27/

 


アザミオオハムシ(ハムシ科)
 
2010年9月29日 戦場ヶ原・栃木

写真の撮り方が下手くそなので、
あまり迫力は感じられないが、結構大きなお腹である。

(⇒もちろん、アングルを変えようとしたが逃げられた?)

 

 

ルリハムシ(ハムシ科)
 
2010年7月5日 室蘭市・北海道

前2種ほどではないが、ラーポンである。

子孫を残すという生物界の宿命の中で、
人間の場合も含めて、母親に感謝である。

 


ここで、もう一度、あの衝撃のクルミハムシの、
ぼんやり提灯を、さりげなくご覧ください。

 クルミハムシ(ハムシ科)
 
2010年7月4日 伊達市・北海道

やっぱり、女性はちょっとだけ不思議だ・・・・

拍手[42回]

PR

ちょっとだけ不思議な虫たち【1】

これから、3回に分けて、
ちょっとだけ不思議な虫たちを紹介する。

ある現象が、「不思議」か、「不思議でない」かは、
それを見る人の考え方や、過去の経験などによって、
感じ方が微妙に違ってくると思う。

しかし、これは、
ブログのタイトルにもなっている重要なテーマである。
ちょっとだけ、言い訳をさせてください。


昆虫を、採るのではなく、撮るようになってから、
特に、その不思議さ(?)を、感じるようになった。

昔のように、採集品の標本を作っているだけでは、
決して見ることの出来なかった世界を、
気楽に、取り合えずシャッターを押すことができるデジカメは、
さりげなく作り出した。

そして、被写体となった虫たちは、そのありのままの姿を、
全く演出なし(当然?)で、表現してくれた。

これが、「ちょっとだけ不思議な昆虫の世界」だと思う。

 

 

エサキヒメコシボソガガンボ(コシボソガガンボ科)
2011年6月29日 白岩森林公園・青森

目の前を、白い点々が数個、よろよろっと通り過ぎて、
近くの葉っぱの下に静止した。

近づいてみると、白っぽく見えたのは、脚の先端部分で、
何か見慣れないガガンボだった。


 

エサキヒメコシボソガガンボ(コシボソガガンボ科)
2011年6月29日 白岩森林公園・青森

家に帰って、図鑑やネットで調べると、
どうやら「エサキヒメコシボソガガンボ」という
比較的珍しい種類のようであった。

軽く葉っぱに触れて、再び飛んでいる姿をみたが、
今度は見慣れたせいか、はっきりガガンボの飛び方をしていた。


 

リンゴコフキハムシ(ハムシ科)
 
2011年6月26日 白岩森林公園・青森

体中に白い粉を付けているハムシ。
一体何のために!!!!

もともとの地肌(?)は黒っぽいようであるが、
何故か、舞妓さんのように、真っ白なお化粧をしているのだ。

しかも、その化粧は、舞妓さんと違って(!)、
直ぐに剥がれてしまうらしく、まるで別種のようになる。


本当に、何のために???

 
 

キリウジガガンボ交尾中(ガガンボ科)
 
2011年5月29日 だんぶり池・青森

こっちのガガンボは、だんぶり池周辺を飛び回っている普通種である。

ある日、交尾中のカップルの写真を撮っていると、
別のオスがが飛んできて、何やら叫んでいるようであった(?)。

まあ、強力な性フェロモンを利用する昆虫の世界では、
よく見かける不思議な光景ではあるが・・・

 

 

モモスズメガボ交尾中(スズメガ科)
 
2010年6月25日 洞爺湖・北海道

交尾つながりで、もう一種。

こちらは、大型のスズメガである。
最初に見つけたときには、生物のように見えなかった。

この正方形は、無生物に見せることで、
天敵に対する防御効果があるのか?

数学的にも、直角三角形がふたつ合わさると、
正方形になるという見事な例である???

 

拍手[46回]


ちょっとだけ珍しいカメムシ【2】

もう、何十年も前の話であるが、
「昆虫採集マニアによって、貴重な昆虫が絶滅してしまう」
と言われて、全国各地の国立公園などで、昆虫採集が禁止されたり、
捕虫網を持っているだけで、白い目で見られたりしたことがあった。

⇒(もちろん、現在でも、国立公園内では、基本的に採集禁止である)


そんな時代に成立したのが、
以前にも紹介した「革命的昆虫採集者同盟(略称:革昆同)」であった。
↓ ↓ ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Category/5/

組織のメンバーは、貴重な生物種(珍品?)が絶滅する原因が、
お役所やマスコミが言うような「昆虫マニアによる採集が原因」ではなくて、
当時の「日本列島改造論」などに関連した大規模な環境破壊、
たとえば森を切り崩して、ゴルフ場建設や宅地造成を行う方が、
その影響は、遙かにひどいものであると主張した。

おそらく、貴重な生物種(珍品?)が、
捕虫網を持った昆虫マニアによって、絶滅した例はないと思う。


それでも、今風に言う「RDB」や「絶滅危惧種」に高い関心が集まり、
昆虫を採集をして、それを標本箱に入れて楽しむという人は、
少なくとも私の周りでは、減ってきている。

今は、上記で紹介したように、
デジタルカメラを武器にした「運昆同」の時代なのである。

多くの昆虫マニアが、珍品でも写真に撮るだけであれば、
あらぬ疑いをかけられずに済むのではないだろうか?


当然、ここに紹介する写真の虫たちは、99%以上、標本になることはない。

 


セグロヒメツノカメムシ(ツノカメムシ科)
 
2010年6月15日 だんぶり池・青森

小型のツノカメムシの仲間では、発見される個体数が、
(特に、青森県内では)極端に少ないと思う。

でも、さすが、だんぶり池である。

この写真の1匹だけが目撃された。

 
 

ツノアカツノカメムシ(ツノカメムシ科)
 
2010年8月22日 白岩森林公園・青森

ツノカメムシの仲間は、種によって、なかなか見かけないものが多い。

ツノアカツノカメも、そのうちの一種であるが・・・・

なかなか、フトハサミツノカメムシに出会わない。

 
 

オオクモヘリカメムシ交尾中(ヘリカメムシ科)
2011年6月16日 東海村・茨城

中々出会うことがなかったカメムシではあるが、
今年、東海村の公園のアカシアの木で、
合計10数個体がパラパラと見つかった。

これで、個人的には、希少種ではなくなった。


 

ヨツモンカメムシ交尾中(クヌギカメムシ科)
2011年6月26日 だんぶり池・青森

今シリーズ3種目の「日本原色カメムシ図鑑」には、
掲載されていない種である。

前回のナシカメムシと同様に、クヌギカメムシ科に属するが、
大型のなかなか風格のある種である。


 

ヨコヅナサシガメ(サシガメ科)
 
2011年6月18日 東海村・茨城

名前負けするほどの普通のサシガメであるが、
中部地方以西には、ときどき見つかる。

分布域を、北に広げているようで、
東海村でも、さりげなく目の前に現れた。

 

拍手[46回]


ちょっとだけ珍しいカメムシ【1】

あらゆる生物は、ちょっとだけ不思議なことに、
その種類に属する個体数が比較的多い種類と、少ない種類が存在する。

昆虫マニアにとっては、この事実は、必要以上に重大で、
「採集品の価値(価格ではない!)に差がついてくる」
という意味のない差別化の原因となっている。

もちろん、それ以外の人(!!)にとっても、この問題は重要で、
種類によっては、害虫と呼ばれたり、絶滅危惧種と言われたりする。

カメムシの場合も例外ではなく、
個体数の非常に多い種類と、非常に少ない種類が当然いる。

今回は、非常に少ない種(発見しにくい?)のカメムシを紹介する。

 
 

トホシカメムシ(カメムシ科)
 
2011年6月29日 白岩森林公園・青森

間違いなく偶然だと思うが、発見したとき、
イネ科植物の葉に静止していた。

これでは、まるでエビイロカメムシではないか?
本当に、一瞬、そう思った。

何と、富士山で出会って以来、10数年ぶりの再会である。
この子は、関東以西では、ある程度の山地で発見される希少種なのである。

でも、北海道では、普通種との噂もある・・・

 
 

アシアカカメムシ(カメムシ科)
 
2003年8月12日 青荷温泉・青森

ブナ林で発見される大型のカメムシで、
以前紹介したツノアオカメムシと同じPentatoma属である。

灯火採集すると、ときどき飛来するので、個体数は少なくないと思われるが、
樹上に生息するので、なかなか採る(撮る?)ことができない。

 


イシハラカメムシ(カメムシ科)
 
2011年5月29日 だんぶり池・青森

まさか、イシハラカメムシがだんぶり池で撮れるとは?

学名【Brachynema ishiharai Linnavuor】が示すとおり、
愛媛大学の故石原保教授の名前が付いたカメムシである。

石原先生とは、四国に住んでいた頃、
昆虫学会の四国支部大会の採集会で、何度かお会いしたが、
「目にすることのできる昆虫類は、全て名前が分かるのではないか」
という何か特別のオーラを感じたものである。

 
 

ズグロシラホシカメムシ(カメムシ科)
 
2011年6月26日 だんぶり池・青森

ちょっと油断していると、「またシラホシカメムシか?」と、
思ってしまうような目立たない珍品である。
しかし、よく見ると、背中の黒と白の配色が強烈で、
他のシラホシカメムシ類には見られないインパクトがある。

前種イシハラカメムシと同様に、「日本原色カメムシ図鑑」には、
掲載されていない種である。

 
 

ナシカメムシ(クヌギカメムシ科)
 
2010年8月8日 郡山・福島

これは、梨や桜の害虫扱いされているが、
個体数は、かなり少ないと思う。

だから、個人的には「珍品害虫」であると思っている。

この言葉は、私の造語であるが、
一時イネの大害虫ニカメイガも、その仲間であった。


(つづく)
 

拍手[48回]


日本の川

以前、日本の懐かしい風景として、
個人的に印象に残っている
「海岸」、「山」、「湖」、「滝」、「灯台」、「橋」
などを、紹介してきました。

左側のカテゴリー欄の「風景」をご覧ください。

 

今日は、思い出の「日本の川」を紹介します。

 

奥入瀬渓流
 
2009年10月3日 青森

早朝の観光客がいない奥入瀬渓流は、
新緑の時期でも、紅葉のときでも、さりげなく良い。

  


湯川
 
2004年8月12日 栃木

奥日光の湯ノ湖から流れ出て、
戦場ヶ原を流れ下ってきた湯川が、
龍頭の滝として中禅寺湖に流れ込む直前の優雅な流れを、
橋の上から撮影した。

 

 

吉野川
 
2006年10月8日 徳島

35年間住んでいた徳島県を東西に流れる吉野川。
上流・中流・下流と、それぞれ特徴のある流れを見せてくれた。

今回は、潜水橋が特徴的な中流の田舎の風景である。

 

 

宮良川
 
2004年1月12日 沖縄

石垣島で見られるマングローブがある河口。

西表・石垣・与那国には、数回訪れているが、
これ以降は、機会がない。

 


浅瀬石川
 
2009年11月9日 沖縄


弘前に移り住んでから約3年が経過する。

車で30分程で、こんな景色の場所がある。
小春日和の日、この近くのダムに、カメムシが沢山集まる。

 

 そして、久しぶりのクイズです。

 

この5枚の写真の共通点が、何だか分かりますか?

 

・・・・




・・・・




・・・・




・・・・





そうなんです。

みんな、曇り空なんです。

何を隠そう、私は有名な雨男なのです。

 

拍手[46回]