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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

ちょっとだけ不思議なアブ君 ベッコウウハナアブ類

昔は、全く気にも留めなかった存在であったが、
アブもそれなりに面白い。

まず、黄色と黒の成虫は、ハチに似ているので、
ベイツ型擬態の典型とされているが、面白味に欠ける。

むしろ興味深いのは、幼虫時代である。

彼らは、ここでは書ききれないほど、多種多様な環境で生活しており、
当然それに応じて、食べているものも、実に様々である。


ちょっとだけ不思議なアブたちの2回目は、
ベッコウハナアブの仲間たちであるが、
幼虫は、なんとスズメバチの巣の中に入り込むのである。

 


シロスジベッコウハナアブ(ハナアブ科)
 
2010年9月20日 だんぶり池・青森

だんぶり池の林道で、オトコエシの花の蜜を舐める綺麗な大型のアブ。

この幼虫は、土中にあるクロスズメバチの巣の中にいる。

ネット情報によると、スズメバチの活動が盛んな時期には、
幼虫は、巣から捨てられた成虫の死体などを食べているが、
営巣末期になり巣の勢いがなくなると巣の内部に侵入して、
スズメバチの幼虫を襲って食べてしまうということである。
 

どうして、ハチの巣の中に入り込むことが出来るのだろうか?

まさか、母親がハチに擬態しているので、ハチの巣の中に、
さりげなく入れるなんてことはないと思うが!!!

 

 

ニトベベッコウハナアブ(ハナアブ科)
 
2010年9月2日 だんぶり池・青森

この子も、オレンジ色と黒の綺麗な大型のハナアブである。

そして、幼虫は、キイロスズメバチの巣に寄生するようである。


多分ある程度の苦労をして、ハチの巣の中に入り込むのだと思うが・・・・

いったん入り込んでしまえば、あとは、こんなに安全で、
食べ物が簡単に入手できるような場所は、他には、ないだろう。

 

 

クロベッコウハナアブ(ハナアブ科)
 
2011年10月20日 東海村・茨城

だんぶり池では、見たことのない黒いハナアブであるが、
ちょっとだけ恐ろしげで、一種独特の雰囲気を持っている。

この子も、ベッコウハナアブの仲間なので、
ハチの巣に寄生するのだろうか?

まだ、詳しい生態は、明確には確認されていないようである。

 


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ちょっとだけ不思議なハエたち

昔は、全く気にも留めなかった存在であったが、
このブログを始めてから、ハエもそれなりに面白いことを知った。


ツマグロキンバエ(クロバエ科)
 
2010年9月17日 だんぶり池・青森

深緑色で、なかなか綺麗なハエ(!)である。
しかし、何といっても、この子の特徴は、大きな目である。

写真で見る限り、頭部は全て複眼であり、胸部の幅より大きい。

しかも、青緑色に輝き、はっきりとした縞模様がある。

最初は、光の干渉によって、縞が見えるのかと思ったが、
そうではない!!

明らかに、目そのものに、縞模様があるのだ。

これは、一体何のためにあるのだろうか?

 

 

マダラアシナガバエ(アシナガバエ科)
 
2010年8月3日 だんぶり池・青森

金属光沢の非常に美しいが、残念ながら5mm程の小さいハエ。
この不思議な色を、エメラルドグリーンというらしい。

この色で、もっと大きな身体だったら、
きっと若者たちに大人気のハエになった(嘘)。

しかし、この子は、華麗なる捕食者ハンミョウと同じように、
性質はかなり獰猛で、アブラムシなどの小昆虫を捕食する。


そういえば、草の葉上をせかせかと歩き回って、
食べ物(アブラムシ)を探している。

やっぱり、ちょっとスケールの小さい捕食者だったりするのである。

 


シナヒラタハナバエ(ヤドリバエ科)
 
2010年9月4日 だんぶり池・青森

なんか、面白い恰好で、ススキの葉に止まっている。

前方に突き出ているのは、触角ではなく、前脚なのだ。

どうやら、大きな複眼を掃除中のようである。


この子は、ハナバエという名前が付いているが、
幼虫の食べ物は、なんとカメムシなのである。

ネット情報では、スコットカメムシなどの硬い表面に卵を産み付け、
孵化した幼虫がカメムシの体内に侵入するらしい。

だから、カメムシにとっては、この比較的きれいなハナバエは、
とんでもないやつなのである。

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君は歌舞伎役者か? ②ネグロトガリバ 他3種

前回のモンキシロシャチホコほどではないが、
歌舞伎役者のようなフサフサの毛を持った蛾は、
他にも、まだまだ見つかる。

 

ネグロトガリバ(カギバガ科)
 
2011年7月7日 豊浦森林公園・北海道

ドキッとするような雰囲気を持っている蛾。

とりあえず歌舞伎役者(?)のようなフサフサの毛がある。
しかも、パーフェクトな「いかり肩」!!!

全体は、白というより、銀色。 ⇒⇒⇒・・・ちょっとだけ高貴!?


図鑑によると、寒冷地に多い種類だそうで、
幼虫の食樹は、オニグルミ。
撮影した森林公園には、クルミの木が沢山あった。

 

 

ネグロケンモン(ケンモンガ科)
 
2011年8月7日 乳頭温泉・秋田

なんか、色遣いが「ねぶたの絵」に似ているし、
人の顔のようにも見える。

上のネグロトガリバと似た雰囲気と名前だが、
この子は、全く別のケンモンガ科に属する。

図鑑によると、産地や季節により、斑紋に変化があり、
山地や寒冷地に多いようである。
幼虫はミズナラの葉を食べるとのこと。

 

 

マルモンシャチホコ(シャチホコガ科)
 
2011年8月23日 酸ケ湯温泉・青森

この子も、上の2種と同じように見えるが、
シャチホコガ科に属する。

残念ながら、フサフサの毛は、
安っぽい襟巻のように見える?!


幼虫は、生意気にもブナの葉を食べるようである。


近縁種で良く似ているのは、
当然普通に見られるが、この良く似た3種は、
多分珍しい組み合わせだと思う。

歌舞伎役者シリーズというより、
良く似た別の種シリーズ(?)の方が良かったかも・・・

 

 

クロフシロヒトリ(ヒトリガ科)
 
2005年5月3日 竹田市・大分

最後は、上の3種とは全く違う雰囲気を持っている蛾であるが、
この子も、良く見ると、襟巻のような「フサフサ」が見える。

写真には写っていないが、お腹は真っ赤で、
非常に派手な蛾である。

この印象だけでは、歌舞伎役者にはみえないか・・・

図鑑によると、雄と雌で斑紋の変化はなく、
上の3種と異なり、暖地性のようである。

幼虫の食草は、不明である。

 

それにしても、歌舞伎シリーズの蛾で見られた「フサフサ」の毛は、
一体、何のためにあるのだろうか?

 

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君は歌舞伎役者か? ①モンキシロシャチホコ

北海道登別温泉の高級ホテル(当然、宿泊はしていない!)の街灯で、
あこがれの歌舞伎役者に出会った。

20年もの間、会いたいと思っていた役者さんである。

 

モンキシロシャチホコ(シャチホコガ科)
 
2011年7月8日 登別温泉・北海道

美麗なシャチホコガ・・・名前は「モンキシロシャチホコ」 

真っ白な翅に鮮やかなオレンジ色と黒の斑紋があり、
頭部には、フサフサした獅子舞のような毛の飾りがついている。

別に自慢してるわけではないが、私は、
あまり蛾の名前は知らないし、なかなか覚えられない。

しかし、この子は、一目見るなり、
モンキシロシャチホコだと分かった【注】

 


モンキシロシャチホコ(シャチホコガ科)
 
2011年7月8日 登別温泉・北海道

近寄って、良く見ると、やっぱり歌舞伎役者だ!!!

シャチホコガの仲間は、成虫も幼虫も、
ちょっとだけ不思議な雰囲気を持っている。

 ⇒ このブログを、見てくれている虫好きでない人も、
   この蛾に、出会ったときには、さりげなく
   虫のトリコになってしまう(断定!)。


 

モンキシロシャチホコ(シャチホコガ科)
 
2011年7月8日 登別温泉・北海道

この子は、ネット情報によると、特に北国では、
そんなに珍しい種類ではなさそうである。

幼虫は、シラカバやダケカンバの葉を食べるらしい。

そういえば、近くにシラカバ林が・・・・

まさに北海道!!

 


【注】ちょっとだけ懐かしい追記

1992年7月、昆虫学会四国支部大会が高知で開催され、
私は当時小学校高学年だった娘と参加した。

講演終了後に、徳島との県境の旅館まで移動し、
そこで行われた懇親会の最中ずっと、庭先に、
高圧水銀灯と、白い大きな布がセットされた。

当然、その光に沢山の虫が集まってきて、白い布に止まる。

同行した娘は、初めて見る蛾の大群に、かなり怖がっていた。
そんな女の子を見て、当時高知大学の小島先生に、
「北海道には、歌舞伎役者のような綺麗な蛾がいるんだ!」
と、娘に色々話しかけていただいた。

そのときの、歌舞伎役者のような蛾というのが、
モンキシロシャチホコだったのかもしれない。


20年前の写真をさりげなく・・・・
 (⇒多分公開しても、問題ない写真だと思います)





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不思議な緑色の虫たち③ アオカメノコハムシ

前項の真っ黒な虫たちも、インパクトがあったが、
今回は、全身が緑色の不思議な虫たちを紹介する。

緑色の虫なんて、その辺の草むらで良く見かけし、
「そんなに不思議なことではないんじゃないの?」
と思う人も、多いかもしれない。

しかし、カメムシやバッタを除けば、
全身が緑色の昆虫は、意外に少ないのである。

 

 

アオカメノコハムシ(ハムシ科)
 
2011年7月3日 白岩森林公園・青森

遠目で見るこのカメノコハムシも、全身が緑色である。

近似種に、ミドリカメノコハムシがいるが、
背中の形からすると、この子は、
どうもアオカメノコハムシのようである。

いずれにしても、この色のカメノコハムシは珍しい。

 ⇒ただ、標本にすると鮮やかな緑色は抜けてしまうらしい。

 

 

アオカメノコハムシ(ハムシ科)
 
2011年7月3日 白岩森林公園・青森

このように、緑色の葉の上で静止していると、
確かに目立たないようである。

この色だけで、外敵に襲われにくいイメージは確かにある。

しかし、この背中の丸みのある形が面白い。
鳥のような、直接口に入れるタイプの捕食者が、
真上から掴もうとすると、取っ掛かりが何もないので、
つるっと滑ってしまいそうである。

もちろん、人が摘もうとしても同じである・・・

 ⇒むしろ、この形状をしていることの方が、
   外敵に対する防御効果が高いのかもしれない???

 

 

アオカメノコハムシ(ハムシ科)
 
2011年7月3日 白岩森林公園・青森

すぐ近くの同じアザミの葉に、
茶褐色の同じ形をしたカメノコハムシを見つけた。

あとで、確認すると、この子も
アオカメノコハムシのようである。

標本にすると緑色が消えてしまうとのことで、
この体色変化も、そのことと無関係ではなさそう?

 

 

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