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ちょっとだけ、不思議な昆虫の世界

さりげなく撮った昆虫のデジカメ写真が、整理がつかないほど沢山あります。 その中から、ちょっとだけ不思議だなぁ~と思ったものを、順不同で紹介していきます。     従来のブログのように、毎日の日記風にはなっていませんので、お好きなカテゴリーから選んでご覧ください。 写真はクリックすると大きくなります。   

こんな時しか出番がない? セアカツノカメムシ

今月は、さりげなく「カメムシ写真強化月間」です。
頑張って、不定期にブログ更新します。

 

今日は、普通種セアカツノカメムシ。
Acanthosoma denticaudum Jakovlev,1880

おそらく、大型のツノカメの中では、
最も個体数が多い(見つけやすい?)と思われる。


というわけで、こんなときしか、出番がないツノカメだが・・・


 


セアカツノカメムシ(ツノカメムシ科)

2011年5月27日 白岩森林公園・青森

前2種とは違って、小楯板中央が広く赤褐色となる。

また、前胸背側角(ツノ)の先端は、
北日本の個体は丸みを帯びる傾向があるが、
通常は黒色で、近似種との明確な識別点になるようだ。

 

 


セアカツノカメムシ(ツノカメムシ科)

2010年8月18日 白岩森林公園・青森

普通種とはいっても、そこはやはり大型のツノカメである。

白岩森林公園で、初めて見つけたときには、
やっぱり嬉しかったのを覚えている。

見つけやすい種とはいえ、ツノカメは別格なのである。

 

 


セアカツノカメムシ(ツノカメムシ科)

2010年7月4日 伊達市・北海道

この子は、触角をピンと前にそろえて、
おそらく、近づくカメラを警戒しているのだろう。

 

 


セアカツノカメムシ(ツノカメムシ科)

2011年9月4日 だんぶり池・青森

翌年には、だんぶり池の林道でも、
ようやく見つかった。

この子は、目の前ブーンと飛んできて、下草に止まった。
やっぱりツノカメの飛ぶ音も、なかなか良い!

 

 

セアカツノカメムシ(ツノカメムシ科)

2012年10月22日 蔦温泉・青森

越冬前のまるで別種のような個体。

こんな色の子が、ダムサイト以外で見つけると、
本当に、別種かと思ってしまう。

 

 

セアカツノカメムシ交尾中

2010年7月11日 東海村・茨城

交尾中のカップル発見。

こうしてみると、予想以上に、雌雄のサイズ差がある。

      

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よく似てるが・・・ ツノアカツノカメムシ

今月は、さりげなく「カメムシ写真強化月間」です。
頑張って、不定期に(!?)ブログ更新します。

 

今回は、前種に非常に良く似たツノアカツノカメムシ。
Acanthosoma haemorrhoidale angulatum Jakovlev,1880

とりあえず、北方系の希少種ということになっているが、
四国の山地(ダムサイト)でも見つかる。

 

 

ツノアカツノカメムシ(カメムシ科)

2010年8月22日 白岩森林公園・青森

前回のミヤマツノカメムシと良く似ているが、
前胸背側角(ツノ)が顕著に突出することで、区別できる。
ただ、その突出の程度には、変異が結構大きく、
たまに、ミヤマツノカメに似た突出が弱い個体も見つかるので、
同定には、以下の確認が必要だ。

 

 

ツノアカツノカメムシ(カメムシ科)

2011年7月19日 登別温泉・北海道

ツノアカツノカメの腹部結合板(黒色楕円部)には、
黒色部がないので、黒色部があるミヤマツノカメとは、
十分識別は可能である(注)

 

 


ツノアカツノカメムシ(カメムシ科)

2011年11月1日 玉川ダム・秋田

三角形の背中(小楯板)の緑色が、なかなか良い。

そして、この赤色(?)は、車の色でいうと、
ブラキッシュレッドマイカ、または、
ダークグレーレッドメタリックとでもいうのだろうか?

 

 


ツノアカツノカメムシ(カメムシ科)

2011年11月1日 玉川ダム・秋田

立派なツノは、裏側から見ると、赤色部が目立つ。

なかなか、この角度から撮る機会はない。
このあと、一瞬で飛び去った。

 

 


ツノアカツノカメムシ(カメムシ科)

2011年11月12日 浅瀬石ダム・青森

撮影場所のダムは、自宅から車で30分かからないで行ける。

10月から11月にかけて、曇りや雨が続いた後の晴天の日には、
ダムサイトに沢山のカメムシが集まってくる。

沢山のミヤマツノカメムシの中に、ときどき、
ちょっとだけ雰囲気の違うツノアカツノカメムシが見つかるので、
毎年の楽しみのひとつである。


(注)あまり人のことを言える立場にはないが、
   ネット上では、明らかに誤同定の写真が見られる。

   ひどいのは、ハサミツノカメムシの雌を、
   ツノアカツノカメムシとしている例があった。
   確かに、ツノの赤いツノカメではあるのだが・・・

    

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素晴らしい配色? ミヤマツノカメムシ

今月は、さりげなく「カメムシ写真強化月間」です。
頑張って、不定期に(!?)ブログ更新します。

 

次は、美麗種ミヤマツノカメムシ。
Acanthosoma spinicolle Jakovlev,1880

赤・緑・黒色の3色が、絶妙に配置された、
背景が葉っぱでも、地面でも、どこにいても、
よく目立つツノカメの仲間である。

 


ミヤマツノカメムシ(ツノカメムシ科)

2011年11月1日 弘前市・青森

前胸背後縁と革質部後縁一帯が赤色で、
ツノアカツノカメムシ(次回掲載予定)に良く似る。

ただ、体型は細めで、前胸背側角(ツノ)は、
三角形に突出し、先端は黒色である。

 

 


ミヤマツノカメムシ(ツノカメムシ科)

2011年10月31日 玉川ダム・秋田

腹部結合板(黄色楕円)の各節の境界部分は、
黒くなるので、ツノアカツノカメムシとは、
よく見れば、識別可能である。

ネット上の写真では、誤同定の場合もあるようだ。

 

 


ミヤマツノカメムシ(ツノカメムシ科)

2011年10月9日 浅瀬石ダム・青森

脚の色が、先端部に近づくと赤っぽくなるのと、
中心部分にひとつだけある白点が、さりげなく良い。

 

 


ミヤマツノカメムシ(ツノカメムシ科)

2013年10月18日 浅瀬石ダム・青森

撮影場所のダムは、自宅から車で25kmほどのところにある。

10月から11月にかけて、曇りや雨が続いた後の晴天の日には、
ダムサイトに沢山のカメムシが集まってくる。

ときどき、思いもかけない珍品カメムシが見つかるので、
毎年の楽しみのひとつである。

 

 

    

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やっぱり君は肉食系だった? アオクチブトカメムシ

いよいよ、冬用タイヤの11月になりました。
今月は、さりげなく「カメムシ写真強化月間」です。
頑張って、不定期にブログ更新します。

 

最初は、美麗種アオクチブトカメムシ。
Dinorhynchus dybowskyi Jakovlev,1876

以前、「華麗なる吸血鬼」として紹介した。
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20111203/1/

ただ、2年前のこのときには、
彼らが「肉食系」である証拠写真は、
残念ながら、まだ撮れていなかった。

 

 

今回は、・・・・・・?

 

 

 

アオクチブトカメムシ(カメムシ科)

2013年7月15日 七里長浜・青森

ちょっと見たところ、ツノアオカメムシに似ているが、
前胸背側角(ツノ)が鋭く突出することで、
比較的簡単に区別できる。
↓   ↓   ↓
http://kamemusi.no-mania.com/Date/20121026/1/

 

 


アオクチブトカメムシ(カメムシ科)

2013年8月2日 芝谷地湿原・秋田

直射日光下での自画自賛の一枚!!

と思ったのだが・・・・

なかなか、キラキラの写真は撮れない。

 

 


アオクチブトカメムシ(カメムシ科)

2012年7月20日 芝谷地湿原・秋田

カメラアングルは最悪だが、
色的には、この写真が一番か?

 

 


アオクチブトカメムシ(カメムシ科)

2013年7月15日 ベンセ沼・青森

こちらは、落ち着いた良い色が出ている写真。

形状は、文句なしに、素晴らしいのだが・・・

 

 

そして、次が!!


ブログタイトルにある衝撃の一枚!!!!


この一枚のために、今まで引っ張った????


 

 


アオクチブトカメムシ(カメムシ科)

2013年7月15日 ベンセ沼・青森

アオクチブトカメムシは、
間違いなく「華麗なる吸血鬼」であった。


でも、やっぱり、
美麗種は肉食系じゃない方が良い・・・

     


 

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ちょっとだけ不思議な虫たち この子は何組?

いつもの白岩森林公園の林道で(注)で、
不思議な正体不明の虫を見つけた。


最初に見つけたのときは、こんな感じであった。


この子は何組??

2012年10月7日 白岩森林公園・青森

葉っぱの奥から、こちらを警戒して、動かない。

バッタ?  コオロギ?  カメムシ?
クモ?   ハチ?    アブ?


もう少し近くで、確認しようと思ったら、
あっという間に、視界から消えた。


後から、撮った写真を見ても、分からない。

短い翅があるようだが、幼虫なのか?

よく分からない。

 


全くの正体不明の虫??


 

 

ハラビロマキバサシガメ(マキバサシガメ科)

2012年10月10日 白岩森林公園・青森

それから3日後の、ほぼ同じ時間と場所で、
同じ雰囲気の虫を偶然見つけた。

翅の短さや、体型と色が良く似ているので、
最初の写真も、ハラビロマキバサシガメだったのだろう。

肉食(小昆虫などを捕らえて体液を吸う)の種が、
同じ場所で、数日後にまた見つかるのは、
そんなに珍しいことではない。





 

ハラビロマキバサシガメ(マキバサシガメ科)

2012年10月10日 白岩森林公園・青森

食事直後の個体なのだろうか、マキバサシガメの仲間にしては、
非常にがっしりとした立派な体型をしている。

ハラビロマキバサシガメは、徳島に住んでいるときには、
あまり見かけなかったが、ネット情報によると、
北国では、普通にみられるようだ。

 

 


ハラビロマキバサシガメ(マキバサシガメ科)

2011年9月15日 白岩森林公園・青森

不思議なのは、翅の長さである。

通常は、このように翅が短かいので、
まるで、幼虫のようなイメージである。

しかも、この個体は、腹部背面の中央付近が黒っぽくなって、
臭腺開口部が背中にある(幼虫の特徴!)ように見える。


何故か、ごく稀に翅の長いものが現れるようだ。
(⇒残念ながら、長翅型個体の写真はない!!)

このように、同じ種で、翅の長さが異なる現象は、
翅多型性と呼ばれ、マキバサシガメでは、普通に見られる。

 

 


ハラビロマキバサシガメ(マキバサシガメ科)

2010年10月19日 酸ケ湯温泉・青森

この子の翅は、ちょっとだけ長いようだ。

でも、この中途半端な長さは、何なんだ。

おそらく、長翅型の個体が基本型で、
(多分)飛ぶことが出来るのだろうが、
それならば、全部が長い翅を持った方が、
有利だったはずである。

何故、多くの個体は、飛ぶことを断念したのだろうか?


全くの想像だが、コストをかけて翅を持つより、
取りあえず、餌探し、外敵からの防御、異性の発見など、
基本的な行動には、飛べなくても、ほとんど問題がなかったのだろう。


それなら、中途半端に、翅を残さなくても良かったのに・・・

 


(注)この撮影地は、弘前へ移り住んでからの
   お気に入りの場所なのだが、正式名称がよく分からないので、
   このブログでは、白岩森林公園としている。

   しかし、森林公園とは、遊具やキャンプ場、トイレなどがある場所で、
   入り口付近のごく一部のことを言うようである。

   実は、私がいつも虫の写真を撮っている場所は、
   そこから、車で10分ほど登った林道で、
   その付近は、森林公園ではないのかもしれない・・・
   




 

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