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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

ちょっと気分転換 ヒコーキ



飛翔するための「器官」を持たない人類は、
ずっと昔から、自由に空を飛ぶための道具(?)を発明してきた。

ただ、近年の驚異的な科学技術の発達によって、
多くの自然現象が解明されてきているにも関わらず、
意外にも「昆虫の羽ばたき」については、
未だに謎が多いとされている。


トンボ類の急旋回、急停止といった飛行方法や、
ハエやアブが行なう、縦横無尽のジグザグ飛行は、
多分、その体に何十倍ものGがかかる動きにも関わらず、
彼らは、いとも簡単にやっているように見える。

これまでに人間が創り出したどんな飛行装置でも、
昆虫の飛行にくらべると、その完成度はまだまだのようだ。

⇒もちろん、空を飛ぶための飛行テクニックは、
 昆虫の種類によって、ピンからキリまであるのだが・・・

 


という(くだらない)前置きはこのくらいにしておいて、
今回は、飛行する昆虫たちの話・・・・


・・・ではなくて、


昆虫ブログにふさわしくない(?)本物のヒコーキの話です。

 

 


ハヤブサ(セントウキ科)

2010年1月10日 知覧・鹿児島

果てしなく広がるお茶畑の中に(?)ある公園で、
何か古ぼけた昔のヒコーキを発見。

場所が場所だけに、「ゼロ戦」かと思ったが・・・

看板を見ると、正式名は【陸軍一式戦闘機「隼」3型甲】という。
⇒野ざらしで展示されているが、これは複製品のようだ。

ハヤブサは、ゼロ戦のモデルとなったヒコーキ(多分?)のようで、
本物のゼロ戦は、何故か日本には残っていないらしい。

もちろん、「ゼロ戦」が「隼」に擬態しているのではない・・・

 

 

 

ポケモンジェット(リョカッキ科)

2003年1月13日 徳島空港・徳島

何の予備知識もなく、東京出張の日の朝、
徳島空港での衝撃!!

遠くからでも良く目立つ警戒色(?)のヒコーキだ。
⇒もちろん、止まっているときだが・・・

この機種の正式名は【ANAボーイング767-381】という。


おそらく、ジェット旅客機の機体全部に、
いかにも漫画チックな「ポケモン」を描くという発想は、
会議室の大人からは、出てこないと思う。

 

 

 

パラシュートヒコーキ(セントウキ科)

2003年4月4日 那覇空港・沖縄

沖縄の那覇空港で、出発待ちをしているときに、
爆音を轟かせながら、F-4ファントムが着陸してきた。

このスピードで、滑走路に止まれるのかと思った瞬間、
目の前で、さりげなくパラシュートを開いた。

着陸の時はいつもそうなのだろうか?
それとも、緊急対策で、今回だけ?

ハイテク機の緊急対策が、アナログ・・・・

 

 


ファントムジェット機(セントウキ科)

2013年12月28日 茨城空港・茨城

このフォルムは、スピードに特化しているのか?

写真の「F-4EJ改」は、看板によると、
最大速度はマッハ2で、東京ー大阪間を約11分で飛ぶらしい。


残念ながら、この形状に似た昆虫類は、見当たらない。

 

   

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ちょっと不思議⑩ クルミハムシの蛹

   
ゾウムシやハムシなどの甲虫類の蛹は、
基本的に、目立たないところに作られる。

以前紹介したように、隠れているというのは、
最も簡単な外敵からの防御法である。
↓   ↓   ↓
【虫たちの防御戦略② 隠れている】
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130203/1/

だから、普通に林道を歩いていたのでは、
ゾウムシやハムシの蛹を目にすることはほとんどない。


ということで、前回のシロスジタコゾウムシの蛹は、
ゆるやかな(?)例外として良いだろう。


今回は、もう一種、手持ちの写真から紹介したい。

 

 

 

何これ!!!

2013年8月7日 安曇野・長野

クルミの葉っぱの下に、変なものがぶら下がっている。

写真の上の方にも見える。

 

 

近づいて、よく見ると・・・

 

 

クルミハムシ蛹(ハムシ科)

2013年8月7日 安曇野・長野

クルミハムシの成虫が、2匹見える。

どうやら、ぶら下がっているのは、
クルミハムシの蛹のようだ。


このように、例外的に「目立つ場所」で蛹になるのは、
防御物質を体内に持っているからだろう。

 

 

全く同じ状況にあるのが、以下の2枚の写真である。

我々が、最も簡単に見つけることができる甲虫類の蛹、
おなじみの「テントウムシの蛹」だ。

 

テントウムシ蛹(テントウムシ科)

2013年6月1日 東海村・茨城

こんな時にしか紹介することのない写真である。

見ての通り、蛹も警戒色でよく目立ち、いかにも不味そうである。

 

 


カメノコテントウ蛹(テントウムシ科)

2011年7月24日 岩木山山麓・青森

こちらのテントウも、緑の葉っぱの表面で、
しかも、真ん中のよく目立つところに、
正々堂々(?)と、蛹になっている。

 


(次回も例外?)





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ちょっと不思議⑨ シロスジタコゾウムシの繭

津軽半島の先端近くの日本海側。

海岸線から少し山手に入った林道(?)で、
ちょっとだけ不思議なものを発見。 




何だ? これは!!

2013年7月15日 中泊町・青森

セリ科植物の葉っぱの中央に、
怪しげに、よく目立つものがくっついている。


近ごろ流行(?)の「虫えい」のようなイメージだが、
なんとなく違う。

 

 

 

シロスジタコゾウムシ(ゾウムシ科)

2013年7月15日 中泊町・青森

近くで、もう1個発見。

この角度から見ると、虫えいではなさそうで、
明らかに、何かの虫の蛹(まゆ)だ。

このようなスカシダワラ状の繭を作る虫は、
大きな蛾のクスサンが、良く知られているのだが・・・


このスカシダワラは、案内していただいたnabita氏によると、
シロスジタコゾウムシという甲虫の蛹のようだ。

 

 

 

シロスジタコゾウムシ(ゾウムシ科)

2013年7月15日 中泊町・青森

さらに、3個目を発見!!!

こっちは、中にまだ幼虫のようなものが見える。

製造元(?)のシロスジタコゾウムシは、
一応、セリ科の作物の害虫ということになっている。

昆虫類の蛹は、基本的に無防備であり、多くの場合、
葉の陰や地中など目立たないところに作られる。

一体なぜ、このゾウムシ君は、
緑色の葉っぱの表側に(しかも、ど真ん中に!)、
かなりエネルギーを使って繭を作るようになったのだろうか?

まさに、「食えるものなら、食ってみろ!!」だ。

 

今回は、とりあえず不思議なものを見たということで・・・

 

 

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ちょっと不思議⑧ フキバッタ集団


前回のニトベミノガに続き、今度はバッタの異常大発生!!


でも、これが異常ではなかったりする?

 

 

ん? 何!!

2013年6月16日 白岩森林公園・青森

黒っぽいバッタが沢山いるぞ!!!

こんな光景は、どこかで見たことがある。

・・・と思ったら、
昔、多摩動物園の展示用ブースで見かけた(?)、
トノサマバッタの群生相を作りだす飼育密度だった。

 

 

近づいて、よく見ると・・・・

 

 

フキバッタの仲間(バッタ科)

2013年6月16日 白岩森林公園・青森

多分フキバッタの仲間の幼虫集団のようだ。

朝早かったせいか、あまり食痕は見られない。


おそらく、フキバッタの仲間には、
相変異は存在しないと思うのだが、
これだけ高密度だと・・・?


通常は、適当に(あるいは適切に?)、
捕食者に食われているに違いないのだが・・・

 

 

 

 

フキバッタの仲間(バッタ科)

2012年6月14日 白岩森林公園・青森

一年前にも、同じ場所で、フキの葉っぱに・・・・

こっちは、間違いなくハネナガフキバッタの幼虫だ。


白岩森林公園のこの場所で、毎年見かける集団だ。

何故いつも、こんなに大発生しているのだろうか?

 


このバッタの集まり方をよく見ると、個々の個体が好適な場所を、
偶然に選択した結果のようで、以前このブログでも紹介した
キバラヘリカメムシ幼虫やジュウジナガカメムシ幼虫の集合とは、
明らかに性質が違うようだ。


 恐るべし ジュウジナガカメムシ幼虫集団
   ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20120902/1/


 まさかの場所で、キバラヘリカメムシの大集団
   ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20131002/1/

 

   

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ちょっと不思議⑦ ニトベミノガ集団


わざわざ、遠くに出かけなくても、
さりげなく不思議な虫はいる。

 

自宅のい小さな庭で・・・・

 


ん? どうした!!

2013年10月24日 弘前市・青森

庭のハマナスが、枯れそうになっている。

枝に、何かいる・・・

どうやら、集団で加害しているようだ。

 


近づいて、よく見ると、

 


ニトベミノガ幼虫(ミノガ科)

2013年10月24日 弘前市・青森

これは、かなりの大集団である。

ハマナスは、バラ科なので(?)、
沢山のミノムシが、バラの棘のようにも見える。


ミノに覆われているので、捕食者が見つけにくいか、
あるいは、見つけても手を出せないのだろう。

天敵が、ハチやハエのような寄生者であっても、
全く同じことが言えるのかもしれない。

 

 

 

ニトベミノガ幼虫(ミノガ科)

2013年10月28日 弘前市・青森

ハマナスには、いろいろな毛虫やイモムシがいる。

でも、こんなに大発生することはない。

普通は、適当に(あるいは適切に?)、
捕食者に食われているからだ。

 

 

 

ニトベミノガ幼虫(ミノガ科)

2013年10月28日 弘前市・青森

ミノムシのように、外敵に対する防御効果が完璧だと、
こんな大変なことになってしまうことがあるのだ。


本当に・・・???

    

 

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