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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

虫を食べる野鳥類⑧ ムクドリ


ムクドリは、日本全国に普通に生息する留鳥で、
大きな群れになる習性があり、都市部の街路樹が、
夕方には大群の「ねぐら」になることがある。

このため、ムクドリによる「騒音や糞の被害」が各地で認められ、
 大きな社会問題になっている場所もある。

というわけで、ムクドリは、日本の都市部で、
最も普通に見られる鳥なので、当然、写真も沢山撮れる。

 


だから、今回は、例外的に写真が多い・・・

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2009年4月24日 弘前市・青森

屋根の雪がようやく消えた頃、
新芽がまだ出ていない木の枝にいた。

弘前市内でも、ときどき見かけるが、
北国なので、そんなに多くないと思う。

 

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2011年5月12日 松本市・長野

もちろん、地上に降り立って、
林縁部や公園の草地、あるいは農耕地などで、
餌となる小昆虫を探している姿を、良く見かける。

 

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2011年5月12日 松本市・長野

ただ、ムクドリは、基本的に雑食性のようで、
こんな場所で、植物の種子や果物も食べるようだ。

 

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2013年8月4日 ひたちなか市・茨城

ムクドリが歩く姿は、普通の鳥(スズメ?)のように、
両脚をそろえて、ピョンピョンと前進することはない。

片側の脚を順番に前に出して、まあ悠然(?)と歩くので、
スズメとは、遠くからでも、歩き方の違いで、区別することができる。

この写真では、ダチョウが走っているように見える。
(映像でしか、見たことはないが・・・)

 

 

 

ムクドリ(ムクドリ科)

2012年7月1日 福島潟公園・新潟

このように、集団で餌を探すことも多い。

バラバラに子育てをする時期が過ぎると、
このように、親子ともに集まって、群れを形成するようだ。

こうなると、夜は群れが一か所に集まるので、
ときには、数万羽の大群となることもあるようだ。

写真はないが、集団で夕焼けの空を飛ぶ大群は、
まるで巨大な生き物のように見えて、壮観である。

 

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2012年7月1日 福島潟公園・新潟

この雰囲気の草地は、もちろん、色々な虫がいる。

ムクドリは、草にいるバッタなどの小昆虫だけでなく、
地面の中にいるミミズも、探し出して食べると言われている。

春~夏にかけてのヒナを育てる時期には、
夫婦で、1日平均300回も巣に捕獲した虫を運ぶと言われる。

 

 


ムクドリ(ムクドリ科)

2013年8月4日 ひたちなか市・茨城

この公園は、虫の写真を撮りに、よく出かける場所だ。

一度だけ、強引に鳥がいる場所まで近づいて、
何を食べているのか確認したことがあったが、
残念ながら、鳥が逃げ去った後には、
ほとんど虫の姿はなかった。

この場所で、おそらく餌となっていたのは、
多くがバッタ類だと思うのだがが・・・

 

       

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虫を食べる野鳥類⑦ カッコウ


虫たちの間では、比較的普通のことなのであるが、
鳥の仲間でも、自分では巣を造らずに、
他種の鳥の巣に、自分の卵を産んで、
子育てを、その巣の持ち主に任せることが知られている。


有名なのが、カッコウやホトトギスだ。

大型の脊椎動物にも、生存戦略の一環として、
このようなハイリスク・ハイリターン(?)の行動が、
進化する余地があったのだろう。

⇒軽く調べてみると、カッコウの場合は、
 「体温が安定せず(低すぎて?)、自分で抱卵しても、
  卵を孵化させることが困難であるため、
  別種の似たような鳥に、卵を温めてもらう」
 という托卵行動が進化したと説明されているようだ。

 


そんなことより・・・・


実は、全く個人的な感想を書かせてもらえば、
何を隠そう私は、沢山いる野鳥類の中で、
カッコウのあの独特の鳴き声が、いちばん好きなのだ。


これまでの経験から、カッコウの鳴き声は、
人里離れた高原や、静かな山の中だった。

ところが、弘前市内の自宅(住宅地?)にいても、
年に数回ほどであるが、カッコウの鳴き声が聞こえるのだ。


ただ、ネット情報では、最近になって、初夏の東京周辺でも、
カッコウの鳴き声を聞けるようになったらしいのだが・・・

 

何かが変化してきたのだろうか?

 

 


カッコウ(カッコウ科)

2012年6月7日 弘前市・青森

ある日の夕方、今は亡きアイン君と散歩中、
懐かしいカッコウの鳴き声がした。
(⇒最初は、またメールか? と思ったが・・・)

信じられないと思う人がいるかもしれないが、
携帯のメール着信音と、本物の鳴き声の区別がつかない状況が、
特に野外で活動(?)していると、よくあるのだ。


今回は、遠くの家のテレビのアンテナに、
見覚えのある尻尾の長い鳥がいた。


本物の鳴き声だったのだ・・・・

 

 

 

カッコウ(カッコウ科)

2012年6月7日 弘前市・青森

最大のズーム倍率で撮り、しかもトリミング!!

尾羽の位置がやや下がっているが、
これは、明らかにカッコウだ。

いつも、写真を撮りたいと思っていたが、
ようやく・・・やっと、撮れたという感じである。

 


というわけで、このシリーズのテーマ、
カッコウは、何を食べているかという問題である。


悪食の代表とされるカッコウの食性は、
もちろん動物食がメインであり、普通は、
小昆虫やクモなどの節足動物を、食べているようだ。

ただ、カッコウの場合は、おそらく、
自らヒナに餌を与えることがないためか、

大きなケムシも、選り好みせずに食べる。

もし仮に、カッコウに托卵習性がなかったとしたら、
捕獲したケムシのような餌も、イモムシと区別なく、
自分のヒナに与えるのだろうか?

個人的には、非常に興味ある問題だ(!?)。


 他のほとんどの鳥は、基本的には、
ケムシよりもイモムシの方を好んで食べるようだが・・・【


・・・と、さりげなく書いたが、

本当に、ほとんどの鳥は、
「明らかに見た目が悪い、体中毛だらけのケムシよりも、
 多少湿っている(?)ようなイモムシ」
の方が、好きなのだろうか?

明らかに、ケムシの方が、明らかに、
外観(見た目)に、大きなコストをかけている。
わざわざ、これだけのことをするからには、
何らかの見返り(メリット)があるはずである。


】左のケムシは、アカヒゲドクガ幼虫(乗鞍高原20110816)で、
   右のイモムシは、シモフリスズメ幼虫(弘前市20131015)だ。

   普通に考えれば、カッコウ以外の野鳥類は、
   迷わず、右のイモムシを食べるはずだ。
   記憶が定かではないが、昔見たテレビ番組でも、
   簡単な実験をやっていた(!?)。

 

 

   

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虫を食べる野鳥類⑥ スズメ


虫が少ない2月になってから、
さりげなく始めたこのシリーズも、
隔日更新で6回目になった。

身近に見られる「虫を食べる野鳥類」とは言え、
虫を撮る合間の撮影なので、そろそろ限界か・・・?

 


今回は、最も身近な鳥(だった?)スズメである。


ほとんどの日本人には、
「スズメと聞けば、稲の穂を食べる害鳥」
というイメージがあるだろう。

たしかに、夏から秋にかけて、
スズメは、稲穂を食べることが多いが、
育雛期には、逆に稲の害虫を捕獲し、
動物性たんぱく質が必要なヒナ鳥に与えるのだ。

 

 


スズメ(ハタオリドリ科)

2012年5月23日 長者原SA・宮城

私の子供のころは、東京の下町で、
最も目につく鳥は、スズメだった。

というか、めったなことでは、
スズメ以外の野鳥に出会うことはなかった。

今では、おそらくスズメよりも、
カラスやムクドリの方が目につくのかもしれない。

 

 


スズメ(ハタオリドリ科)

2012年5月23日 長者原SA・宮城

頬(?)の部分にある大きな黒い斑紋は、
遠くからも目立ち、類似種との区別点になるようだ。

こんな感じで、虫の写真を撮るついでに、
スズメを間近で撮影していると、
なかなか渋い、良い色使いだと思う。

 

 

 


スズメ(ハタオリドリ科)

2010年3月27日 西伊豆・静岡

主な生息地は、人の居住域付近(住宅地)であるが、
警戒心はかなり強いようで、人や車が近づくと、さっと逃げる。


この写真は、後ろからそっと(!)

 

 

 


スズメ(ハタオリドリ科)

2010年3月27日 西伊豆・静岡

この写真で見ると、確かに脚の形状が見事で、
細い枝でも、電線にでも、そして平地でも大丈夫!!!

地上では、両足で飛び跳ねて(ホッピング)、
素早く移動することができる。

しかし、ムクドリのように、片側の足を交互に出して、
ヨチヨチ(?)と、移動すること出来ない。

 

 


スズメ(ハタオリドリ科)

2013年7月9日 弘前市・青森

ネット情報では、スズメは1年に2回繁殖するようで、
虫を捕獲する繁殖期が、普通の野鳥類より長くなる。

だから、農村地帯で繁殖するスズメは、
総合的に見れば、益鳥の役割がかなり大きくなる。

過去には、スズメを駆除したことで、逆に、
害虫が大量発生したという記録もいくつかあるようだ。

 

 

 

スズメ(ハタオリドリ科)

2013年8月5日 ひたちなか市・茨城

いつも虫の写真を撮っている公園の湿地に、
少し痩せて見える1羽のスズメがいた。

近づいても逃げないし、どうもあまり元気がないようだ。


そういえば、前回のヒバリもそうであるが、
スズメに出会う機会が、かなり減ったように感じる。

ネット情報でも、日本におけるスズメの個体数は、
減少傾向にあり、50年前の1/10程度と言われているのだ。

 

何か、やっぱり時代は変わっていくのか・・・・

      

 

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虫を食べる野鳥類⑤ ヒバリ


子供のころから、ヒバリが巣に帰る方法が,、
「敵ながらあっぱれだ!!」と思っていた。

自分のすぐ眼の前に着陸するので、
 「ああ、そこに巣があるんだ」と思って、
その付近を探しても、決して見つからなかった。

ヒバリの親鳥は、麦畑の中に営巣することが多いようだが、
巣に帰るときには、かなり離れたところに着地し、
そこから麦畑の中を、素早く歩いて巣にたどり着くのだ。

このややこしい帰巣行動パターンは、
子供でも、巣の場所を分かりにくくさせる、
ひばりの知恵なのだと、理解することができた。

 

そんな懐かしいヒバリの姿も、鳴き声も、
何故か、最近は遭遇する機会が減ったような気がする。

下の写真を撮ったときには、確か10年ぶりくらいに、
ヒバリに出会ったのだが、何とその場所は、
北海道の街中にある大きな公園だった。

 

 

ヒバリ(ヒバリ科)

2010年7月5日 伊達市・北海道

中央の赤丸印の中にヒバリがいる。

公園の芝生、特に道路の切れ目付近には、
いろいろな虫がいる。

 ヒバリは、多分それを知っているのだろう。

少なくとも、この公園では、
人がよく通る道路際に、いることが多いようだ。


 


ヒバリ(ヒバリ科)

2010年7月5日 伊達市・北海道

ヒバリが、木の枝に止まっている姿は、見たことがない。

おそらく足の構造上、平面しか静止できないのだろう。


 

 


ヒバリ(ヒバリ科)

2010年7月5日 伊達市・北海道

しばらく、観察を続けていると、
さっと動いて、何か虫を捕まえたようだ。



 


ヒバリ(ヒバリ科)

2010年7月5日 伊達市・北海道

魏路切り近づいて、最大ズーム・・・
(しかも、トリミング)

明らかに、翅のある口に入りきらない大きな虫だ!!!

 

 


ふと足元を見ると、この芝生には、
色んな種類の虫たちがいるようだ。

 

ヒバリの餌(?!)

2010年7月5日 伊達市・北海道

この4枚の写真は、いずれも、
ヒバリの写真を撮ってから、10分以内に、
同じ芝生(草地)で、撮ったものである。

左上から、時計回りに、マメコガネ、
多分ヤガの仲間、ヒメウラナミジャノメ、ザトウグモである。


おそらく、こんな虫たちを、ヒバリは食べていたのだろう。

 

     

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虫を食べる野鳥類④ モズ


野鳥類が、どんな虫たちを食べているかは、
解剖しなくても推定できる場合がある。

百舌鳥の早贄(モズのハヤニエ)になっている虫の種類を、
片っ端から調べてみれば良い。

 


・・・今回は結論が先emoji

 

沢山の人が調べているようだが、手持ちの文献データはこれだけ?!

ただ、細かい種類を記載しているデータは、見たことがない。
これでは、虫たちの防御効果の有無を、推定することはできないが・・・

昆虫(バッタ、イナゴ、カマキリ、ケラ、コオロギ、トンボなど)
クモ類(ジョロウグモ、ジグモ、クサグモなど)
甲殻類(アメリカザリガニ、ザリガニ、スジエビなど)
爬虫類(カエル・カナヘビ、トカゲ、ヤモリ、ヤマカガシ、シマヘビなど)
環形動物(ミミズ、ヒルなど)
魚類(ドジョウ、タナゴ、フナ、ハヤ、ハゼ、メダカ、キンギョなど)

もちろん、モズはハヤニエの場所を記憶することはなく、
「冬の間に干からびた獲物を、食べることはない」
というのが、現在の定説である。


ただし、かなり不思議な行動である「モズのハヤニエ」には、
この他にも、ちょっとした秘密があるようだ【】。

 

 

 


モズ(モズ科)

2013年3月26日 東海村・茨城

そろそろ桜の花が咲きはじめる頃ではあるが、
まだまだ樹上には虫たちは少ない。

こんなイメージの見通しの良い枝に、
黄色丸の中に、モズが止まっている。

おそらく、地上にいる「動く獲物」を探しているのだろう。

 

 


モズ(モズ科)

2013年3月26日 東海村・茨城

モズは、こんな感じで高いところから獲物を探し、
地上の餌を捕獲することが多い。

ただ、地面でそのまま食べることは少なく、
再び樹上に戻ってから、捕えた獲物を食べるようだ。

 

 

多分、あまり知られてないことだと思うが、
子供のころから知っていた童謡・・・

 

・・・emojiemojiモズが枯れ木で鳴いているemojiemoji・・・

 

ずいぶん昔、1960年代の後半(学生時代)に、
フォークの神様「岡林信康氏」が歌っているのを聴いた。

そして、この歌が、反戦歌だと初めて認識した。

それにしても、モズの鳴き声は、
連続的に甲高い声で、激しく鳴いているにも関わらず、
何となく、もの悲しく聞こえるのは、私だけだろうか?

 

 

】モズのハヤニエと、実際の食べ物の関係で、
   非常に興味深い事実があることを、ネット情報で知った。

   飼育実験などで確かめたモズの基本食(好きな食べ物?)は、
   地上徘徊性のゴミムシ、マグソコガネ、ケラ、クモなどで、
   それらは、モズのハヤニエになることはないそうだ。

   逆に、あまり好まれないバッタ、コオロギ、蛾の幼虫、カエルなどが、
   最初に例示したように、ハヤニエになることが多いとされていた。 

   ここから推察すると、とりあえず捕獲した獲物を、
   その場で食べるか、「ハヤニエ」にするかは、
   単に、好き嫌いの結果であるのかもしれないのだ。

   全くの個人的な感想なのであるが、、
   ゴミムシやマグソコガネよりも、
   バッタやカエルの方が、うまそうであるが・・・

  

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