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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

樹皮の下で越冬する虫たち


まだまだ、雪の残る青森県(弘前市)から、
車で約8時間、梅の花が咲き始めた茨城県にやって来た。


典型的な公園の冬景色

2014年2月26日 ひたちなか市・茨城

早速、雪のない、こんな感じの公園に行ってみた。


枯れた芝生・・・

葉の落ちた広葉樹・・・

常緑の灌木・・・


・・・典型的?

 

 

 

多分ヤマトゴキブリ

2014年2月26日 ひたちなか市・茨城

樹皮が大きくはがれている桜の老木があった。


失礼して、さりげなく、取り除いてみると・・・

あまり見慣れないゴキブリが、じっとしていた。


多分、ヤマトゴキブリの幼虫だと思うが・・・

 

 

 

クロハナカメムシ(ハナカメムシ科)

2014年2月26日 ひたちなか市・茨城

ケヤキの木は、樹皮(木の皮)にヒビが入り、
下側が浮き上がって、隙間ができやすい。

その隙間が、冬越しをする虫たちの隠れ場所になる。


このカメムシは、特徴的な膜質部の白帯があるので、
多分クロハナカメムシだろう。

この写真では分かりにくいが、
樹皮の間に潜り込みやすいように、
体は、かなり平べったくなっている。

主にアブラムシの体液を吸う肉食のカメムシである。

 

 

 

ウスアカフサヤスデ(フサヤスデ科)

2014年2月26日 ひたちなか市・茨城

ケヤキの樹皮の下に、ちょっとだけ不気味な虫がいた。

以前紹介したことのあるウスアカフサヤスデだ。


この子たちは、お互いに寄り添って、越冬するようだ。

良く見ると、お尻の先に白い房がある。

 

 

 

 

ゴミムシの仲間

2014年2月26日 ひたちなか市・茨城

ゴミムシも見つかったが、
この仲間は、残念ながら、
写真では全く同定できない(多分?)。

この後、予想外の素早さで、近くの隙間に姿を消した。

 

 

と言うわけで、春が来るまで、もう少し・・・

 

   

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虫を食べる野鳥類⑪ ウグイス


ウグイスは、日本で人気投票すれば、
おそらく「有名な鳥ベスト3」に入る鳥だろう。
(私の予想:スズメ・カラス・ウグイス?)


しかし・・・


その翅の色は、一般的に呼ばれるウグイス色ではなく、
多少とも緑褐色が混じった、くすんだ灰色だ。

もしかしたら、昔の人は、このくすんだ灰緑色を、
もともと、ウグイス色と言ったのかもしれないが・・・


しかし少なくとも、今は違う!!!
(⇒前回、メジロの記事をご覧ください)


こんな基本的な間違いが起こった原因を軽く調べてみると、
ネット情報では、
「近くでウグイスがemojiホー ホケキョemojiと、
 鳴いているのを聞いた人が、
 梅に止まるメジロを見て、ウグイスと勘違いした」
ことによるとされている。


これ、本当なのだろうか?    

 

 

さらに、「梅にウグイス」という有名な言葉がある。


この言葉に関しても、ちょっとだけ不思議な間違いがある。

実際に、「梅にウグイスが止まることは、ほとんどない」らしいのだ。


これも、本当なのだろうか?   

 

 


ウグイス(ウグイス科)

2013年8月24日 弘前市・青森

この写真の黄色丸印の中に、全く偶然に、
飛び立つ瞬間のウグイスが写っている。

ウグイスの食性は、いわゆる雑食とされているが、
夏場は主に小型の昆虫、幼虫、クモ類などを捕食し、
虫がいなくなる冬になると、植物の種子や木の実なども食べる。

 

 

 

ウグイス(ウグイス科)

2013年8月24日 弘前市・青森

そして,、これが・・・・・

獲物(蛾?)を捕獲した瞬間の貴重写真

時間があるときには、(待っていれば、)こんな写真が撮れる。

 

 

 

ウグイス(ウグイス科)

2013年8月24日 弘前市・青森

多分、獲物を狙って、くるっと向きを変えた瞬間。

近くに写ってる葉っぱには、食痕があるが、
食べられてしまったのか、虫はいないようだ。



【追記】

 記事アップ後、大学時代の友人から、コメントがあった。

ウグイスの体色は、一般的に言われるメジロとは違う「ウグイス色」で良いのでは?
また、ウグイスは、梅の木にも止まるが、
花の時期(早春!)には、ホーホケキョと鳴けないので、
知らない人は、ウグイスとは思わないのかもしれない。

 


と、言うわけで・・・

虫のブログなのに、鳥の写真ばっかりで、
虫の写真がほとんどなかった2月も、
あっという間に終わってしまった。

 


昔の人は、

「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」

と言って、この時期が、
あっという間に過ぎてしまうことを、
うまく言い表した。

少なくとも、虫好きから見ると、
逆に、長い長い冬の期間なのだが・・・

 

⇒次回から、普通の虫のブログに戻ります。

  

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虫を食べる野鳥類⑩ メジロ


子育ての時だけ(?)、虫を捕獲する野鳥類も多い。

その代表(?)が、メジロだ。

普段の食べ物は、花の蜜や果実のようだ。


ちなみに、「目白押し」という言葉は、
メジロが群れで眠るときに、一か所の枝に、
横並びに寄り添って止まることからきたようだ。


ただ、本当にそんな状況で寝るのかどうかは、
良くわからないが、私は(写真でも)見たことはない。

 

 

メジロ(メジロ科)

2012年5月1日 五社堂・秋田

桜の花が満開!!

ちょっと写真が小さいが、
花の下から蜜を吸う鳥が写っている。

見ていると、かなり頻繁に花から花へ移動するので、
最初は、虫を探しているのかとも思ったが・・・

まだ、子育ての時期ではないだろう。


 

 メジロ(メジロ科)

2008年4月1日 瀬戸中央市・愛媛

この個体も、桜の花の蜜を、
下から、吸っているのだろうか?

でも、巣にいるヒナ鳥を育てるときは、
小型昆虫やクモなどの動物性の餌を与える。

育ちざかりの幼鳥の食べ物が、
さすがに、炭水化物(花の蜜や果物の汁)だけ、
という訳にはいかないだろう。


自分では、虫を食べることはないのだろうか?


もしそうならば、この記事のタイトルが、
完全に間違っていることになる????

  

 

メジロ(メジロ科)

2008年4月1日 瀬戸中央市・愛媛

どうでも良いことではあるが、
メジロとは言え、目玉が白いわけではない。
(⇒英名も white-eye と言う)

白いのは、目のまわり(縁取り:アイリング)で、
本物の目玉は、普通の鳥類と同じように、真っ黒である。


ただその白さは、写真のように、半端ではない。




もう一つの不思議は、背中の羽の色である。

他に例えようのない微妙な色は、
間違いなく、ウグイス色と世間で言われている色だ。
(⇒昔のJR山手線の車両は、黄緑っぽい色であり、
  駅員も京浜東北線の青色と区別するように、
  山手線の色を、ウグイス色と呼んでいた。)


だから、最初は、みんな間違えるのさ! 

メジロを、ウグイスと!!

(⇒次回紹介予定のウグイスの羽の色は、ウグイス色ではない?)

 

 

 


 

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虫を食べる野鳥類⑨ ヒヨドリ


都市郊外にある雑木林の生態系は、かなり複雑であり、
特に、私の写真撮影の原点である林縁部では、
予想以上に沢山の種類の虫たちが見つかる【注】

そんな林縁部に虫が多い最大の理由は、
樹木・灌木・草本類が微妙に混在することだと思うが・・・

もちろん、林縁部には、虫を食べる虫たちも集まり、
そこでは、捕食者と被食者が微妙に入り混じって、
バランス良く(?)生活しているのだ。

 

そして、林道に面した雑木林の林縁部では、
今月のテーマである沢山の野鳥類も、
初心者の私でも、(比較的簡単に)目にすることが出来る。

もちろん、彼らは、沢山の虫たちを狙っているのだ。


産卵数の多い虫たちの個体数(生息密度)に、
最も影響を与える捕食者は、間違いなく野鳥類だろう。

他にも、有力な天敵(捕食者以外にも!)は、沢山いるが、
鳥類は、食べる量からして半端ではないのだ。


私が野鳥類の写真を撮ることができるのは、
偶然近くで見つけた場合のみなので、
ほとんどが、雑木林の林縁部である。

 


今回の虫を食べる野鳥は、ヒヨドリである。

 


ヒヨドリは、日本各地で、季節を問わず、
見かけることのできる、ちょっと大型の野鳥である。

 

 

ヒヨドリ(ヒヨドリ科)

2010年7月11日 筑波山・茨城

全身が灰褐色で、あまり目立つ鳥ではない。

ちょっとだけ不思議なのであるが、
ほおの後方に、特徴的な茶褐色の部分ある。

この写真の個体は、口を開けているので、
おそらく、鳴いているのだろう。

 

 


ヒヨドリ(ヒヨドリ科)

2010年7月11日 筑波山・茨城

同じ個体が、樹皮を突いて、虫を捕獲したようだ。

いかにも虫が隠れていそうな、隙間だらけの樹皮だ。

この撮影場所は、筑波山の遊歩道で、
典型的な雑木林の林縁部である。



 


ヒヨドリ(ヒヨドリ科)

2013年6月4日 東海村・茨城

最近、都市近郊部でも、よく見かけるようになった。

公園のマツにも、予想外に虫がいる。

 

 


ヒヨドリ(ヒヨドリ科)

2012年5月2日 だんぶり池・青森

普通は、樹上で見かけることが多いが、
地上に降りて、餌を探すこともあるようだ。

だんぶり池でも、しばしば見かける。

スギにも、意外に虫が多い。

 

 


ヒヨドリ(ヒヨドリ科)

2011年5月6日 鶴田町・青森

独特の甲高い鳴き声なので、
遠くからでも、ヒヨドリがいるのが分かる。

飛び方が、「ひよどり越え」と呼ばれるように、
波打つような飛び方なので、
飛んでいるときにも、識別可能である。

 

 


ヒヨドリ(ヒヨドリ科)

2008年4月1日 瀬戸中央市・愛媛

桜の花の中でも、ときどき見かける。

おそらく、花の蜜を求めて、来ているのだろう。

 

 


ヒヨドリ(ヒヨドリ科)

2013年4月4日 東海村・茨城

こちらも、サクラの花に来ていた。

普段は、果実などの植物食が多いようだが、
繁殖期間は比較的長く(5~9月)、
昆虫類も多く捕食することが観察されている。

もちろん、巣の中の幼鳥には、
イモムシなどの動物質の餌を与えるはずだ。

 


【注】おそらく、虫好きの多くの人たちは、
   林縁部に虫が多いという印象を持っていると思う。

   しかし、林縁部は、写真を撮りやすい場所でもあるので、
   もしかしたら、そんな印象があるだけなのかもしれない。

 

       

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虫を食べる野鳥類⑧ ムクドリ


ムクドリは、日本全国に普通に生息する留鳥で、
大きな群れになる習性があり、都市部の街路樹が、
夕方には大群の「ねぐら」になることがある。

このため、ムクドリによる「騒音や糞の被害」が各地で認められ、
 大きな社会問題になっている場所もある。

というわけで、ムクドリは、日本の都市部で、
最も普通に見られる鳥なので、当然、写真も沢山撮れる。

 


だから、今回は、例外的に写真が多い・・・

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2009年4月24日 弘前市・青森

屋根の雪がようやく消えた頃、
新芽がまだ出ていない木の枝にいた。

弘前市内でも、ときどき見かけるが、
北国なので、そんなに多くないと思う。

 

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2011年5月12日 松本市・長野

もちろん、地上に降り立って、
林縁部や公園の草地、あるいは農耕地などで、
餌となる小昆虫を探している姿を、良く見かける。

 

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2011年5月12日 松本市・長野

ただ、ムクドリは、基本的に雑食性のようで、
こんな場所で、植物の種子や果物も食べるようだ。

 

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2013年8月4日 ひたちなか市・茨城

ムクドリが歩く姿は、普通の鳥(スズメ?)のように、
両脚をそろえて、ピョンピョンと前進することはない。

片側の脚を順番に前に出して、まあ悠然(?)と歩くので、
スズメとは、遠くからでも、歩き方の違いで、区別することができる。

この写真では、ダチョウが走っているように見える。
(映像でしか、見たことはないが・・・)

 

 

 

ムクドリ(ムクドリ科)

2012年7月1日 福島潟公園・新潟

このように、集団で餌を探すことも多い。

バラバラに子育てをする時期が過ぎると、
このように、親子ともに集まって、群れを形成するようだ。

こうなると、夜は群れが一か所に集まるので、
ときには、数万羽の大群となることもあるようだ。

写真はないが、集団で夕焼けの空を飛ぶ大群は、
まるで巨大な生き物のように見えて、壮観である。

 

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2012年7月1日 福島潟公園・新潟

この雰囲気の草地は、もちろん、色々な虫がいる。

ムクドリは、草にいるバッタなどの小昆虫だけでなく、
地面の中にいるミミズも、探し出して食べると言われている。

春~夏にかけてのヒナを育てる時期には、
夫婦で、1日平均300回も巣に捕獲した虫を運ぶと言われる。

 

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2013年8月4日 ひたちなか市・茨城

この公園は、虫の写真を撮りに、よく出かける場所だ。

一度だけ、強引に鳥がいる場所まで近づいて、
何を食べているのか確認したことがあったが、
残念ながら、鳥が逃げ去った後には、
ほとんど虫の姿はなかった。

この場所で、おそらく餌となっていたのは、
多くがバッタ類だと思うのだがが・・・

 

       

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