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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

玉川ダム カメムシ以外の虫たち【3】

小春日和のダムサイトには、ほんの少しではあるが、
カメムシ以外の虫たちも集まってくる。

といっても、成虫越冬をするテントウムシがほとんどである。

ただ、テントウムシの場合も、
普段あまり見かけない珍しい種に出会うことがある。

 

ウンモンテントウ(テントウムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

紋の周囲が白くなっている比較的珍しい美麗種である。
山地で見られるが、食性などはまだわかっていないらしい。

正面から見ると、大きなWの字が見える。

昆虫アルファベットに追加しようとしたら、
Wの大先輩のエゾゼミがいた。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20110213/1/

 


カメノコテントウ(テントウムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

巨大なテントウムシで、ハムシ類の幼虫を食べる。

手で捕まえると、黄色い液(防御物質)を出したが、
カメムシのような強い匂いはしなかった。

不思議なことに、臭いカメムシは鳥に食われてしまうが、
テントウムシは、食われることがない。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101107/1/

 

 

ナミテントウ(テントウムシ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

ナミテントウの二紋型のようであるが、
この子の二紋には、中に黒点があり、
以前紹介したナミテントウの斑紋型には、
どうやらあてはまらない珍しいタイプのようである。
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20100913/1/

 

 

アワフキの仲間(アワフキ科)
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

珍しく、一匹だけ名前のわからないアワフキを見かけた。

この付近には、ハチマンタイアワフキという種類がいるらしいが、
この子は、ちょっと違うようだ。

 

 

飛行直前のクモ
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

すぐそばで、場違いな感じのクモを発見。

そんな恰好で何してんだ! 君は?

 

 

飛行直前のクモ
 
2011年10月31日 玉川ダム・秋田

しばらく見ていると、非常に分かりにくいが、
不自然に高く上げたお尻の先から、
上の方ににクモの糸が伸びてきた。
 (⇒すべての写真は、クリックすると大きくなります。)

そうだ!!!
クモは、腹部から糸を長く出し、
風に乗って飛ぶことができるのだ。


でも、何故ダムサイトにきたの? 
しかも、これから再び、飛び上がろうとしている!!

そして、一瞬で視界から消えた。

 

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アシグロツユムシの羽化

ヤママユの劇的な写真が撮れた同じ日、偶然にも、
ツユムシの羽化の瞬間を、撮影することができた。

羽化途中のため、完全に同定はできないが、
幼虫の脱皮殻の脚の色や、触角の白紋などから、
この個体は、アシグロツユムシと推定した。

 


アシグロツユムシ(キリギリス科)
 
2011年8月31日 07時57分 白岩森林公園・青森

朝の8時前、ヨモギの花穂の先端近くで、
遠くからかなり目立つ場所で、脱皮中のツユムシを発見した。

完全に抜け出した翅の部分が、膨らむ前の風船を連想させる。

 

 

アシグロツユムシ(キリギリス科)

2011年8月31日 07時58分 白岩森林公園・青森

中脚と後脚がもう少しで抜け出せそうな瞬間である。

劇的なのは、あの細長い触角がピンっと張って、
強引(?)に、引き抜こうとしている瞬間である。

 

 


アシグロツユムシ(キリギリス科)
 
2011年8月31日 08時24分 白岩森林公園・青森

前の写真から、わずか30分ほどで、
このように、後翅が完全に膨らみ、
前翅は、さあこれから!という感じである。

長い触角は、パーフェクトに抜き出されている。

 

 

アシグロツユムシ(キリギリス科)
 
2011年8月31日 08時28分 白岩森林公園・青森

アらに数分後、前翅が膨らみ初めている。

右の後脚は、完全に伸びきっていないのか、
弓なりになっているのが、リアルである?

 


アシグロツユムシ(キリギリス科)
 
2011年8月31日 08時31分 白岩森林公園・青森

前・後翅ともに伸びきって、胸の黒い点々も鮮明になってきてた。

こんな無防備な状態のときに、外敵(鳥)に襲われなかったのは、
カメラを構えた人間が近くにウロウロしていたからだろうか?

ちょっとだけ不思議である。

 

 

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スズメガの種類【3】 掟やぶりの昼行性

日本のスズメガの最後の4種は、昼間飛ぶタイプである。

偶然かどうか、この4種は、いずれもハチに擬態している。

昼間活動する場合には、どうしても鳥の餌になりやすい。
そこで、対抗手段として、危険なハチに擬態して、
すこしでも生存の機会を増やそうとしたのだろう。

 

オオスカシバ(スズメガ科)

2004年7月3日 石鎚山・愛媛

翅が透明で、この点では、ハチに一番似ている。

羽化直後は、うすい灰色の鱗粉があるが、
軽く羽ばたくと、すぐに落ちて透明な翅になる。

この辺が、まさに、オオスカシバの凄いところである。

 

 

ヒメクロホウジャク(スズメガ科)
 
2010年11月7日 酸ケ湯温泉・青森

遠目でみると、前種オオスカシバに似ているが、
翅が透明ではない。
これで、ちょっと負けているのか・・・・

 

 

クロスキバホウジャク(スズメガ科)
 
2011年7月3日 白岩森林公園・青森

多分、この子が、一番ハチに似ているスズメガだと思う。

私自身も、最初の一瞬は、ハチだと思った。


それでも、このブログがスタートしたとき(第一回目!)に紹介した、
セスジスカシバ君にはかなわないが・・・

話の「タネ」に、一度ご覧ください。
↓  ↓  ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Entry/1/


 


ホシホウジャク(スズメガ科)
 
2010年11月14日 中郷SA・茨城

残念ながら、ハチに似ているという観点から見ると、
一歩も二歩も見劣りしてしまう。

しかし、ハチに似ていることだけが、人生ではない???
 

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スズメガの種類【2】 目立つタイプ

前項のスズメガとは違って、
こちらはビジュアル系である。

普通に樹皮の上に静止していると、
おそらく良く目立つだろう。


ただし、次回紹介する予定の昼行性のスズメガとは異なり、
基本的には、夜行性のはずである。

 


ベニスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月7日 豊浦・北海道

蛾の世界の掟破り!!
ピンクのスズメガって、ちょっと信じられない。

しかも、幼虫はまるで、ヘビである。
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20101215/1/

 


セスジスズメ(スズメガ科)
 
2011年8月9日 小山市・栃木

さすがビジュアル系である。
昼間、吸蜜するのを見たことがある。

まさに、ジェット機のような模様(?)だ?

 

 

エゾスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月7日 豊浦・北海道

何故か、静止状態はいつもこんな感じで、
後翅を微妙に前翅の上に、交差させている。

ちょっとカッコつけたがるビジュアル系の
面目躍如というところだろうか?

 

 

ウチスズメ(スズメガ科)

2011年8月31日 酸ケ湯温泉・青森

前項のヒメウチスズメと雰囲気は似ているが、
大きさ的にこちらを、勝手に、ビジュアル系に分類した。

 


ウンモンスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月13日 上湧別・北海道

この子も、緑色を基調にしたビジュアル系で、
ベニスズメが横綱なら、間違いなく大関だろう。

大学時代に、ケヤキに幼虫が沢山いて、
どんな蛾になるか飼育したことがあり、
その姿にちょっとだけ感動したのを覚えている。

 


クルマスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月19日 登別温泉・北海道

この子も、背中に一本筋の通った子である。
写真では分かりにくいが、結構毛深い!!!


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スズメガの種類【1】 目立たないタイプ

スズメガの仲間は、比較的大きなものが多く、
同定も、ちょっとだけ気楽に出来る。

そんなスズメガたちの写真も増えてきたので、
ここで一気に、3回に分けて紹介したい。


最初は、目立たない保護色的な色彩を持った種から・・・
  次回は、ビジュアル系の目立ちたがり屋を、
  最後は、昼間飛ぶスズメガの仲間を紹介する。

 

今年は、夜明け前から活動することが多く、
車中泊した駐車場の常夜灯やトイレなどで、
帰りそこねた蛾を、結構沢山撮ることができた。

 


クロテンケンモンスズメ(スズメガ科)
 
2011年8月15日 酸ケ湯温泉・青森

昔の少女の髪型のような黒い逆U字の模様が目立つ。
それでも、昼間木の幹に静止していたら、
おそらく見つけられないだろう。

 


ヒメサザナミスズメ(スズメガ科)
 
2010年8月15日 酸ケ湯温泉・青森

この蛾も、樹皮に溶け込むような
さざ波模様」をしている。

背中部分が、犬の顔に見えると思うのだが・・・

 


モモスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月7日 豊浦・北海道

幼虫の食草が、モモなどのバラ科植物なので、
付いた名のようであるが、
写真でチラッと見える後翅が、
かなり鮮やかなピンク色をしているから、
という説もあるようだ。

 


ヒメウチスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月16日 遠軽・北海道

本州には分布していないようである。

翅の模様が比較的はっきりしており、
次項のビジュアル系に入れても良いような
雰囲気を持った蛾である。

 


ハネナガブドウスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月18日 登別温泉・北海道

ブドウスズメに似るが、前翅の白線が違う。
比較的大きな、迫力のある蛾だ。


 

エゾシモフリスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月18日 登別温泉・北海道

このページ最初のクロテンケンモンスズメの
オカッパ頭が、「Oリング」になったイメージである。

この蛾も、樹皮に似た、典型的な保護色をしている。

 


クチバスズメ(スズメガ科)
 
2011年7月19日 登別温泉・北海道

真ん中に一本、筋の通った面白い蛾である。
初めて見たとき、ちょっとだけビックリ。


 

ヒサゴスズメ(スズメガ科)
 
2011年8月7日 田沢湖・秋田

前翅中央部の褐色の模様が目立つ。

ヒサゴを漢字で書くと「瓢」となり、
ヒョウタンのことのようである。

食草はヒョウタンなどのウリ科植物ではないので、
中央部の褐色の模様からきているのかもしれない。

 

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