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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

多分ミヤマヒラタハムシの横暴(?)

まだ、人通りのあまり多くない奥入瀬渓流の遊歩道で、
見てはいけないもの(?)を見てしまった。

 

 


ん!

2013年6月25日 奥入瀬・青森

多分ルリハムシが、交尾しているようだ。

しかし、何か様子がおかしい。

 

 

ん! んん!!

2013年6月25日 奥入瀬・青森

見た目も明らかに違う別種のハムシが、
何を思ったのか、ルリハムシのカップルに、
挑みかかっているのだ。

 

 


多分ミヤマヒラタハムシと多分ルリハムシ

2013年6月25日 奥入瀬・青森

この写真で、一番上になっているのは、
多分ミヤマヒラタハムシの雄である。

 

 

 


多分ミヤマヒラタハムシと多分ルリハムシ

2013年6月25日 奥入瀬・青森

多分ミヤマヒラタハムシの雄が、ルリハムシのカップルと、
交尾しようとしているのだ。

しかも、良く見ると、ターゲットは、
カップルの雄の方(???)だ。

 

どうしたんだ!!!
多分ミヤマヒラタハムシ君!!!!

 

 

ただ、このような光景は、同種の間では、
良く見られるのだが・・・

おそらく、交尾行動に性フェロモンが関与している場合に、
匂いは消えにくいので、こんなことが起こってしまうようだ。

 


キタベニボタル(ベニボタル科)

2013年7月14日 蔦温泉・青森

明らかに、1匹の雌に、2匹の雄が交尾行動を行っている。

 

 


エゾシロチョウ(シロチョウ科)

2011年7月9日 網走・北海道

エゾシロチョウのように、羽化直後の雌が交尾可能ならば、
少し早く羽化した雄が、近くで待っていることもあるようだ。

だから、こんなことは、日常茶飯事(!)だ。

 

      

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ちょっとだけ不思議な虫たち エゾシロチョウ

ようやく北海道も夏になった頃、
札幌に住む娘のところへ、さりげなく行ってみると・・・


市街地でも、海岸線でも、峠道でも、高山の林道でも、
どこに行っても、北海道にしかいないエゾシロチョウが、
本州以南のモンシロチョウのように、たくさん飛んでいる。

一応、果樹害虫ということになっているらしいが・・・

 


エゾシロチョウ(シロチョウ科)

2011年7月10日 阿寒湖・北海道

ウスバシロチョウに、雰囲気が似ていて、
ふと間違えてしまいそうになるが、
さすがに、7月になると、もう飛んでいない。

しかも、アゲハチョウ科のウスバシロチョウよりも、
シロチョウ科のエゾシロチョウの方が大きいのだ。

 

えっ?! この写真じゃ、分からないって?!

とっておきの写真があります!!!!!

 


エゾシロチョウとモンキチョウ

2010年6月29日 十勝・北海道

モンキチョウ(夏型の雄)と一緒に、レンゲの蜜を吸っている。
こうして、直接比較すると、その大きさがよく分かる。


・・・・・・


でも、上に飛んでる子の翅の模様が、なんかおかしい???


最初は、研究目的のマーキング個体かと思ったが、
どうも、花粉が付着しているようにも見える。

⇒やっぱり、ちょっとだけ不思議だ。

 

 

エゾシロチョウ(シロチョウ科)

2011年7月9日 網走・北海道

もう一つ、不思議なことがある。

エゾシロチョウは、他のチョウと違って、
先に羽化した雄が、雌が羽化してくるのを傍で待っていて、
まだ雌の翅が乾かないうちに、交尾行動に移ることがあるのだ。

 

 

エゾシロチョウ(シロチョウ科)

2011年7月9日 網走・北海道

しかも、待ってるのが、雄1匹だけではない場合だってあるし、
さらには、交尾中のカップルの雌にも、雄はちょっかいを出すのだ。


だから、こんな光景がしばしばみられる。


この一連の写真を撮った約10分の間、
雄は、何故か執拗に交尾中のカップルの周りを飛び、
あわよくば、雌を奪い取ろうと、襲い掛かっていた。

このような雄が、実際に交尾できるとは到底思えない。

一体、何のために、こんなことをするのだろうか?


⇒やっぱり、かなり不思議だ。

 

 

エゾシロチョウ(シロチョウ科)

2011年7月9日 網走・北海道

もう少し、近づいてみると、雄の翅はボロボロで、
雌をめぐって「すさまじい戦い」が繰り広げられた様子を物語っている。

しかし、写真を改めて見直してみると、
上の方の写真にあったようなオレンジ色の部分が少し見える。

どうも、マーキング説ではなく、花粉説の方が有力そうだ。

少なくともこの子たちに付着しているオレンジ色の粉は、
付近にいっぱい咲いているエゾカンゾウの花粉で間違いなさそうだ。

 

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ちょっとだけ不思議な虫たち ミノウスバ

前回に続いて、ちょっとだけ不思議な交尾・・・


長野県の乗鞍高原は、ヒメツチハンミョウやアカヒゲドクガ幼虫など、
何故か、ちょっとだけ不思議な虫に出会うことが多い。

今回も、一之瀬園地の遊歩道で、様子のおかしい虫を見つけた。


最初、遠くで見たときは、ハチのように見えたが、
すぐにミノウスバという蛾であることが分かった。

 

ミノウスバ(マダラガ科)

2010年9月26日 乗鞍高原・長野

蛾の仲間なのに、翅がハチのように透明で、
良く目立つ黒い翅脈が印象的である。

黒色と頭のオレンジ色のコントラストが、有毒のイメージだ。

 


ミノウスバ(マダラガ科)

2010年9月26日 乗鞍高原・長野

近づいて、よく見ると、透けて見える翅の下は、
かなり目立つオレンジ色だ。
2匹が重なって、どうやら交尾しているようだ。

 


ミノウスバ(マダラガ科)

2010年9月26日 乗鞍高原・長野

上にいるのが触角がクシ状になった雄である。

ときどき、翅をわずかに震わせる。

 


ミノウスバ(マダラガ科)

2010年9月26日 乗鞍高原・長野

しばらく見ていたが、雄の触角だけが、
ゆらゆらしているだけで、とても静かな、
そして、不思議な光景だった。

 

前回のシロスジベッコウハナアブと同じように、
ハチに擬態しているので、外敵に襲われることなく、
目立つ場所で交尾することができるのだろうか?

 


ミノウスバ幼虫

2012年5月24日 東海村・茨城

ついでに、これが、ミノウスバの幼虫だ。

このように幼虫も、黒と薄黄色の組み合わせで、
成虫と同じように、十分有毒の雰囲気を漂わせている。

以前紹介したが、同じマダラガ科のホタルガの幼虫に似ている。
↓  ↓  ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20130304/1/

木の枝で、軽く触ってやると、特有の匂いのする液を出すので、
外敵に対する化学的な防御手段を備えていることになる。


しかも良く見ると、まばらに、白い毛が生えている。
これで、寄生バチの接近を感知できるのだろうか?


実は、ミノウスバの幼虫は、害虫扱いされていて、
都会のマサキなどの庭木に、大発生することがある。

むしろ乗鞍高原のようなところで見かける方が、
珍しいのかもしれないのだ。

 

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ちょっとだけ不思議な虫たち シロスジベッコウハナアブ

いつもの白岩森林公園の林道で、不思議な光景を見た。

普段は、あまり写真の被写体になることはないアブ君であるが、
今回だけは、「???!」という感じだった。

 

遠くで見ると、かなり不安定な草に、何かが引っ掛かって、
ぶら下がっているように見えた。

 

シロスジベッコウハナアブの仲間(ハナアブ科)
2011年6月22日 白岩森林公園・青森

よく見ると、お腹側にもう一匹いて、
しがみつくようなイメージで、もがいていた。

 

 

シロスジベッコウハナアブの仲間(ハナアブ科)

2011年6月22日 白岩森林公園・青森

写真では、伝わらないが、2匹とも、
かなり不思議な動きをしていて、
どうしたのか?と、思わず見入ってしまった。

 

 

シロスジベッコウハナアブの仲間(ハナアブ科)

2011年6月22日 白岩森林公園・青森

しばらく観察した結果、どうやら、交尾行動のようで、
ぶら下がっている風に見えた(おそらく)雌が、
必死に翅を震わせている。

 

 

シロスジベッコウハナアブの仲間(ハナアブ科)
2011年6月22日 白岩森林公園・青森

少し横から撮ってみると、交尾が成立したようだ。

このような交尾姿勢(?)は、アブやハチで見られる。

 

 

シロスジベッコウハナアブの仲間(ハナアブ科)
2011年6月22日 白岩森林公園・青森

そのまま、両方とも、さりげなく静止したが、
これは・・・・・かなり不思議な光景だった。


遠くから見ると、ハチのように見えるので、
こんなに目立つ場所で、交尾していても、
外敵に襲われる危険はないのだろうか?

白岩森林公園は、いつも野鳥類が多く、
ここは、色々な鳴き声が聴ける場所でもある。

 


実は、このアブ君には、もう一つ不思議なことがある。


ベッコウハナアブの仲間の多くは、幼虫時代には、
スズメバチ類の巣に寄生して育つのだ。

どうして、ハチの巣の中に入り込むことが出来るのだろうか?

まさか、母親がハチに擬態しているので、ハチの巣の中に、
さりげなく入れるなんてことはないと思うが!!!

もうすでに調べられているかもしれないが、
もしかしたら、前回のチャイロスズメバチの場合のように、
自分の匂いをハチにあわせたり、匂いを消したりして、
化学擬態している可能性もあるかもしれない。


ただ、前回のチャイロスズメバチの場合とは全く違って、
巣そのものを乗っ取ることは、当然できない。

おそらく、ベッコウハナアブ類の雌成虫は、
土中に営巣するクロスズメバチ類の巣の外側に産卵する。

ネット情報では、孵化した幼虫は、
スズメバチの巣から捨てられた成虫の死体など食べるが、
営巣末期になって、巣の勢いがなくなると、巣の内部に侵入して、
スズメバチの幼虫を襲って食べてしまうらしい。

 

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オオツマキヘリカメムシ交尾集団

カメムシの集団には、大きく分けて二つのタイプがある。

有名なのが、オオキンカメムシやアカギカメムシに見られるような
個体と個体が隙間なくピッタリと寄り添っている集団である。

このタイプは、以前紹介したように、主に越冬のために集団化するようで、
個々の個体は、ほとんど動かない。

http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101024/1/

 

もうひとつのタイプが、これも以前紹介した比較的ルーズな集団である。

ルーズ集団は、カメムシの多くの種で認められており、
活動期の成虫や、幼虫にも見られる。

http://kamemusi.no-mania.com/Date/20110517/1/

 

今回は、オオツマキヘリカメムシを例に、もう少し詳しく紹介したい。

 

 

オオツマキヘリカメムシ交尾集団(ヘリカメムシ科)
2011年6月29日 白岩森林公園・青森
 
初夏のころ、青森県では、イタドリの茎などに良く見られる。

最初は、ツマキヘリカメムシだと思って撮影していたが、
雄の腹部末端に2個のこぶのような突起があることで、
オオツマキヘリカメムシと確認できた。

もちろん、全ての個体を確認したわけではないが・・・


北国では、ほとんどがオオツマキの方であるらしい。

 

 

オオツマキヘリカメムシ交尾集団(ヘリカメムシ科)
2010年6月8日 岩木川河川敷・青森

でも、何で集団で交尾しているのだろうか?

あたり一面は、イタドリの群落(?)であるが、
何故か、その中の一本の茎に、集まって交尾している。

しかも、交尾時間は、平均して3日間、最長では9日間に及ぶらしい。


集団交尾には、何らかのメリットがあると思われるが・・・

 

 

オオツマキヘリカメムシ交尾中(ヘリカメムシ科)
2011年6月26日 だんぶり池・青森

近縁種のホオズキカメムシの場合には、京大の藤崎憲治博士の研究により、
基本的な群れは、メスが中心であり、このメスの集団をめぐって、
オスがテリトリーをはり、群れているメスたちと独占的に交尾することが分かっている。

しかしながら、オオツマキヘリカメムシの場合には、
個々の交尾カップルが、集団化しており、
決して単独オスのハーレム状態にはなっていない。


明らかに、ホウズキカメムシとは、違った集団を形成しているのである。


では、一体何のために???

 

 


オオツマキヘリカメムシ交尾集団(ヘリカメムシ科)

2011年6月26日 白岩森林公園・青森

前述の京大の藤崎博士のグループは、カメムシのルーズ集団の適応的意義について、
数種のカメムシ類を材料として、調査されている。

その結果、幼虫の場合には、集団で生活した場合に生存率が増大し、
しかも、発育が促進されという、いわゆる集合効果が存在することが明らかになった。

もちろん、集団で生活するからには、たとえ集団内の一匹が攻撃されたとしても、
その個体から放出された臭気が、警報フェロモンとしての機能を持ち、
集団の他個体は、落下するか、その場から離れることができることが条件である。

 

でも、交尾集団は、これだけでは説明できない。

デメリットも、あるような気がするが・・・


雌雄のどちらかが、兄弟姉妹であることが証明されたら、
別な説明が可能であるが・・・・

 

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