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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

だんぶり池で見かけた虫たち シジミチョウ科

今回はシジミチョウという小さいチョウの仲間である。

 

なお、だんぶり池周辺の林道では、
遠くの方に、キラキラ輝くゼフィルスを見かけるが、、
撮る機材もテクニックもないので・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・撮れてません。

 


018アカシジミ(シジミチョウ科)
 
2010年7月8日 だんぶり池・青森

だんぶり池周辺では、ときどき見かける程度だが、
西目屋村周辺で、ここ数年間大発生しているようだ。

地元テレビのニュースにも取り上げられるほどで、
木の枝や葉っぱに、まるで花が咲いたように、
オレンジ色のチョウが、栗の花などに止まっている姿は、
北米のオオカバマダラのような雰囲気で報道されていた。

幼虫は、ブナ科植物の葉を食べる。

 

 

019ウスイロオナガシジミ(シジミチョウ科)

2010年7月8日 だんぶり池・青森

あまり良い写真ではないが、翅の裏面は灰白色で、
灰褐色の斑紋とがある地味なシジミチョウ。

比較的長い尾状突起の付け根のあたりにオレンジ色の斑紋がある。
日中は不活発で、朝と夕方に活発に活動するようである。

幼虫の食草は、カシワ、ナラガシワ、ミズナラなど。

 

 

020トラフシジミ夏型(シジミチョウ科)
 
2010年7月20日 だんぶり池・青森

以前紹介したサカハチチョウと同じように、季節型がある。

残念ながら、だんぶり池では、夏型しか撮れていないが、
翅の裏面の色合いが、春型と夏型と大きく異なり、
まるで別種のようだ。

幼虫は、色々な植物の葉を食べる。

 

 

021ベニシジミ(シジミチョウ科)
 
2010年7月27日 だんぶり池・青森

このチョウは、ちょっとした草はらがあれば、
本当にどこでも見かける。

ヒメジョオンの花には、ベニシジミが良く似合う。

・・・だんぶり池では、まだ撮れていないが・・・


幼虫は、タデ科植物の葉を食べる。

 

 

022ゴイシシジミ(シジミチョウ科)
 
2010年8月25日 だんぶり池・青森

白黒の碁石のように見えなくもないチョウ??

飛んでいるときも、この模様がはっきり見える。

幼虫は、アブラムシを食べる。

 

と、さりげなく書いたが・・・・・


ゴイシシジミは、日本で見られるチョウで、
唯一、幼虫が完全な肉食性なのだ。

しかも、驚くべきことに、成虫も花の蜜を吸うことはない。

何と、アブラムシの出す甘い蜜を吸うのだ。


完全にアブラムシに依存している!!!!!

 


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だんぶり池で見かけた虫たち タテハチョウ科③

タテハチョウのシリーズ仲間の3回目である。

今回の分も入れて、だんぶり池周辺では、
14種のタテハチョウ類を撮ることができたことになる。

 

 

013クジャクチョウ(タテハチョウ科)
 
2010年7月15日 だんぶり池・青森

このように、翅を開いて止まると、
クジャクの飾り羽のような大きな目玉模様が目立つ。

目玉模様の進化については、こちらをどうぞ。
↓  ↓  ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20110308/1/


タテハの中でも、非常に美しいチョウで、フアンも多い。


幼虫は、結構色々な植物の葉を食べるようである。

 

 

014キタテハ(タテハチョウ科)
 
2010年10月1日 だんぶり池・青森

関東以西では、山岳地帯を除けば、
いつでも、何処でも、見かけるチョウであるが、
だんぶり池では、というか、北国では、
キタテハはあまり多くない。

だんぶり池で見かけるのは、ほとんどが、
キタテハそっくりなシータテハのようである。


食草(カナムグラ)の分布の関係だろうか?

 

 

015シータテハ(タテハチョウ科)
 
2011年7月15日 だんぶり池・青森

上のキタテハと非常に良く似ていて、
飛んでいるときには、私には、識別不能である。

静止したときに、後翅の下側を良く見れば、
青っぽい鱗粉がないので、すぐわかる。


幼虫の食草は、エノキやハルニレである。

 

 

016ルリタテハ(タテハチョウ科)
 
2011年4月28日 だんぶり池・青森

このチョウも、非常に美しい。

飛んでるときにも、ルリ色の輪が良く目立つ。

花の蜜よりも、樹液を好むようで、
飛び方も際立って速く、写真も撮りにくい。

学生時代、初めて捕獲したときは、やや感動!!


幼虫は、ユリ科植物の葉を食べる。

 

 


017アカタテハ(タテハチョウ科)
 
2010年7月15日 だんぶり池・青森

日本全国、何処にでもいるタテハチョウである。

だんぶり池でも、普通に見られる。

良く似た種に、ヒメアカタテハがおり、
自宅付近でもたまに見かけるが、
だんぶり池では、まだ撮影できていない。

幼虫は、イラクサ科植物の葉を食べる。

 

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だんぶり池で見かけた虫たち タテハチョウ科②

だんぶり池周辺で見かけるタテハチョウの仲間、
昨日に続いて2回目である。

タテハチョウ科のチョウは、種類が多いので、
3回に分けて紹介する。

 


009イチモンジチョウ(タテハチョウ科)

2010年7月26日 だんぶり池・青森

だんぶり池では、比較的良く見かけるが、
集団でいることは、少ないようである。

茶色ベースに白い斑紋のチョウは多いが、
この類は、比較的同定が容易である。


幼虫は、スイカズラ科植物の葉を食べる。

 

 

010アサマイチモンジ(タテハチョウ科)

2011年8月3日 だんぶり池・青森

上のイチモンジチョウと、飛んでる時は区別がつかない。

翅表面の白い斑紋の3か所に、微妙な違いで識別するが、
おそらく同定は間違いないと思う。


このチョウは、何故か、北海道と九州には、分布していない。


⇒当初、別の種をミスで使用していましたが、Nabita氏のご指摘により、
 正しい写真に変更しました。

 

 

 

011コミスジ(タテハチョウ科)
 
2010年7月27日 だんぶり池・青森

ミスジチョウの仲間は、数回羽ばたいた後に、
グライダーのように滑空する独特の飛び方をする。

葉の上に静止するときは、このように翅を開いていることが多い。

幼虫は、マメ科植物の葉を食べる。

 

 

012サカハチチョウ春型(タテハチョウ科)
 
2011年6月5日 だんぶり池・青森

サカハチチョウの成虫は、春と夏の年2回出現する。
写真の春に出てくるものは、オレンジ色がよく目立つ。

真上から見ると、漢数字の八が逆さになったような模様があり、
おそらくこれが名前の由来だろう。

でも、上のイチモンジチョウもアサマイチモンジもある・・・?

 

 

012サカハチチョウ夏型(タテハチョウ科)
 
2010年7月26日 だんぶり池・青森

同じチョウの夏型は、このように焦げ茶の地色で、
イチモンジチョウと間違えるほど・・・

同じ時期に、野外で見られることは絶対(多分?)ないが、
春型と夏型がこれほど違うと同種とは思えない。

幼虫は、イラクサ科植物の葉を食べる。

 

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だんぶり池で見つけた虫たち タテハチョウ科①

今回から、3回に分けて、
だんぶり池で見つけたタテハチョウの仲間を紹介する。

タテハチョウの仲間は、種類が多く、分類も神経を使う。

できるだけ、同定の基準となるような部分が、
うまく写っている写真を選んだが、さてどうだろうか?

 


004ウラギンヒョウモン(タテハチョウ科)
 
2010年7月22日 だんぶり池・青森

関東周辺の山地では、普通種であるが、
だんぶり池では、ほとんど見かけることはない。

 

 

005ミドリヒョウモン(タテハチョウ科)

2010年8月27日 だんぶり池・青森

だんぶり池では、ダントツの個体数である。

と言うか、ヒョウモンチョウを見かけたら、
8割以上がミドリヒョウモンである。

 

 

006メスグロヒョウモン雌(タテハチョウ科)
 
2010年9月4日 だんぶり池・青森

このチョウは、以前紹介したことがある。

このように、雌が一般的なヒョウ柄ではないのである。

どう見ても、イチモンジチョウの仲間のように見える

 

 

006メスグロヒョウモン雄(タテハチョウ科)
 
2010年9月4日 だんぶり池・青森

ただし、雄は表面では、ミドリヒョウモンと区別がつかない。

どうしてこんなことが起こるのか?

 

 

007ウラギンスジヒョウモン(タテハチョウ科)
 
2011年9月9日 だんぶり池・青森

アザミの花で吸蜜する姿が良く見られる。

人が近づくと素早く飛んで、なかなか写真に撮りにくい。

 

 

008オオウラギンスジヒョウモン雄(タテハチョウ科)
2010年9月14日 だんぶり池・青森

前種に良く似ているが、やや大きく、
写真で見るように、翅の先端がとがっている。

一番分かりやすいのは、前翅裏面に白い点の列がないことか。

 

 

008オオウラギンスジヒョウモン雌(タテハチョウ科)
2010年9月14日 だんぶり池・青森

こちらは、産卵中の雌の写真。

多くのヒョウモンチョウの幼虫は、スミレ類の葉を食べるが、
そういえば、雪解け後には、林道沿いに、スミレの花が綺麗だ。

 

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だんぶり池で見かけた虫たち アゲハチョウ科

まだまだ、だんぶり池のネタは続きます。

今回から数回は、だんぶり池周辺で見かけた(写真に撮った)チョウの仲間です。

 

和名の前にある通し番号は、チョウ目の001からにします。

甲虫類を再開するときは、前回の続きで、031からになります。

 

 

001ミヤマカラスアゲハ(アゲハチョウ科)
 
2010年7月23日 だんぶり池・青森

ちょっとだけオーバーに表現すると(?)、
この世のものとは思われない神秘的な美しさを秘めたチョウである。

特に、学生時代、数mもあった「つなぎ竿タイプの捕虫網」が、
わずかに届かないような谷筋を、優雅に、しかも人をあざ笑うかのように、
ゆっくりと飛ぶ姿は、まるで○○のようであった。

 

 


002オナガアゲハ(アゲハチョウ科)
 
2010年8月7日 だんぶり池・青森

黒っぽいアゲハの仲間は、日本に数種いる。

徳島に住んでいたころ、よく見かけたのは、
クロアゲハとジャコウアゲハであったが、
だんぶり池では、まだ見かけていない。

オナガアゲハは、だんぶり池周辺の林道で、
このように、吸水しているのを、良く見かける。

 

 

003キアゲハ(アゲハチョウ科)

2010年8月7日 だんぶり池・青森

良く似た、ナミアゲハはだんぶり池では見られない。
これまでに見かけた黄色いアゲハは、
全てキアゲハのようであった。

おそらく、食草であるかんきつ類が少ないからだろう。

市街地でも、東北地方では、(当然であるが、)
生け垣にカラタチなどが植えられているのをあまり見ない。

 

 

003キアゲハ若齢幼虫(アゲハチョウ科)
 
2011年6月29日 だんぶり池・青森

キアゲハ(の幼虫)は、かんきつ類ではなく、
何故か、セリやニンジンの葉を食べる。


幼虫の姿は、3齢までは、このよう(写真中央)に鳥の糞に似せた色をしている。

多分、鳥の糞に似せるのは、サイズ的に若齢幼虫までなのだろう。

 

 

003キアゲハ4齢幼虫(アゲハチョウ科)
 
2011年7月3日 だんぶり池・青森

4齢幼虫になると、白地に黄色と黒の斑点模様の警戒色となり、
緑色の葉っぱの上では、かなり目立つ。

 

 

003キアゲハ5齢幼虫(アゲハチョウ科)

2011年7月3日 だんぶり池・青森

5齢幼虫ではさらに黄緑と黒のしま模様に変化する。

黒い縞の部分には、橙色の斑点ができているが、
この写真で見ると、むしろ背景の葉っぱの模様にも似ている。

これは、警戒色ではなく、保護色なのか?
 

この辺が、ちょっとだけ不思議な昆虫の世界でなのである。

 


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