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  • 2018.08
枯れ葉擬態を見破る疑似体験①


一部の人たちに、予想外に好評だった、
以下の「真冬に虫を探す疑似体験」シリーズ。


【保護色の虫たちを探す疑似体験】
 ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20160115/1/

 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20160118/1/

 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20160121/1/

 


調子に乗って、別の疑似体験を考えました・・・??

すぐに思いついたのは、枯れ葉に擬態する虫たちです・・・!!

 

 ⇒ただ、今回は虫を見つけ出すのではなく、
  葉っぱの上にある枯れ葉が、
  本物なのか、擬態している蛾なのかを、
  瞬時に見分ける疑似体験です。

  後述のように、彼らは、本物の枯れ葉の中に、
  ひっそりと隠れているのではなく、
  よく目立つ緑の葉っぱの上に、堂々と静止しています。

 

 

 

獲物を探す捕食者になった気分で、
以下の写真をご覧になってください。


当然ですが、この疑似体験は、
前回の保護色の虫を探す場合と違って、
じっくり見るのではなく、一瞬の判断です。

 

 

 

それでは・・・・

 

 

 

 

写真【1】 枯れ葉? 蛾??

 

 

 


どうですか?

見た瞬間に、分かりましたか?

 

 

 

 


今回の枯れ葉擬態の虫は、
全てカギバガ科に属する蛾の成虫で、
種名は、以下の6種です【注】

 


左上: ウスイロカギバ 芝谷地湿原・秋田(20120518)

もともと、カギバ類の成虫は、前翅の先端が細くなって、
葉っぱの葉柄のようなイメージがあります。

ただ、昆虫類は左右対称の体型なので、
多少なりとも虫の雰囲気が出てしまいますが、
この写真は交尾中で、その欠点を見事にカバーしています。


 ⇒このブログでは、交尾擬態と仮に呼んでいますが、
  さいきん、検索ワードでも、ヒットするようになりました。

  【交尾擬態???】
   ↓   ↓  
   http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130120/1/

 

 

 


中上: マエキカギバ 芝谷地湿原・秋田(20120607)

灰色系の枯れ葉も、葉っぱの上に落ちています。

ただ、やはり左右対称なので、見破られやすいかも?


【枯れ葉のような蛾【2】 マエキカギバ】
 ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20120712/1/

 

 

 


左中: ウコンカギバ 神流町・群馬(20120626)

おそらく自然落下した黄色から薄茶色の枯れ葉も、
緑色の葉っぱので、良く見かけます。


 ⇒この子は、いわゆる黄色系の翅に、
  茶色の斑点が良く出来ていると思います。

 

 

 


右中: アシベニカギバ 志賀坊森林公園・青森(20140621)

ツートンカラーのイメージですが、静止場所も含めて、
今にも落ちてしまいそうな状態が、かなりそれらしい雰囲気です。


【虫たちの親子-20 アシベニカギバ】
 ↓   ↓   ↓
 http://kamemusi.no-mania.com/Date/20150308/1/

 

 

 


中下: ギンスジカギバ 蓮華温泉・新潟 (20120627)

この子も、かなりの役者です。

写真では、分かりにくいですが、名前の由来となった、
銀色のスジの模様は、瞬間的には、
枯れ葉に生えたカビのように見えます。


 ⇒実は、この写真を見た家族(妻と娘)は、
  私が「これは蛾だ!」と言っても、
  ずっと嘘だと思っていたようです。

 

 

 


右下: ヒメハイイロカギバ 矢立峠・秋田 (20130722)

この子の主張(演技)は、丸くカールした枯れ葉のようです。

まあ、「もう、ちょっと?!」という感じはしますが・・・


 ⇒真上から見ると、蛾だと分かりますが、
  もう少し少し後ろから見ると、
  もっと枯れ葉に似ているような気がします。

 


・・・と言うことは、

残りの「斜め右上がり3枚」の写真は、
本物の枯れ葉ということになります。

こんな感じなので、枯れ葉擬態は、
このブログで何度も取り上げましたが、
なかなか奥が深い、不思議な現象でもあります。


 ⇒趣味で虫の写真を撮ってる人で、
  枯れ葉の写真も、ついでに撮る人は、
  多分、あまりいないと思います。

  恥を忍んで白状してしまうと、
  次回分の枯れ葉の写真も含めて、
  そのうちの数枚は、虫だと思って、
  思わずシャッターを押してしまったものです。

 




【注】これは、非常に興味深いことなのですが、
   成虫が、枯れ葉に擬態するカギバ類は、
   何と幼虫時代は、鳥の糞に擬態しています。

   是非、以下のページもご覧ください。
  
   【リアルな糞擬態 ウスイロカギバ幼虫】
    ↓   ↓   ↓
    http://kamemusi.no-mania.com/Date/20150928/1/


   地面に水平に広がっている大きな葉っぱの上には、
   枯れ葉や花の残骸などの他に、鳥の糞も落ちています。

   だから、鳥の糞に擬態する虫がいても、十分納得できます。


   
 

拍手[18回]

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【2016/02/03 06:46 】 | 擬態 | 有り難いご意見(1)
保護色の虫たちを探す疑似体験③ 特別編


第3回目の虫を探す疑似体験は、
このブログで何回も登場した虫たちです。


前回と同様に、虫の名前は伏せてありますので、
何処にどんな虫がいるのかをお楽しみください。


 ⇒ハッキリ言って、かなり難しいので、
  そんな虫を探す気がない方は、
  今回は、さりげなくスルーしてください。

 

もし写真の中に、虫を発見できれば、
あなたは、重症の虫マニアです。

 

 

・・・

 

 


⑨ 今はもう秋・・・

2013年10月10日 十和田湖・青森

 

 

 

⑩ 静けさの中の・・・

2011年8月5日 白岩森林公園・青森

 

 

 

⑪ 忍法雲隠れ・・・

2013年9月4日 志賀坊森林公園・青森

 

 

 

⑫ 私を探して・・・

2012年10月10日 白岩森林公園・青森

 

 

 


すぐに、分かりましたか?

 

・・・・・以下、回答です・・・・

 

 赤丸の中に、以下に示す虫たちがいます。

 ⇒ブログ残り容量の関係で、
  見にくいですが、ひとつにまとめました。


 

⑨ キエグリシャチホコ(シャチホコガ科)

  実は、飛行中のツノカメの仲間が目で追いながら、
  止まった付近を探していたら、偶然見つけた。

  他に何枚か写真を撮って、帰宅後に、
  キエグリシャチホコと同定したもので、
  予想どおり、年1化で秋の発生のようだ。


   ⇒これだけ、枯れ葉に似せているので、
    ある程度静止場所も意識している?

 

 

 


⑩ ニイニイゼミ(セミ科)

  ニイニイゼミの翅の模様が、これほど、
  樹皮の模様そっくりだったとは知らなかった。

  誰にも見つからない自信があるのか、
  または、動いたら見つかると思っているのか、
  カメラの前、数10cmの目の高さにいるのだ。


   ⇒他のセミの仲間では、おそらく、
    こんなに近づくことは出来ないだろう。

 

 

 

⑪ エゾシロシタバ(ヤガ科)

  この子も、見事なまでに、樹皮の模様そっくりである。

  下向きに静止しているのも効果的かも?


  樹木の幹は、飛翔する虫たちの静止場所として最適であるが、
  我々人間のすぐ眼の前でも、慎重に探せば見つかる。

  
   ⇒でも、実際には、かなり多くの虫たちが、
    目の前に、樹皮にさりげなく静止しており、
    私や捕食者に見つかることがないだけなのだろう。

 

 

 


⑫ ハイイロセダカモクメ幼虫(ヤガ科)

  ヨモギの花穂の写真を見て、真っ先に、
  この子の姿を思い浮かべた人に対して、
  今更、何のコメントも必要ないでしょう。

 
  そうでなかった人は、以下のページに、
  クイズ形式で掲載していますので、是非ご覧ください。

  ちょっとだけ不思議な昆虫の世界が広がります。


  【ハセモを探せ! ハイイロセダカモクメ幼虫】
   ↓   ↓   ↓
   http://kamemusi.no-mania.com/Date/20121009/1/


  【ハセモを探せ【上級編】 ハイイロセダカモクメ幼虫】
   ↓   ↓   ↓
   http://kamemusi.no-mania.com/Date/20121012/1/

 

 

   

拍手[21回]

【2016/01/21 06:31 】 | 擬態 | 有り難いご意見(1)
保護色の虫たちを探す疑似体験② 中級編


写真の中の虫を探す疑似体験。


今回は、体色が茶・褐色系の虫たち・・・


彼らは、葉っぱの上に静止していると、
捕食者に簡単に見つかってしまう。

しかし、正しく背景を選んでいれば、
(緑色の葉っぱの上にいなければ)
おそらく、野鳥類も、もちろん我々も、
なかなか発見することは出来ないだろう。


ただ、個人的な好みの問題になるのだが、
地面や、枯れ葉・枯れ枝にいる虫たちを、
私自身が、注意深く探すことはないので、
今回のような写真は、なかなか撮れない。


 ⇒自分で撮った写真が少ないことが、
  そのような虫たちに出会う機会が少ないと、
  勝手に思いこんでいるだけで、
  実際には、単に見逃しているだけなのかも・・・

 

 

 


まず、以下の4枚の写真を見ていただき、
どこかに写っている虫たちの姿を見つけてから、
その下の説明文をお読みください。


 ⇒最初は、虫の名前は伏せてありますので、
  何処にどんな虫がいるのかをお楽しみください。

  尚、表題の「?」の数は、難易度に比例します。

 

 


⑤ 枯れ枝??

1999年6月19日 与那国島・沖縄

 

 

 

⑥ 枯れ葉??

2011年10月18日 東海村・茨城

 

 

 

⑦ 枯れ葉???

2011年6月29日 白岩森林公園・青森

 

 

 

⑧ 砂粒????

2013年7月15日 中泊町・青森

 

 


すぐに、分かりましたか?

 

・・・・・以下、回答です・・・・

 

 

 

⑤ ナナフシモドキ(ナナフシ科)

中央部分に、予想外(?)に大きく写っている。

この子は、6本の脚が細くて長いのに、
さらに、身体も同じように細くて長いので、
完全に背景の枯れ枝に溶け込んで見えるのだ。

ナナフシの仲間は、身体の姿かたちまで、
枯れ枝に似せているので、隠蔽的擬態の範疇に入る【注】


 ⇒写真の個体の選択した背景は、まさに絶妙で、
  ここ以外にはないという場所に静止していると思う。


本当に、分かってやってるのだろうか?


実は、ナナフシモドキには緑色の個体もいるが、
バッタ類のように、 体色を変化させることが出来るかどうかは、
多分確認されてはいないはずだ・・・?


枯れ枝に擬態しているはずなのに、
緑色とは、ちょっとだけ不思議であるが、
少なくとも私が見たのは、葉っぱの上である。


 ⇒やっぱり、背景を選んでいるのか?

  以下のページをご覧ください。

  
  【かなり不思議なナナフシモドキ】
   ↓   ↓   ↓
   http://kamemusi.no-mania.com/Date/20141228/1/

 

 

 

 

⑥ ショウリョウバッタ(バッタ科)

写真の左上あたりに、枯れ葉の色の大型のバッタがいる。

これは、私から飛んで逃げたバッタの着陸地点付近を、
必死に探して発見したもので、普通に歩いていたのでは、
絶対に見つからなかったと思う。


 ⇒飛翔中のバッタが、この着陸地点を、
  意識的に(?)選択したのかどうかは不明だが・・・

 

実は、ちょっとだけ不思議なことに、ショウリョウバッタにも、
ナナフシモドキと同様に、緑色の個体もいる。

バッタの場合は、 沢山の人が、
背景を選択できるかどうかを実験しているが、
結論は出ていないようである。


 ⇒こんなことを書くと、
  誰も実験したくなくなるかもしれないが・・・

  例えば、茶色と緑色のバッタが、
  それぞれ自分の体色に応じて、
  生きている草か、枯れた草を選ぶかを、
  実験的に確かめようとする場合、
  彼らが、どんな刺激をその根拠にするのかを、
  確認することから始めなけれなならない。

  つまり、色を見るという視覚刺激以外の条件、
  例えば、緑葉の匂い、周辺の温度や湿度、
  足ざわり感触、草が立っているか寝ているかなどや、
  試験するバッタの空腹度なんかも、
  考慮しなければならないのだ。

 

 

 

 

⑦ シロスジオオエダシャク(シャクガ科)

右上あたりに、小枝を包むように静止している蛾がいる。

この子も、少し動いて静止位置を変えたので、
私にも、居場所が分かったのだが、普通では、
完全にスルーしている被写体だ。


 ⇒それにしても、絶妙な静止姿勢だと思う?

  この写真では分かりにくいが、翅の白く見える部分は、
  分断色として機能しているはずだ。

 

 

 


⑧ ヤマトマダラバッタ(バッタ科)

やや左上のあたりに、砂粒に紛れたバッタがいる。

そう言われても、見つからない人もいるかもしれないが・・・


 ⇒大丈夫です!!!

  こんな写真で、見つけられる人は、多分いません。

  そして、この子を、歩きながら発見して、
  写真を撮れるような人は、普通の人ではありません。

 

 


次回は、立ち止まってじっくり見ても、
もしかしたら、探し出せない虫たちです。

 

 

 

【注】保護色の虫たちが、背景選択を間違えた場合には、
   虫たち特有の左右対称の輪郭が、くっきりと浮かび上がって、
   捕食者に簡単に発見されてしまうだろう。

   逆に、隠蔽的擬態の虫たちが、背景選択を間違っても、
   ほとんどの捕食者は、チラッと見るだけで、
   「これは食べ物ではない」と、無視して通り過ぎるだろう。


   このことの詳細は、以下のページをご覧ください。


   【隠蔽的擬態の虫は、本当にいるのか???】
    ↓   ↓   ↓
    http://kamemusi.no-mania.com/Date/20150210/1/

 

 


【追記】

前回の写真も含めた①~⑧の中で、
どうしても虫を見つけられなかった方は、
下の拍手マークをクリックしていただき、
コメント欄に、その旨をお書きください。

その欄に、直接返信用のメールアドレスを、
記入していただければ、目印の付いた写真をお送りします。

コメント欄の内容は、私しか見ることが出来ません。





   

拍手[19回]

【2016/01/18 06:36 】 | 擬態 | 有り難いご意見(1)
保護色の虫たちを探す疑似体験① 初級編

 

・・・まだまだ、春は遠い・・・

 

カメラ片手に、林道をブラブラ歩いていると、
すぐに目につくのが、間違いなく、
空中を飛んでいるチョウやトンボである。


個人的には、その次に見つけやすいのが、
緑の葉っぱの上にいる、緑色以外の虫たちだ。


逆に言うと、葉っぱの上にいる緑色の虫たちは、
ゆっくり探しながら歩かないと、見落としてしまう。


 ⇒ちょっとだけ自慢になるかもしれないが、
  歩きながら、以下の虫たちを見つけられれば、
  俗に言う「虫屋」の仲間入りができるかも?

 

 


・・・という訳で、

今回から、来たるべき虫の季節(!)に備えて、
色々な虫たちを探す疑似体験シリーズです。

 

以下の4枚の写真を見ていただき、
写っている虫たちを探し出してください。


 ⇒今回は、初心者向けなので、
  このブログをいつもご覧いただいている方は、
  ひと目でお分かりだと思いますが・・・

 

 

 


① アオスジアオリンガ(コブガ科)

2015年6月11日 酸ヶ湯温泉・青森

この子は、ダケカンバにいるカメムシを探していて、
「あれ! 何だ? これは!!」
という感じで、偶然見つけた。


 ⇒昼間に、葉っぱの上で見かけたのは、
  多分この子が最初だったと思う。

 

緑色の雰囲気が、ダケカンバの葉っぱの色と全く同じで、
しかも、前脚の色合いも、葉脈と良く似ている。

このような写真になれば、直ぐに分かるが、
遠目に見ていると、この程度でも、
なかなか発見するのは難しい。

 

 

 

 

② アオマツムシ(コオロギ科)

2012年9月24日 東海村・茨城

この子は、至近距離にいたのだが、
今度は、「えっ!! そこにいたの?」
という感じで、一度は見逃してしまった。

色だけでなく、姿かたちも、
ツツジの葉っぱに、そっくりなので、
こんな風に静止していたら、なかなか見つけにい。


 ⇒この子は、保護色と言うより、
  隠蔽的擬態の範疇かもしれない【注】

 

 

 

 

③ キリギリスの仲間の幼虫

2011年6月26日 白井亜森林公園・青森

この写真のような状況は、林道などで、
実際に歩きながら虫を探すときに、
良くあるパターンである。

左上の方に、葉っぱが重なって、光がさえぎられ、
色が濃くなっている部分に、さりげなく静止している。


 ⇒こんな虫たちを、歩きながら、
  普通に見つけられるようになると、
  虫を探す楽しみが倍増する。

 

 

 

 

④ ニホントビナナフシ(ナナフシ科)

2010年9月24日 東海村・茨城

すぐに目につく真ん中のナナフシに気をとられると、
その右側にいる同じサイズのもう一匹を見落としてしまう。

瞬間的に、2匹を同時に見つけた方は、
かなりの虫マニアだと思う。

これは、私のお気に入りのツーショット写真だ。


 ⇒トビナナフシの仲間は、日本に3種いるが、
  成虫ならば、それぞれ分かりやすい特徴があり、
  写真でも、比較的簡単に識別可能だ。


  【ちょっとだけ不思議な虫 トビナナフシ】
   ↓   ↓   ↓
   http://kamemusi.no-mania.com/Date/20140316/1/

 

 

 


・・・どうですか?

イメージトレーニング出来ましたか??

 

次回は、葉っぱ以外の場所にいる虫たちを探してください。

 

 


【注】今回の表題は「保護色を見破る・・・」となっているが、
   体色だけでなく、姿かたちまで似せた場合には、
   隠蔽的擬態の範疇に入る。

   しかし、一部の隠蔽的擬態の虫たち、例えば、
   ムラサキシャチホコやマエグロツヅリガなどは、
   正しく背景を選ばない場合が多く、そこで目立ってしまっても、
   捕食者が餌と認識しなければ、攻撃を受けることはなくなる。
   (通常、獲物を狙う捕食者は、枯れ葉には興味を示さない!!)

   この擬態を、とりあえず「非食物擬態(仮称)」と呼ぶことにした。


   ⇒是非、以下のページをご覧ください。
    これが、ちょっとだけ不思議な昆虫の世界です。


    【隠蔽的擬態の虫は、本当にいるのか???】
     ↓   ↓   ↓
     http://kamemusi.no-mania.com/Date/20150210/1/

 

   

拍手[22回]

【2016/01/15 06:22 】 | 擬態 | 有り難いご意見(0)
そこまでやるか? セスジスカシバの擬態!!


スズメバチにベイツ型擬態したスカシバの仲間は、
このブログでは、常連とも言える存在だ。

特にセスジスカシバは、間違いなくミラクル擬態なのだが、
その状況を詳細に確認したとき、驚くべき秘密が隠されていたのだ。

 

普通に考えれば、遠目の外観が似ているだけで、
捕食者を騙すことが出来るので、ベイツ型擬態は成立するはずだ。

しかし、より詳細に見たセスジスカシバの擬態は、
我々の想像を越えた完成品に近いものだったのだ。
   
   

 

多くのベイツ型擬態の虫たちは、 横から見たときが、
最もモデルのハチに似ていると思う。


 ⇒このブログの写真でも、
  捕食者の目線と同じく(多分?)、
  斜め上から見たものが多かった。

 

 


・・・前から見ると、どうなんだ??

 

 


セスジスカシバ静止中(スカシバガ科)

2013年9月4日 白岩森林公園・青森

上の写真は、正面から見たセスジスカシバの成虫である。


詳細に見ると、触角の基部が実際の頭部であり、
当然、チョウ目特有の小サイズなのだが、
その上にある前胸部分が、スズメバチの顔のように見える。


 ⇒前翅の付け根部分が黒い球状なので、
  その下にある黄色い三角形の部分と同時に見ることになり、
  スズメバチの複眼と大あごのように見えるのだ。

 

 

 

・・・実際のハチの頭部と比較してみよう。

 

 

 

キイロスズメバチ静止中(スズメバチ科)

2013年10月31日 浅瀬石ダム・青森

あまり、スズメバチの顔を正面から見ることはないが、
セスジスカシバの胸と、ハチの顔がそっくりである。


 ⇒もちろん、詳細に細部を比較してしまうと、
  違いは明らかにあるのだが、瞬間的に見た雰囲気は、
  かなり似ていると言える。

 

 

 

しかし、話は、ここでは終わらない!!!!


飛翔中のセスジスカシバは、さらに秀逸で、
この事実を知ったとき、ちょっとだけ感動した。

 

 

 

セスジスカシバ飛翔中(スカシバガ科)

2013年9月4日 白岩森林公園・青森

飛翔中は、もっともっとハチのように見える。


・・・何故だろうか?


最初の写真で見たように、蛾の頭部は小さいが、
黄色の前脚を、頭部の真下に折りたたむと、
その前脚がスズメバチの大あごのように見えるのだ。

静止時には、スズメバチの顔のように見えた前胸は、
今度は、普通にハチの背中の模様になっている。

触角の基部に見える黒い部分が、
セスジスカシバの実際の頭部である。

 

 

 

・・・飛翔中のハチの頭部と比較してみよう。

 

 


キイロスズメバチ飛翔中(スズメバチ科)

2013年9月4日 白岩森林公園・青森

これは、恐怖の一瞬!!

カメラに向かって飛んでくるキイロスズメバチ!!!


ハチの黒く見える複眼と、黄色の大あごの部分を、
セスジスカシバが見事に真似しているのが、お分かりだろう。

 

 

と言うことは、セスジスカシバの成虫は、

 静止時には前胸部が、
 飛翔時には、前脚部分が、

スズメバチの顔のように見えるのだ!!!

 

 


最後にもう一度!!!

 

 


ハチと蛾 飛翔中

左: キイロスズメバチ(スズメバチ科) だんぶり池・青森(20120608)
右: セスジスカシバ(スカシバガ科) 白岩森林公園・青森(20130904)

この写真だけで、ハチと蛾の識別できますか?

前脚の位置と形状に、ご注目ください。


 ⇒ちなみに、セスジスカシバが飛翔中にも、
  まるでハチが飛び回っているような翅音が聞こえるのだ。

  飛翔中の方が、より精密にハチにベイツ型擬態することで、
  捕食を免れていると考えると、起立して拍手を送りたくなる。

 

 

 


・・・【蛇 足】・・・

 

セスジスカシバの幼虫は、長い幼虫期間を、
キイチゴなどの茎の中に潜入して過ごすので、
葉っぱを食べる他のチョウ目の幼虫のように、
野鳥類の餌になってしまう危険性は、ほとんどない。

一方で、セスジスカシバの成虫に出会うのは、
夏の終わり頃の約1ヶ月間に限られる。

個体レベルで考えれば、羽化後の交尾・産卵までの期間は、
長くても、数週間程度だろう。


この短い成虫時代を乗り切る(捕食回避!)ために、
一体何故、上記のようなミラクル擬態が、
出来上がった(進化してきた)のだろうか?

メインの捕食者である野鳥類は、
この時期、基本的に子育てが終わっているはずで、
そんなに淘汰圧が高いとは思えないからだ。


 ⇒本当に、突然変異と自然淘汰だけで、
  ミラクル擬態の進化を説明できるのだろうか?

  それとも、何か別の進化要因が存在するのだろうか?

 

 

蛇足の蛇足であるが、伝説(?)の「ある話」を思い出した。


 ⇒茶目っ気のある喜劇俳優チャップリンは、
  「チャップリンのそっくさんコンテスト」に正体を隠して出場し、
  見事2位になって、人知れず喜んでいたという・・・???

 

    

拍手[25回]

【2016/01/11 06:56 】 | 擬態 | 有り難いご意見(0)
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