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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

蛾だって、やるときはやる

蛾だって、やるときはやる!
っていう感じの蛾がいる。


ツマキシャチホコ(シャチホコガ科)


【ツマキシャチホコ】2006年8月14日千葉・印西市

ちょっと見たところは、葉の上に枯れ枝が乗っていると思った。
もっとよく見ても、(写真では分かりにくいが)、
頭の部分が見事に茶色に変色し、翅の模様が白っぽい樹皮のようで、
まるで桜の折れた小枝そっくりである。

地面にいたら絶対に見つけられなかっただろう。
これはまいった!

 

アカエグリバ(ヤガ科)


【アカエグリバ】2007年10月5日徳島・徳島市

ちょっと見たところは、床の上に枯れ葉が乗っていると思った。
もっとよく見ても、(写真でもよく分かるが)、
お尻の部分が見事に葉柄のように突出し、翅の模様が葉脈のようであり、
まるで枯れ葉そっくりである。

地面にいたら絶対に見つけられなかっただろう。
これはまいった!




オオキンウワバ(ヤガ科)

 
【オオキンウワバ】2010年8月14日青森・弘前市

ちょっと見たところは、葉の上に枯れ葉が乗っていると思った。
もっとよく見ると、(写真でも分かる)、
翅の模様が不完全な葉脈のように見えないこともないが、
これは明らかに蛾である。

オオキンウワバ もうちょっとがんばれ!!!
熱帯アジアのコノハムシなんかは、虫食いの跡まで造ってるぞ!!


でも、これこそが、生物の進化なんだろうか?
 

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ハチに擬態する蛾

はじめまして、Sally Genak です。

さりげなく、ブログ開始しました。
これからもよろしくお願いいたします。


ハチに擬態する蛾
は、よく知られている。
その中でも、有名なのは、やはり「オオスカシバ」だろう。
遠くに飛んでいるのを見かけると、知らない人はハチかなと思うかもしれない。
 
 
 
【オオスカシバ】2004年7月3日愛媛・石鎚山


その他に「カノコガ」の仲間も、ハチのように見えることがある。
まあ所詮、ハチに擬態する蛾って、こんなもんかと思ってしまう。


【カノコガ】2010年09月09日青森・弘前市


ところが、下の写真の「セスジスカシバ」は、
我々の予想の斜め上に、さりげなくいる。

これは、ちょっと見ても、良く見ても、どう見てもハチである。

家に帰ってから、パソコンで写真をよく見ると、
体中が細かい毛で覆われているが・・・・・・


【セスジスカシバ】2010年09月08日青森・白岩森林公園

下の本物のハチともう一度、見比べてほしい。


【キボシアシナガバチ】2010年08月25日青森・弘前市

何故、こんなにもそっくりな形態になったのか?
ここまで似ていれば、ハチを食わない捕食者(鳥やカエル?)は、
多分騙されるだろう。

これは、突然変異と自然淘汰だけで、説明がつくのか?
多分、説明がつくと思うけど・・・・


ところで、

この「セスジスカシバ」という何事もなかったような和名を最初に使用した人は、
いったい何を考えていたのか、不思議に思ってしまう。

背中に筋のあるスカシバの仲間には間違いないのだろうが、
もうちょっとこの虫の努力に敬意を表した名前でもよかったのかなと思う。
図鑑を見ると近縁の種はいないようだし・・・・・





追記【2016年1月14日】
 
セスジスカシバの詳細な擬態の秘密がわかりました。
ぜひ、以下のページをご覧ください。
(タイトル青字をクリックしてください)
 ↓   ↓   ↓
そこまでやるか? セスジスカシバの擬態!!
 
 
 
 

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