[PR]
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。 従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
今月は、「カメムシ写真強化月間」です。
頑張って、不定期にブログ更新します。
カメムシ目の大型種を6回に渡って紹介してきたが、
前回で種切れとなって、ここからはランダムに?!
まず、今年の浅瀬石ダムサイト情報から・・・
と言っても、話題は、ただひとつ。
今年は、クサギカメムシが、極端に少なかったのだ。
昨年までは、目につくカメムシの9割以上は、
クサギカメムシだったのに(注1)。
そして、さりげなく今年の主役として登場したのが、
学名と和名が整合性がなくなってしまったスコットカメムシ(注2)。
Menida disjecta (Uhler,1860)
越冬時に、家屋に侵入する不快害虫の代表でもある。
スコットカメムシ(カメムシ科)
2013年10月31日 浅瀬石ダム・青森
この状態は、まるで昨年のクサギカメムシのようだ。
写真には、多分30匹以上写っていると思うが、
その全てが、スコットカメムシである。
スコットカメムシ(カメムシ科)
2013年10月31日 浅瀬石ダム・青森
もちろん以前から、スコットカメムシは、
晩秋のダムサイトの常連客であり、
毎年、ヨツモンカメムシやベニモンツノカメムシとともに、
見つけやすい種類ではあるのだが・・・
スコットカメムシ(カメムシ科)
2013年10月31日 浅瀬石ダム・青森
しかし、今年は、昨年とは全く様子が違っていた。
浅瀬石ダムサイトは、スコットカメムシだらけなのである。
ずっと頑張っていたクサギカメムシが、何故か激減してしまって、
そのかわりに、スコットカメムシが激増(?)したのである。
スコットカメムシ(カメムシ科)
2013年10月31日 浅瀬石ダム・青森
しかも、ダムサイトでは、あまり見かけることのない、
交尾中のカップルを、ときどき見かけた。
成虫越冬する虫たちの交尾は、春~秋の活動期に行われるが、
スコットカメムシだけ(多分?)は例外で、
越冬中(越冬前後!)に交尾することが知られている。
このような特異な交尾の機能と、適応的意義については、
岡山大学の研究グループによって、すでに明らかにされている。
詳細については、日を改めて紹介したい。
スコットカメムシ(カメムシ科)
2013年10月31日 浅瀬石ダム・青森
しかしながら、一体何故、昨年までのクサギカメムシが、
来なくなってしまったのだろうか?
この写真も、スコットカメムシだらけで、
昨年の王者クサギカメムシの姿は、全く見られない。
かなりの謎、なのである。
(注1)今年はクサギカメムシが目立つなぁ~
↓ ↓ ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20121103/1/
(注2)本種の和名は、Menida scotti Puton,1886 の種小名からきているが、
scotti が disjecta の異名となって、学名が変更されたことになる。
そのため、スコットカメムシでは意味が分からなくなってしまったが、
おそらく、混乱を避けるため、和名は変更されなかったようだ。
今月は、「カメムシ写真強化月間」です。
頑張って、不定期にブログ更新します。
お気づきのように、ここ数回は、
カメムシ類のそれぞれの科を代表するような大型種を、
順次取り上げてきた。
それでは、肝心のカメムシ科を代表する大型種は???
個人的には、ツノアオカメムシかトホシカメムシか、
かなり迷うところではあるが・・・・・・(注)
日本産カメムシ科の大型種トホシカメムシ。
Lelia decempunctata Motschulsky,1860
通常は、鮮やかな黄色~黄褐色で、
前胸部の両端が、前方に突出した大きなカメムシ。
山地の広葉樹林で見られ、ニレ類、カエデ類、サクラ類、
ミズキなどの樹上に生息している。
だから普通は、あまり目にすることはなく、
珍品として、問題ないと思う。
トホシカメムシ(カメムシ科)
2011年11月1日 玉川ダム・秋田
カメムシの仲間は、個性的な形態のものが目立つ。
多くのカメムシのツノの部分(前胸背側角)は、
外側(?)に突き出すのが普通だ。
しかし、トホシカメムシは、例外で、前方に突き出している。
トホシカメムシ(カメムシ科)
2012年10月14日 浅瀬石ダム・青森
この子のように、普段は樹上部にいるので、
なかなか見つけにくいカメムシ類は、
晩秋のダムサイトで撮るのが一番手っ取り早い。
トホシカメムシ(カメムシ科)
2012年7月21日 白岩森林公園・青森
前胸部に4つ、小楯板に6つの黒い斑紋があり、
これが、トホシカメムシという和名が付いた由来だろう。
ただ、前翅革質部にも黒点が2つ目立つので、
多少の違和感があるのだが・・・(ジュウニホシ?)
トホシカメムシ(カメムシ科)
2012年10月14日 浅瀬石ダム・青森
実は、お腹側の色も個性的(?)で、きれいな色あいである。
数えてはいないが、お腹にも黒い斑紋がいくつかある。
トホシカメムシ(カメムシ科)
2011年9月8日 白岩森林公園・青森
これは、脱皮直後の終齢(多分5齢)幼虫。
この状態をテネラルと呼ぶが、ツノが前方に突き出して、
さりげなく、成虫の面影がある。
ただ、腹部にある3か所の臭線開口部は、まさに幼虫である。
(注)今回は選にもれたツノアオカメムシの方は、
何度かこのブログで紹介した。
↓ ↓ ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101021/1/
私のカメムシ採集の原点となったカメムシである。
今月は、「カメムシ写真強化月間」です。
頑張って、不定期にブログ更新します。
日本産カスミカメムシ科の最大種オオモンキカスミカメ。
Deraeocoris olivaceus Fabricius
体長は約15mmだが、小型種ばかりのカスミカメ類の中で、
本種は、(ネット情報では)世界最大級レベルの大きさである。
オオモンキカスミカメ(カスミカメムシ科)
2012年6月28日 燕岳山麓・長野
カスミカメの仲間は、日本に500種程度いるとされ、
カメムシの仲間でも、種類数の多いグループである。
しかも、これから紹介するように、個体変異も多く、
画像だけでは同定できない場合が結構多いのだ。
オオモンキカスミカメ(カスミカメムシ科)
2013年6月12日 安曇野・長野
この個体は、赤褐色の体色に、赤色の紋が二つある。
ちなみに、四国や九州で見つかるものは特に赤味が強く、
別種のヒイロオオモンキカスミカメとされている(注)。
オオモンキカスミカメ(カスミカメムシ科)
2013年6月12日 安曇野・長野
当然、普通種ではないようで、私も、
なぜか長野県でしか、撮影記録がない。
ハムシの幼虫などを捕らえて、体液を吸う。
この雰囲気なのに、彼らは肉食系(!)なのだ。
ところが・・・・
オオモンキカスミカメ(カスミカメムシ科)
2012年6月28日 燕岳山麓・長野
全く雰囲気の違うこの子も、
オオモンキカスミカメなのだ。
まるで別種である。
オオモンキカスミカメ(カスミカメムシ科)
2012年6月29日 野反湖・長野
こっちは、赤色の紋の形状が違うし、微妙に色も違うが、
多分オオモンキカスミカメのようだ。
もしかしたら、別種かもしれない・・・・
カスミカメの仲間は、姿は全く同じなのに別種である場合や、
どう見ても別種のような雰囲気なのに、実は同種だったりする。
それが、カスミカメの魅力(?)なのかもしれない。
(注)ヒイロオオモンキカスミカメ
Deraeocoris erythromelas Yasunaga & Nakatani, 1998
本州には、オオモンキカスミカメが生息するが、
四国や九州で見つかるものは、特に赤味が強く、
ヒイロオオモンキカスミカメとして、別種とされている。
人名とまぎらわしいが、ヒイロ(緋色)とは、
黄色がかった鮮やかな赤をさす色のことである。
今月は、「カメムシ写真強化月間」です。
頑張って、不定期にブログ更新します。
日本産クヌギカメムシ科の最大種ヨツモンカメムシ。
Urochela quadrinotata Reuter,1881
クヌギカメムシ科特有の楕円形のカメムシで、
日本原色カメムシ図鑑第3巻によると、
体長は12.5-16.5mmとされる。
体は赤褐色で、背面に明瞭な4つの黒色小紋があり、
名前の由来となっている。
ヨツモンカメムシ(クヌギカメムシ科)
2010年7月4日 厚真林道・北海道
もともと寒冷地のカメムシであるが、関東以北でも、
越冬期前後の移動時期にしか目に触れないとされ、
タイトルにあるように、本当に珍品だと思っていた。
ヨツモンカメムシ(クヌギカメムシ科)
2012年6月13日 梵珠山・青森
しかも、日本原色カメムシ図鑑(第1巻?)には、
掲載されていないこともあって、
かなりの希少種であるとう噂さが広まっていた。
ヨツモンカメムシ(クヌギカメムシ科)
2010年10月22日 浅瀬石ダム・青森
ところが、弘前市周辺では、秋も深まってくると、
晴れた日のダムサイトに行けば、
越冬のために移動している本種を、
いとも簡単に見ることができるのだ。
このように、夏場は樹上生活している発見困難な虫たちが、
寒くなってくると、樹上から降りて、
越冬場所に移動するときに立ち寄るダムサイトは、
珍品を撮る最高の舞台である。
ヨツモンカメムシ(クヌギカメムシ科)
2012年6月19日 白岩森林公園・青森
でも、お気づきだろうか?
ひとつ上の写真以外は、みんな、
発見しにくいという噂(?)の夏に撮影された写真なのだ。
(⇒これを、通常、自画自賛という!)
ヨツモンカメムシ交尾中
2011年6月26日 白岩森林公園・青森
成虫で越冬した個体が、翌春のこの時期、
ハルニレの芽吹きに合わせて活動を再開し、
交尾を行う様子が、このように運が良ければ観察される。
この写真も、比較的希少価値があると思う。
(⇒この表現は、通常、・・・・という!)
今月は、「カメムシ写真強化月間」です。
頑張って、不定期にブログ更新します。
今日は、大型カメムシの3種目、
日本産サシガメ科の最大種オオトビサシガメである。
Isyndus obscurus Dallas,1850
茶褐色で、体長20-27mmの大型のサシガメ。
脚や触角が長く、まあスマートではあるが、
頭部分は、やはりサシガメ特有の口吻である。
オオトビサシガメ(サシガメ科)
2010年9月14日 だんぶり池・青森
真上から見ると、サイズと色は、
オオヘリカメムシ(前々回)の雄に、よく似ている。
思わず、手で掴んでしまいそうになるが・・・
オオトビサシガメ(サシガメ科)
2010年9月14日 だんぶり池・青森
この角度からみると、強力な口器がはっきり見える。
同じ肉食性のクチブトカメムシ類とは違って、
いかにも「血ぃ~、吸うたるで~」という雰囲気満載のサシガメ。
(何で関西弁なのかは、多分・・・・・!!!)
こんなのを見ると、むやみ手で掴もうとは思わない。
オオトビサシガメ(サシガメ科)
2013年10月14日 矢立峠・秋田
光に集まる虫たちを狙って、
多くの肉食系(?)の虫たちも、
光に集まってくる。
そんな中に、オオトビサシガメも、さりげなくいる。
この場所に来れば、確実に獲物にありつけるのだ!!!
オオトビサシガメ(サシガメ科)
2010年10月31日 玉川ダム・秋田
獲物が沢山いるダムサイトにも、集まってくる。
越冬場所を探す途中、ここは一石二鳥の場所なのだろう。
金属面に映った姿は、獰猛な吸血鬼そのものの姿である。
はっきりと見える口器で、獲物につき刺して、体液を吸うのだ。
オオトビサシガメ(サシガメ科)
2012年10月22日 浅瀬石ダム・青森
今回の犠牲者は、同じカメムシの仲間だ。
長い冬の時期に備えて、最後の食事なのだろう。
当然彼らは、獲物となったクサギカメムシの強烈な匂いを、
全く意に介さないようだ。
カメムシの匂いの不思議1/5 アリに対する防御効果
↓ ↓ ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101107/1/